恋の秋
劇場公開日:2022年5月13日
解説
フランスの巨匠エリック・ロメールによる「四季の物語」シリーズの最終作となる第4作で、2人の40代女性が織りなす恋と友情を軽やかなタッチでつづった人間ドラマ。南フランス、ローヌ渓谷の小さな農園でワイン作りに打ち込む陽気な女性マガリは、本屋を営むイザベルと親友同士。夫を亡くして以来ずっと独身のままでいるマガリを心配するイザベルは、マガリに成りすまして彼女の再婚相手を探し始める。一方、マガリの息子の恋人ロジーヌもマガリに恋の相手を紹介しようとし、事態は思わぬ方向へ転がっていく。マガリを「美しき結婚」のベアトリス・ロマン、イザベルを「緑の光線」のマリー・リビエールが演じた。
1998年製作/112分/フランス
原題:Conte d'automne
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
日本初公開:1998年11月28日
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気楽に観れて、面白い。
これ最高。
イカれたイザベルと恋のミラクルって感じでした。
どのキャラクターも際立っていて、良かった。
ピュアなだけじゃないのがいい。
ほんわかさの中に、シャープなものが混じっているような。
本当に、イザベルの奇行に驚くんだけど、
それに流されるように、揺れ動く他の人物もいいんだよなあ。
それと、
いやこれメインは娘の結婚式なんだよね、って気づいた時が
いちばん面白くて。
いや、大事なことの裏で何やってるのっていう。
関係ないことこんなにもうごめくかねっていう。
にっこにこで劇場でてしまうような映画でした。
2022年7月21日
Androidアプリから投稿
じんわり良さが伝わってくる映画。
フランスの田舎暮らしの様子が楽しい。それを楽しみながら登場人物たちの会話を丁寧に追ううちに、この人たちに幸せになってほしいな、と感情移入。彼らはどこか可愛い人たちだから。彼らは素直だから。
大人だって幸せになりたい。寂しいのはいやだ。ならば素直さはあったほうがいい。それはよい人間関係の基本かもしれない。
ときには、分別や慎重さや見栄より素直さを優先させる方がいい。
そんなことを思った。
2022年5月19日
Androidアプリから投稿
あの哲学の教師いかにも若い女性が好きそうで女のほうもいかにも年寄りと付き合いそうな言葉を選ばなければこまっしゃくれた表情がリアル過ぎる。年の差で付き合っている人は野心家な印象がある。劇のなかでも、他の生徒にも行ってそうなのがほのめかされている。先週観たオールドボーイでも思ったが、あんまり若い女性に取り憑かれているとあんなことになってしまうような。
私としては断然ハゲが良い。タルコフスキーのストーカーもハゲが良かったがロメールは魅力的なハゲが海辺のポーリーヌのアンリなど描くのがうまいのかもしれない。私のリアルな知り合いに似ているが、多分仕事の営業担当かな。
2022年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
エリック・ロメール監督の<四季の物語シリーズ>第4作目(完結篇)。
ある秋、友情から恋愛が生まれていく心温まる感動作。
イザベル(マリー・リヴィエール)の娘エミリアが結婚することになり、イザベルの長年にわたる親友マガリ(ベアトリス・ロマン)は息子だけがいるので、彼女にある男性ジェラルド(アラン・リボール)を紹介するのだが……といった骨子に様々な出来事が枝葉のように付けられた感じの物語。
イザベルには夫と娘がいるのに「結婚広告」を出して連絡受けた真面目な男性ジェラルドと会うのだが、3回目のデート(?)で「自分の相手を募集したのではなく…」というビックリ発言は観ているこちらも驚いてしまう(笑)
マガリという女性は一生懸命にワインづくりをしていて、ジェラルドはワイン通であり、なおかつマガリの作ったワインを具体的な事例によって美味しさを褒める場面は、こちらも嬉しくなる。
この映画、パリの街中などが描かれることなく、自然にあふれる土地を舞台にしているので「秋」が強調されている気がした。
美しい風景の中に、微笑ましいドラマが展開されるエリック・ロメール監督作品であった。
なかなかの佳作。