結婚案内ミステリー
劇場公開日:1985年6月15日
解説
大企業の後継者争いにまきこまれた娘が次々に出会う謎と恐怖を描く。赤川次郎原作の同名小説の映画化で、脚本は小野竜之介、監督はこれが第一回作品となる松永好訓、撮影は「海燕ジョーの奇跡」の鈴木達夫がそれぞれ担当。
1985年製作/91分/日本
配給:東映セントラルフィルム
劇場公開日:1985年6月15日
ストーリー
寺沢紘子は深田ブライダルコンサルタントという零細企業でアルバイトをする19歳。ある日、この結婚相談所に関根コンツェルンの女実業家・関根恭子から声がかかった。恭子は紘子を見るなり、息子・昌和とお見合いしてくれと言う。紘子は深田所長と共に蓼科にある恭子の別荘へ向った。恭子の狙いは昌和がアメリカで婚約した竹田ヒロコが事故で入院し帰国できないので、十日後に迫った親族たちへの婚約披露の場に、紘子を身代わりとしてたてることだった。一日10万円のギャラで承諾した紘子は上流社会のマナーを身につけはじめる。ある日、彼女はスキー場で晴美という見知らぬ女に脅された。親族の一団が別荘に集まってきた。中年女の初恵、克子とその家族、恭子の亡夫の実弟・政夫たちである。親族会議が開かれ、恭子と弁護士・木下は紘子を一同に紹介し、昌和の関根地所株式会社の社長就任を強引に押し切った。その夜、紘子の部屋に晴美が忍び込み、もみ合ううちに紘子は彼女を刺してしまう。そのことを政夫に知られた恭子は彼にお金を渡し、国外へ脱出させた。政夫は悪質金融ブローカーの横井に追われていたのだ。昌和もニセものだった。彼のダミー、船山哲也は約束の期限が過ぎたからと別荘を出て行く。哲也のバイト先を訪ねた紘子は、自分が殺したはずの晴美を見かける。その夜、紘子は晴美が埋められている庭を掘り起こすが死体は見知らぬ女だった。紘子は関根家の秘密を知った。庭の死体は竹田ヒロコで、アメリカで麻薬中毒になった昌和が、狂気のなかで刺し殺してしまったのだ。紘子は木下の手で昌和の部屋に監禁された。恭子は明日、昌和の治療のためスイスの病院に発つという、それに紘子も同行させるというのだ。恭子は政夫からの電話で、木下が横井とグルなこと、晴美は彼の愛人であることを知った。狂気でドアを被った昌和が紘子を追って出て来た。そして、恭子を殺そうとした昌和を紘子がとめたため、彼は階段をころげ落ち気を失う。そこに戻ってきた木下は恭子によって殺された。別荘を出た紘子のもとに哲也が駆けつけてきた。