春のソナタ

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春のソナタ

解説

フランスの巨匠エリック・ロメールによる「四季の物語」シリーズの第1作で、穏やかな春の別荘を舞台に3人の女と1人の男が織りなす恋愛ゲームの行方をつづったドラマ。哲学教師のジャンヌは自宅アパートをいとこに貸し、恋人も出張中で居場所を失ってしまう。パーティで音楽学校の生徒ナターシャと知り合ったジャンヌは、彼女の家に泊めてもらうことに。ナターシャの父イゴールは、若い恋人エーヴと一緒に暮らしていた。エーヴのことが気に入らないナターシャは、ジャンヌを父の新しい恋人にしようと仕向けるが……。イゴール役に「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のユーグ・ケステル。

1990年製作/107分/フランス
原題または英題:Conte de printemps
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
劇場公開日:2022年5月13日

その他の公開日:1990年11月24日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1989 Les Films du Losange

映画レビュー

3.5春のようにやわらかく

2024年3月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

知的

幸せ

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あま・おと

3.0春のソナタ

2023年8月26日
iPhoneアプリから投稿

哲学教師役の役者は、この役を演じるにあたり 自らベリーショートに臨んだのだそうだ。 まさに、その風貌がよく合うキャラクターに 惚れ惚れしてしまった。 主役の女優二人は、どちらも エリック・ロメールに直接手紙を書いて 役を掴んだ。二人ともロメールの作風に合っていてよかった。 しかし、内面が掴みにくく、 他の四季の物語と比較すると、没入感に欠けた気がする。 どちらかというと、悲劇と格言の方の雰囲気があった。 やっと四季の物語をコンプリートできたので、 好きな順を。 1、冬物語 2、恋の秋 3、春のソナタ 4、夏物語

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JYARI

4.0春の優しさ、自然な優しさ

2023年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「自然な呼吸の感じられる映画を作る」と言うのは、簡単なようでいて、実は難しいのではないかと常日頃思っています。人物の微妙な表情や囁くようなセリフを、時間の流れそのままに写し取ることができる映画は、自然さをとらえることにおいて、演劇よりも、より親和性があるように思いますが、映画を時間の芸術だと言って長回しを多用したタルコフスキー作品や、同じく長回しを特徴とするアンゲロプロスの作品には、詩的創造はあっても自然な呼吸は存在しなかった様に思います。 美しい春の花がいっぱい咲いた別荘や、カントの著作を題材にした哲学談義等々、あくせく働くわが日常とは隔絶された、なかなかの異空間なのですけれど^_^、そこで波紋のように広がり、様々な表情を見せる感情の動きは、異空間でもなんでもなく、私のような平凡な日本人でも手に取るようにわかりやすく、かつ自然に呼吸できる、不思議な豊かさの感覚に溢れている様に思います。 ぎくしゃくしていたその関係が、まるで春風になびいて、花びらが地面に落ちるような偶然の出来事をきっかけに、ホッと溶解した時、画面いっぱいに、溢れ出る自然な優しさの感覚。その感覚が「春のソナタ」と言う軽妙で、素敵で、繊細な味わいを持つ一片の音楽であるということに気づくのにあまり時間はかかりませんでした。エリックロメールの「四季の物語」の中では、本作が一番好きです。

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pen

3.5穏やかな春風に眠気を誘われて

2022年6月4日
iPhoneアプリから投稿

淡々とセリフのみで展開する、あまり起伏のない心理ドラマでした。主人公の中年女性が一時的にやっかいになる家庭の環境が複雑で、離婚したあと自分の娘と同年代の恋人がいる父親と、逆に父親と同年代の彼氏がいる娘というのが、なんともフランスらしい設定です。ドラマの前半は丁寧でゆるやかな流れで眠気も来そうですが、後半は娘の言動により父親と恋人のキャラが露わになってくるのでやや盛り上がってきます。一方、春のフォンテーヌブローの美しさやパリのアパルトマンの内装など、映像が魅力的です。また、日常会話のセリフもきれいでわかりやすく、フランス語を勉強している人にはいいかも。役者では、主人公の教師役のアンヌ・ティセードルの知的な美しさが際立っていました。

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