日本の黒幕
劇場公開日:1979年10月27日
解説
一国の総理を決めることも抹殺することも可能な男、フィクサーと、彼を暗殺しようとした少年の姿を描く。脚本は「赤穂城断絶」の高田宏治、監督は「本日ただいま誕生」の降旗康男、撮影は「その後の仁義なき戦い」の中島徹がそれぞれ担当。
1979年製作/131分/日本
配給:東映
劇場公開日:1979年10月27日
ストーリー
平山総裁は航空機売り込みに絡み、外為法違反などで東京地検と国税局の合同家宅捜査を受けていた。また日本の黒幕とも影の総理ともいわれている山岡邦盟も同じ容疑で捜査を受け、山岡邸の周囲はいろいろな人々でごったがえしていた。その騒ぎに紛れ、一人の少年が邸内に忍び込み、山本めがけて短刀を突きつけた。だが、少年の不自由な足がもつれ、書生の今泉らに取り押さえられてしまう。山岡はこの少年を、一光と名付け、手元に置いた。数日後、大和物産常務取締役の佐竹が本社屋上から飛び降り自殺をした。それは、航空機売り込みのため、ある金を、山岡を通じて平山に渡したとの疑惑を持たれたことの責任を取ったためだ。その頃、大和物産副社長の朝倉は関西協進連合と組んで、山岡、平山の追い落としを謀議していた。今泉と山岡の娘、雅子の二人は夫婦同様の関係であったが、山岡は二人の結婚を許さなかった。それは、二人が異母姉弟であることを山岡ひとり心に秘めていたからだ。関西協進会連合の小河内、伊藤前首相、朝倉が密談を交した夜、朝倉のボディ・ガードが山岡の影の軍団、青山クラブの者に狙撃され、そして、翌朝、朝倉も殺された。それは、影のフィクサー同士の決戦開始を告げることとなった。地検の捜査は進み、平山総裁辞職が決まった。そして、平山は伊藤、小河内と手を組み、後任の総裁を決めていた。山岡は自分がつくった総理大臣平山に裏切られた。平山を葬り去ることは手易い。だが山岡は何も語らず、ある決意を持って、国会証人尋問に出席を表明する。翌朝、一光の部屋で、今泉と姉弟であることを知った雅子が死んでいた。今泉は雅子を抱きしめ、何事か決意したように窓の外を見つめていた。証人尋問に出発する山岡めがけて、小河内の手下が拳銃を向けた。今泉が体で受け止め、山岡を守る。今泉の死体を残して、山岡の車はスタートした一方、一光は山岡の可愛がっていた猫を抱き、ビルの谷間を歩いていた。平山が遂に、収賄罪で逮捕された。平山が家を出ると、待ちかまえていた一光は、白刀を平山の腹に突き刺した……。
スタッフ・キャスト
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山岡邦盟佐分利信
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今泉岳男田村正和
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一光狩場勉
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山岡雅子松尾嘉代
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山岡登志子江波杏子
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小栗隆義梅宮辰夫
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団耕太郎中尾彬
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竜崎達男田中邦衛
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加賀正樹高橋悦史
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沢井明尾藤イサオ
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吉野壮吉中谷一郎
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依田新吉林彰太郎
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竹邑良昭遠藤征慈
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前嶋雄二岩尾正隆
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宮口茂男笹木俊志
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木下勝野賢三
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吉村英吉本間優二
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植草登山田昌人
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出辺松男青木卓司
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剣持豊北村明男
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須賀政男羽根田真之助
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千葉豪徳井利次
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泰子西田治子
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京子浜口孝代
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三浦タンクロー
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青山クラブ・事務員五十嵐義弘
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一刀社隊員高並功
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小河内辰男曽我廼家明蝶
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森島泰造成田三樹夫
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池内豊曽根晴美
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水巻俊介小林稔侍
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神出順平平沢彰
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友金厚志白川浩二郎
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中橋亘福本清三
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重宗行雄木下通博
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伊藤良策佐々木孝丸
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平山栄吉金田龍之介
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津沼織本順吉
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小磯疋田泰盛
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国枝良雄志摩靖彦
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西本武彦鈴木康弘
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徳光村居京之輔
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安田藤川弘
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岡本船戸順
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朝倉内藤武敏
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村本加藤和夫
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森中村錦司
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佐竹則夫有島淳平
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渋谷平吉有島一郎
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三田村海風島田正吾
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鈴村仲谷昇
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沢井加代子橘麻紀
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杉山より子北林早苗
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本山永井秀明
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東山の料亭の女将水原麻紀
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安井川浪公次郎
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記者A藤沢徹夫
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記者B波多野博
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ある料亭女中加賀美博美
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警官蓑和田良太
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刑事有川正治
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赤坂の料亭の女中富永佳代子
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平山の後援会々員A小峰竜司
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平山の後援会々員B宮城幸生
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平山の後援会々員C司裕介