イージー★ライダー

ALLTIME BEST

劇場公開日:2020年2月1日

解説・あらすじ

デニス・ホッパーが監督・脚本・主演、ピーター・フォンダが製作・脚本・主演を務め、アメリカン・ニューシネマを象徴する金字塔的作品として映画史にその名を残す傑作ロードムービー。自由と平和を求めてアメリカ横断の旅に出た2人の青年が、アメリカ南部で偏見・恐怖・憎しみに直面する姿を描く。低予算ながら世界的ヒットを記録し、インディペンデント映画をハリウッドメジャーが配給した最初の成功例として、それまでの映画会社主導による映画製作システムを覆した。1960年代、アメリカ。ドラッグ密輸で大金を手にしたワイアットとビリーは、ハーレーダビッドソンにまたがって旅に出る。ロサンゼルスから謝肉祭の行われるニューオーリンズを目指す2人は、農家で食事をご馳走になったり、ヒッピーのコミューンに滞在したりと気ままな旅を続けるが……。1969年・第22回カンヌ国際映画祭で新人監督賞を受賞。日本では70年1月に劇場初公開。2020年2月、公開50周年を記念してリバイバル上映。

1969年製作/94分/R15+/アメリカ
原題または英題:Easy Rider
配給:アダンソニア、ブロードウェイ
劇場公開日:2020年2月1日

その他の公開日:1970年1月24日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)Sony Pictures Entertainment (Japan) inc.

映画レビュー

3.5 こういうお気楽なロードムービー好きだわあ、と思っていたら・・・。

2021年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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共感した! 6件)
momokichi

5.0 新たな価値観を模索して彷徨うアメリカは今も

2026年1月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

アメリカン・ニューシネマの代表作と言われながら、何となくのイメージで、ステッペンウルフの「Born to Be Wild」をバックに、お気楽にチョッパーを走らせている映画と思い込んでいたトホホな自分…。

ちゃんと観たのは今回が初めて。今観たからこそやっと受け取れたところもあると思うが、時代の空気感の切り取り方と、その鮮やかさがエグい。
今の10代20代は、また、半世紀後の10代20代は、どの登場人物の立場に立ってこの作品を観るのかな…どんな感想を持つのかな…そんなことも思った。

途中で拾ったジャック・ニコルソン演じる弁護士のオカルティックな妄想や、LSDによるサイケデリックな幻覚などに意味を見出そうとするところは、いろいろと連想されるものがあって、とても60年代っぽく興味深かった。

それにしても、ジャック・ニコルソンとお酒やドラッグの相性の良さは、何も言うことなし!
素晴らしい👍

<ここから内容に触れます>

・ピーター・フォンダの父は、「怒りの葡萄」で主人公のトムを演じたヘンリー・フォンダ。

・父が映画の中でオンボロトラックで渡った橋を、息子は30年後の映画の中で、ピカピカのチョッパーで逆方向に渡り、旅が始まる。
30年という時の流れで何が変わったのか。2つの作品に見られる対比や共通点が興味深い。

・例えば、父(ヘンリー)が演じたトムの一家は、資本家に土地を追われて、生活のために一家全員でカリフォルニアを目指し、逆に、息子(ピーター)が演じたワイアットは、薬物の密輸で資本家から大金を得て、カリフォルニアを離れ、友人とニューオリンズを目指す。
真逆とも思える設定は、父と不仲だったと言われるピーターが制作したから?などと勘ぐりたくなる。(真偽は分かりません)

・ドラッグが日常的にそばにあり、途中でピックアップしたヒッピーに招かれて、彼らのコミュニティでしばらく滞在する場面も描かれるなど、今作前半は、一見すると、60年代のカウンターカルチャーに則った作品のようにも見えるが、実はそこにもハマりきれないワイアットたちの虚無感が、過剰とも思えるカメラワークで際立つ。

・確かに、道すがらに映し出されるのは、捨てられた土地だったり、都市と地方の格差だったりと、全体として体制批判的な雰囲気。ただ、意外なことに、ピーターが演じるワイアットは、カトリック教徒を妻にもつ大家族の主(中絶禁止なので、子だくさんなのでしょう)に対して、「大地に根を張った」と言って尊敬の念を伝え旧来の価値観を尊重し、逆にヒッピーたちの描き方は「頭でっかちな都会っ子たち」という感じで、決して全面肯定でもないのが心に残る。

・そして、ラスト。ハッキリ言って予想外な結末で衝撃的。
ワイアットたちの振る舞いが許せない者たちの無邪気な残虐さに、心の底から寒気がした。

・「ビリー・ザ・キッド」と「キャプテン・アメリカ」になぞらえられた主人公2人のさすらいは、迷いつつ新たな価値観を模索する「アメリカ」という国を象徴させているようにみえる。

・半世紀以上たって、当時とは時代が変わったけれど、描かれている「悲劇」は、今も形を変えて生き残り続けているし、それはアメリカに止まらない。観終わって感じたのは、その怖さと虚しさだった。

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sow_miya

4.5 時代が殺した夢の終わり、またはアメリカの自己否定の物語

2026年1月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

なんか酷評多いみたいだけど、本作を今の感覚で「面白いか/面白くないか」で評価すること自体ナンセンス。

本作は1960年代後半アメリカの精神史を刻印した記録映画であり、低予算インディペンデントによるアメリカン・ニューシネマの起点として理解されるべき作品。

舞台となるアメリカ南部は、南北戦争以前から黒人奴隷制に支えられてきた白人支配の保守的な地域。そこでは「秩序」を乱す存在は排除され、黒人への暴力が日常的に黙認。カントリー音楽を愛し、「自分たちこそがアメリカの良心だ」と信じて疑わない世界。

一方、ニューヨークをはじめとする東海岸は政治・教育・文化の中心としてアメリカを形成してきた地域で、主人公たちが出発する西海岸・ロサンゼルスは、その東海岸的価値観の堅苦しさから逃れてきた若者たちが集う、流行と思想の最前線。

60年代後半の西海岸は、ザ・バーズ、バッファロー・スプリングフィールド、ドアーズ、ママス&パパスといった音楽が鳴り響き、東海岸のウッドストック、ボブ・ディランやジョーン・バエズらフォーク勢と連携。公民権運動、反戦運動とラブ&ピース。そうした新しい価値観への目覚めがあり、その意識の拡張としてドラッグが作用していた。グレイトフル・デッドやジェファーソン・エアプレインに象徴されるサイケデリアの世界観は、彼らにとって「世界を変えるための思想」であり、単なる退廃ではなかった。

だけど、長髪、フリーセックス、ドラッグというヒッピー文化は、旧世代の大人たちから見れば、自分たちの価値観を破壊する無法者にしか映らない。だから彼らは、黒人リンチと同じ暴力性をもって排除されるべき対象だった。

カフェの場面でそれは象徴的に描かれる。保安官たち=大人たちは、州境を越えた“殺しても裁かれにくい場所”での暴力を示唆する一方、若い女の子たちは主人公たちの自由と新しさに惹きつけられている。あの場面にこそ、世代による価値観の断絶が凝縮されている。「自由に生きている人間が怖いんだよ」そう呟いたジャック・ニコルソンのあのセリフが「自由の国アメリカ」の実態なんだと暴いてる。

皮肉なことに、ピーターフォンダはキャプテン・アメリカつまりアメコミのヒーローとして描かれ、ハーレーのタンクやヘルメットは星条旗で彩られる。デニスホッパーは長髪だけど、その格好はカウボーイウエスタン。古き良きアメリカ西武開拓者の服装。ジャックは大学アメリカンフットボール選手出身の弁護士。つまりガチのエリート。3人ともアメリカの過去、現在、未来のヒーローの姿。これは古い価値観のアメリカ人が理想のアメリカ人を殺す自己否定の物語としても読み解ける。

面白いのは、馬と共に暮らす慎ましい家族ら本当に古い世代の人たちやコミューンで暮らす新世代の若者たちは彼らを受け入れ、トレーラーを乗り回す白人中産階級だけが主人公たちを敵視していること。そう考えると世代間闘争であるように見えて実は、「浮遊する中産階級」の勢力争いとも読める。宗教国家アメリカのキリスト教との関連でも信仰に篤い前者2つとの対比も感じられた。

物語後半、娼館で出会った天使のような娘たちと、墓地でLSDをキメて幻覚を見るシーン。この自由がすでに“儚い夢”でしかないことを自覚しているかのように物語はクライマックスに向かう。ラスト、2人は無惨に殺され、新しい世代の希望を乗せて走っていたバイクもろとも炎上爆発。その後味の悪さこそが、この映画の核心であり真骨頂。

音楽映画としても、カウンターカルチャーの抵抗とその死を描いた映画としても間違いなく傑作。書き下ろしの音楽を依頼する予算がなくて、結果的に当時のヒット曲を集めた形となったサントラもその後の映画発信のサントラブームの先駆けになった。

映画が公開された1969年という時代は、カルト教祖チャールズマンソンによるシャロンテート虐殺事件、ストーンズのフリーコンサートでのヘルズエンジェルズによるオルタモントの悲劇などがおきて、それまでのフラワームーブメントの理想、ウッドストックの奇跡が夢であり幻だったと誰もが気づいてしまった時代でもある。つまり、この映画は、ヒッピームーブメントの終焉を予告する映画。時代が殺した夢を、次の世代がどう受け取るかを問う映画だとは言えやしないか。

最後に一つだけ。
この映画には黒人がまったく出てこない。黒人差別の激しい公民権運動真っ只中の南部アメリカでそれは異常。ジャズ発祥のニューオリンズのマーチングバンド、黒人のアイデンティティそのものとも言える文化すら白人の女の子たちで編成される。これが意味するところは、黒人は差別すらされない透明な存在。人間扱いすらされてないということ。「理想のアメリカ」を巡って争うのは白人のアメリカ人だけで充分。そういうリベラルの欺瞞を描いた映画のようにも感じる。

思いつくままに書いてしまったので乱文長文ご容赦。

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supersilent

3.0 ヒッピーを思い出した

2025年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

ロードムービーとは思うが暴力描写がえげつない。とくにラストシーンは意味なく二人が殺されるのも意味不明。これが「アメリカン・ニューシネマ」といわれるゆえんか?
社会的束縛を逃れて自由な旅を続ける若者たちが最後は殺されるてどうなん?そのまま自由に旅してたらええのんちゃうのん。
どう考えても納得のいかない終わりやけれど時代背景からこういうことが日常茶飯事だったんだろうか?

今は余り見ない形のハーレー・ダビットソンだが直線は走りやすそうやけれど小回りはしにくそう。アメリカの広大な土地に広がるまっすぐな道が似合ってる。バイクの趣味は無いけれど一度は乗ってみたくなる思いをさせてくれる映画でした。
でも最後は炎上しちゃうんよなあ・・・

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♪エルトン シン