拳銃残酷物語

劇場公開日:

解説

大藪春彦の同名小説を「男の紋章 風雲双つ竜」の甲斐久尊が脚色、「俺は地獄の部隊長」の古川卓巳が監督したアクション・ドラマ。撮影は「学園広場」の伊佐山三郎。

1964年製作/86分/日本
配給:日活
劇場公開日:1964年2月1日

ストーリー

仮保釈になった登川に、伊藤は早速仕事をもちかけて来た。日本ダービーの売上金一億二千万を頂こうというのだ。仲間は白井とボクサーあがりの岡田、用心棒の寺本。現金輸送車を襲う計画は雑木林に誘いこみ、車ごと大型天蓋トラックに巻きあげるという案に決った。登川には療養中の妹梨枝がいた。やくざ稼業ながら肉親の妹に対する愛情は細やかだった。やがて目的の日がやって来た。寺本の誘導で輸送車を雑木林に乗り入れた登川らは、護衛を射って輸送車を廃墟に運んだ計画通りだ。輸送車に乗っている二人の警官を排気ガスでいぶし出した白井らは、そこで事の次第を見ている圭子を見た。伊藤の言いつけで監視していたのだ。犯罪史上空前の大事件を起した登川らも、伊藤ら大ボスの金もうけの道具にすぎなかったのだ。警官とのうちあいで肩に傷をうけた白井をかばいながら、登川は捜査陣の包囲の中をショットガンを撃ち続けた。凄絶な拳銃戦のすえ冷くなった白井の死体を引きずりながら下水坑まで逃げた。ボス松本の仕組んだ罠を見破った登川は松本と挙銃戦の末目的の金を手にパスポートを取りに「セントルイス」に来た所を、弟のように可愛がっている滝沢の拳銃で誤殺された。命を賭けた巨額の札束が無残な登川の死顔にふりかかっていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0いつもの定番だけど、見せ場と切れもあり楽しめる。

2020年3月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

新文芸坐の宍戸錠の追悼特集にて。

キューブリックの犯罪映画の傑作「現金に生に体を張れ」を思われせる設定だか、計画に向かう過程より、ドラマとアクションが重視されている日活アクション。

思ったより派手な見せ場もあり、進行切れがも良くて(80分ぐらいだから)結構面白い。

宍戸錠は、いつものユーモアのある役柄から陰のある面持ちと行動で、迫力があり拳銃やライフルがやはり似合う。

犯罪仲間達の信用ならない加減も面白いが、役者がいつものメンツなので、分かりやすく裏切ってくれるので、サスペンスとかはあまり追及されない。

そして何時も如く、雇いの組織が裏切って大銃撃戦と殆ど全員死んでしまうハードな展開。
地下道の場面やバーカウンターでの至近距離の撃ち合いなどもいろいろな映画から影響もあるけど、見所で中々の良作。

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