ゴッドファーザーPARTIII

劇場公開日:

解説

暗黒街に君臨するマフィアのファミリーの半世紀に及ぶ年代記を綴るシリーズ完結篇。エグゼクティヴ・プロデューサーはフレッド・フックスとニコラス・ゲイジ、製作・監督は前2作に続き「ニューヨーク・ストーリー」のフランシス・フォード・コッポラ、脚本はマリオ・プーゾとコッポラの共同、撮影はゴードン・ウィリス、音楽はカーマイン・コッポラが担当。出演はアル・パチーノ、ダイアン・キートンほか。ビデオ化の際7分の追加シーンを加えた再編集版が製作されている。

1990年製作/162分/アメリカ
原題:The Godfather Part III
配給:パラマウント=UIP

ストーリー

父ビトーからコルレオーネ・ファミリーのドンの地位を継承したマイケル(アル・パチーノ)が、ファミリーの存続のため兄フレドを殺してから20年を経た1979年。マイケルはバチカンのギルディ大司教(ドナル・ドネリー)と手を結び、ファミリーの永続的な繁栄を図ろうとする。しかしオペラ歌手をめざす息子アンソニー(フランク・ダンブロージョ)はそんな父と反目し合っていた。マイケルのカトリック教会からの叙勲を祝うパーティーの席上で、マイケルは10年前に別れた妻ケイ(ダイアン・キートン)と再会する。そしてそこにはマイケルの妹、コニー(タリア・シャイア)がファミリーの後継者にと思って連れてきた長兄の故ソニーの息子ヴィンセント(アンディ・ガルシア)の姿もあった。マイケルの娘メリーは従兄ヴィンセントに運命的な愛の予感を覚えてゆく…。かつてのコルレオーネ家の縄張りはジョーイ・ザザ(ジョー・マンティーニャ)によって牛耳られていた。ファミリーが犯罪から手を引き、合法的な仕事に移ることを宣言したマイケルはザザの配下にいたヴィンセントを自分のもとに置き、後継者として育てようとするが、そのことを契機にザザとヴィンセントの抗争が表面化し、暴力沙汰が起こってしまう。そんなヴィンセントにファミリーの記事を書くことを目的とした女性ジャーナリスト、グレイス(ブリジット・フォンダ)が接近する。一方、マイケルはB・J・ハリソン(ジョージ・ハミルトン)を新たな片腕として大司教との契約にこぎつけようとしていたが、法王の突然の発病で危機に直面する。そんなある日、父と和解したアンソニーのオペラ・デビューが決まり、ファミリーはその発祥の地であるシシリーに集まった。今、オペラの幕が上がろうとしている。だが、敵の手もすぐ近くに忍び寄り、オペラの最中にボディ・ガードが殺される。そして上演後の拍手喝采のあと、外に出たマイケルに向けて銃が放たれた。だが狙いははずれ、撃たれたのはメリーだった。マイケルの叫び声が響く。それから数年後、家の庭に腰かけていたマイケルに、静かな最期が訪れるのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第48回 ゴールデングローブ賞(1991年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演男優賞(ドラマ) アル・パチーノ
最優秀助演男優賞 アンディ・ガルシア
最優秀監督賞 フランシス・フォード・コッポラ
最優秀脚本賞 フランシス・フォード・コッポラ
最優秀作曲賞 カーマイン・コッポラ
最優秀主題歌賞
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映画レビュー

3.0名作なので何とか

2023年2月5日
スマートフォンから投稿

1は普通に面白く、2はわからなくて途中で挫折し、しばらく敬遠してからの3。
登場人物が多くて全然入ってこなかったけど、惰性で何とか最後まで観た。
シリーズを繰り返し観て、内容ばっちりなら多分楽しいんだろうな。
映像的にも素晴らしいと思った。
ただ、内容は本当によくわからなかった。
評価:3.0

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bigsuke

4.5アンディ•ガルシアがいい

2022年8月29日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

1と2に劣らず素晴らしい内容だった。貫禄たっぷりのマイケルもよかったけど、ヴィンセント役のアンディ•ガルシアがいい味を付け加えていた。登場人物が沢山いてバチカンとの関係とかお金の動きとか途中から何がどうなってるのかよく分からなくなったけど、、、。最後のオペラのシーンは鳥肌ぞくぞくもの。マイケルの悲痛の叫びが忘れられない。
強いて言うならメアリー役のソフィア•コッポラの演技が少々ぎこちなかったかも、、。

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Ran

4.0壮大なシリーズの完結。

2022年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

重厚なマフィア映画遂に完結。
今後このシリーズを越えるマフィア映画は出てこないじゃろーね。
アンディガルシアはアンタッチャブル以来だったが良かったわ~。
そしてやっぱりアル・パチーノですわ。シリーズを通して素晴らしかったですわ。
この三作目はシリーズの中ではイマイチだったけど、やっぱりこの完結編あってのゴッドファーザー だと思う。
父の作った組織を守る為に合理的かつ冷徹に戦ったマイケルが最後は孤独になる。
良くある話だけど、ホントに良く出来てたし、見ごたえ充分でした。
マフィア映画だけどシリーズを通じて気品と格調のある作品だった。

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共感した! 8件)
トラ吉

4.0終わった…

2022年7月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

みたび、ゴッドファーザーの絶頂から始まるオープニング。ヤクザな稼業の全てを仲間(と言っても他人)に任せ、ローマ法王庁に6億ドル!を融資した見返りに、法王庁が運営に深く関与する名門会社の株を取得し、真っ当な実業家の道を歩み出す。

…などと、都合よく話が進むはずもなく、他のファミリーばかりか法王庁内部の勢力からもさまざまな妨害にあう。枢機卿に懺悔し生まれ変わった気持ちになった主人公だが、周囲の動きはいやがおうにもきな臭く、結局、殺し合いが続く。

なんともやり切れない展開だが、158分(今回の再編集で4分短くなったらしい)は、異様な緊張感を伴いながら過ぎてゆく。この緊張感は、副題を「マイケル・コルレオーネの死」としたことが成功していると思う。(初上映の際には、パラマウント側が却下したと聞くが、今回のデジタルリマスターでは、副題としてちゃんと入ってるね)

観た後で知ったのだが、バチカンにおける金融スキャンダル、ヨハネ・パウロ1世の就任わずかでの不審死(1978年)、ロベルト・カルヴィ暗殺事件(1982年)は全て実在の事件なのね。なんか、史実はこの映画の通りかと信じ込んじゃうよね。すごい作り。実際に、バチカンとイタリア政財界、マフィアの3者の癒着は強烈にあったんだろうな。そうとは知らず、裏街道でない道を求めてそこに行き着いてしまった主人公。ヨーロッパのコングロマリット、そこまで手をつけたファミリーはいない、という主人公の自負をかんがえると、悲劇ではあるが、自業自得としか言えない。

栄華を象徴する "パーティーの華やかさ" は、三部作に貫かれ、今回もそれは見事。その中で主人公が語る「一番の宝は富ではなく、子供だ」というセリフも、終わってみれば、終盤の悲劇の前振りになっていたのか… さらに今回はラストのオペラシーンもある。ただ、オペラシーンは、緊張感ピークの中で過ぎていくから、その豪華さに俺が注目している余裕がない。

「命を狙われたら、子は親を守る。妻や子も守る。だが君は去って行った。何のための闘いだったのか」 たしかに、Ⅲ は、Ⅰ やⅡ と雰囲気がやや異なり、栄華の中でも上のセリフが延々と語られ続ける感じ。だから、三部作の中で人気が若干低いのかな。とはいえ、こういう〆にしたことが、この三部作を名作として世に残したことも確かだと思う。クライムムービーの正しいエンディングだ。シチリアに始まり、シチリアで終わる。

いや、面白かった。ありがとう、ゴッドファーザー。ありがとう、3週連続上映してくれた目黒シネマ。三部作として一気見できたのが、非常によかった。このⅢ だけを単独で観たら、もう少し冷たい評価になってしまったかもしれない。三部作のⅢ として、すごくよい出来と思う。

おまけ
主人公の死は、心の死だったんだね。

おまけ2
Ⅱ から16年後の公開だったのか。そりゃアルパチーノも年齢相応になるわな。というか、その時期まで待って作ったのかな?

コメントする 2件)
共感した! 11件)
CB