白い刻印

劇場公開日:

解説

父親の暴力に怯えた過去を持つ中年男の血の宿命の悲劇を描いたドラマ。監督・脚本は「TOUCH タッチ」のポール・シュレイダー。原作はラッセル・バンクスの『狩猟期』(早川書房刊)。撮影は「フェリシアの旅」のポール・サロシー。音楽は「アルビノ・アリゲーター」のマイケル・ブルック。出演は「ナイトウォッチ」のニック・ノルティ(製作総指揮も)、ジェームズ・コバーン、「ストレイト・ストーリー」のシシー・スペイセク、「イグジステンズ」のウィレム・デフォーほか。98年度アカデミー賞助演男優賞(コバーン)受賞。

1997年製作/114分/アメリカ
原題または英題:Affliction
配給:東北新社
劇場公開日:2000年6月24日

あらすじ

アメリカの雪深い田舎町。警官ウェイド(ニック・ノルティ)は妻リリアンと離婚し、娘のジルとも疎遠になった冴えない中年男。幼い頃はアル中の父親グレン(ジェームズ・コバーン)の暴力に怯え、今も町の有力者ラリビエールの下で糊口をしのぐ辛い人生だ。そんなある日、町の唯一の観光資源である鹿狩りに訪れた州の組合幹部トワンブレーが事故死する事件が発生。幹部を案内した知人ジャックの態度に不審を抱いたウェイドは、事件の背後にラリビエールがらみの陰謀を疑い、独自に捜査を開始。そんな矢先、老いた父グレンが起こしたボイラーの事故で母が亡くなる。恋人マージ(シシー・スペイセク)と共に父と同居を始めたウェイドは、事件を解決した暁にはマージと結婚してジルも引き取り、人生の再出発を図ろうと奔走する。だが、やがてウェイドは、事件の意外な真相を知り、さらに自分が憎んでいた父親と同じ破滅への道を歩んでいることに気づくのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第56回 ゴールデングローブ賞(1999年)

ノミネート

最優秀主演男優賞(ドラマ) ニック・ノルティ
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映画レビュー

3.0男臭い俳優たち

2025年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 父親から虐待を受けたトラウマを持つ男ウェイド。しかし、再婚相手を親に合わせるなど、かなり親想いなのだ。町の腐敗した部分を解決して、ダメ人間を返上しようと頑張るのだが、やることが単なる威しだったり、親権争いの問題のせいでチグハグになったりで、どん底に落ちていきそうな男・・・サスペンスタッチな映画の中でこれだけ解決に向かわないものもないだろう・・・しかも、徐々にダーティなイメージを曝け出し、父親のほうがマトモな人間に思えてくる。

 不器用な男、トラウマを克服できなくてやがては精神異常者となる男、社会悪も暴けずに逆に翻弄されてしまう運命を描いて、気持ちの良い映画ではないが、反面教師であるかのような深い映画だ・・・(ほんとかよ)

【2004年ケーブルテレビにて】

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kossy