FILAMENT フィラメント
劇場公開日:2002年3月23日
解説
機能不全に陥っている家族の再生を描くドラマ。監督・脚本は「ほとけ」の辻仁成。撮影を「ほとけ」の蔦井孝洋が担当している。主演は「リリイ・シュシュのすべて」の大沢たかお、映画初出演の井川遥、「森村泰昌 女優家の仕事」の森村泰昌。スーパー16ミリからのブローアップ。
2002年製作/108分/日本
配給:アートポート=アースライズ(提供 イームービー)
劇場公開日:2002年3月23日
ストーリー
3年前、ビルの谷間を鳥のように飛んだと言う伝説を持つ今日太は、26歳になっても定職に就かず、卓爾やその彼女・林檎と街をふらつく毎日を送っている。そんな彼が唯一義務と感じているのは、出戻りで夢遊病の妹・明日美を守ることだ。ある日、10年前に若い男と駆け落ちした母・加子がフラリと戻って来た。今日太は彼女の無責任さに怒りをぶつけるが、喫茶店兼写真館を営む女装癖のある父・篤次郎は何があっても家族は家族だと妻を庇うのだった。こうして、ぎこちないながらも再び4人の家族生活を送ることになる澤田一家。ところがその矢先、卓爾が明日美の元夫であるヤクザ者のリキの舎弟から奪った拳銃で人を殺したことから、リキたちに追われビルから転落死した。親友を亡くし深く傷つく今日太。その夜、彼は胸に秘めていた想いを夢の中にいる明日美に告げる。果たして、夢遊病を偽っていた明日美は兄の想いを受け止めるが、そのことで明日美に新しい男が出来たと勘違いしたリキが彼女をレイプ。今日太は復讐を誓うも、篤次郎がそれを制した。今日太に代わって、リキを刺殺する篤次郎。だが、自らもリキの舎弟の銃弾に倒れてしまう。数日後、父の家族への想いを知った今日太は勇気を示す為、再びビルの谷間を飛ぶ。