Wの悲劇

劇場公開日

  • AmazonVideoで今すぐ見る
Wの悲劇
19%
57%
18%
4%
2%
採点

採点する

採点するにはログインが必要です。

新規会員登録

Check-inCheck-in機能とは?

Check-in機能を使うにはログインが必要です。

新規会員登録

0/120文字

(連携設定はこちら

解説

女優をめざす若い劇団の研究生が、ある事件に巻き込まれて主役を演じ、本当の女優になっていく姿を描く。夏樹静子原作の同名小説を、本篇の中の舞台劇におりこみ、「湯殿山麓呪い村」の荒井晴彦と「野菊の墓」の澤井信一郎が共同で脚本を執筆。監督は澤井信一郎、撮影は「愛情物語」の仙元誠三がそれぞれ担当。

1984年製作/108分/日本
原題:The Tragedy of "W"
配給:東映

ストーリー

劇団「海」の研究生・三田静香は、女優としての幅を広げるため、先輩の五代淳と一晩過ごした。翌朝彼女は、不動産屋に勤める森口昭夫という青年と知り合う。「海」の次回作公演が、本格的なミステリーに加え、女性であるがゆえの悲劇を描いた『Wの悲劇』と決定した。キャストに、羽鳥翔、五代淳と劇団の二枚看板を揃え、演出は鬼才で知られる安部幸雄である。そして、事件全体の鍵を握る女子大生・和辻摩子役は、劇団の研究生の中からオーディションによって選ぶことになった。オーディション当日、静香の親友・宮下君子は、芝居の最中に流産しかかり病院にかつぎ込まれた。子供を産むと決心した彼女を見て、静香は自分の生き方は違うと思う。摩子役は、菊地かおりに決定した。静香には、セリフが一言しかない女中役と、プロンプターの役割が与えられた。意気消沈して帰宅した彼女のもとに花束を抱えて昭夫がやって来た。静香がオーディションに受かるものと信じて祝福に来たのだ。彼の楽観さにヒステリーを起こす静香だったが、結局、二人は飲みに行き、その晩、静香は昭夫の部屋に泊まった。翌朝から、彼女は気分を切り変え、全員の台詞を頭に入れ、かおりの稽古を手伝うなど積極的に動く。一方、昭夫は静香に結婚を申し込むが、静香は女優への夢を捨てる気になれなかった。大阪公演の初日の幕があがった。舞台がはねた後、一人舞台に立つ静香を見た翔は、声をかけ小遣いを渡す。彼女にも静香と同じ時期があったのだ。その夜、お礼に翔の部屋を訪ねた静香は、ショッキングな事件に巻きこまれる。翔の十数年来のパトロン・堂原良造が、彼女の部屋で突然死んでしまったというのである。このスキャンダルで自分の女優生命も終わりかと絶望的になっていた翔は、静香に自分の身代りになってくれ、もし引き受けてくれたら摩子の役をあげると言い出す。最初は首を横に振っていた静香だったが、「舞台に立ちたくないの!」という一言で、引き受けてしまった。執拗なマスコミの追求も、静香はパトロンを失った劇団研究生という役を演じて乗り切った。翔は、かおりとの芝居の呼吸が合わない、と強引に彼女を降ろし、東京公演から静香に摩子役を与えた。静香の前に、事件のことを知った昭夫が現われた。「説明しろ」と詰めよる彼に静香は一言もなかった。東京公演。舞台袖で震えていた静香に、翔の叱咤が飛ぶ。静香の初舞台は、大成功をおさめた。幕が降りた後も鳴りやまぬ拍手と、何度も繰り返されるカーテン・コールが女優誕生を祝していた。客席の最後列では、精一杯拍手を送る昭夫の姿もあった。劇場を出た静香は、レポーターに囲まれるが、昭夫の姿を見つけ駆けよろうとする。そこに、事件の真相を知ったかおりがナイフを手に現われ、静香めがけて飛びこんできた。静香をかばい刺された昭夫は、救急車で運ばれた。数日後、引越しをするためアパートを出た静香は、昭夫に連れられてきた空家に立ち寄る。そこには昭夫がいた。もう一度二人でやり直そうという彼に、静香は、そうしたいけど今のボロボロの私よりもっと駄目になってしまうと言う。そして、芝居を続け、ちゃんと自分の人生を生きていくために一人でやり直すからと、涙をこぼしながら微笑んで去って行った。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第9回 日本アカデミー賞(1986年)

受賞

監督賞 澤井信一郎
助演女優賞 三田佳子

ノミネート

作品賞  
脚本賞 荒井晴彦
脚本賞 澤井信一郎
主演女優賞 薬師丸ひろ子

第8回 日本アカデミー賞(1985年)

ノミネート

話題賞 作品部門/俳優部門  
話題賞 作品部門/俳優部門 薬師丸ひろ子
詳細情報を表示

Amazonプライムビデオで関連作を見る

Amazonプライムビデオ

30日間無料トライアル 月額500円で映画見放題

Powered by Amazon

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

映画レビュー

4.0国民的センセーションを産んだ角川映画と薬師丸ひろ子

2020年6月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

当時の角川書店は映画は映画配給会社が作るものという常識に真っ向から挑み映画業界の勢力図を塗り替える革命児でした。角川の戦略は原作本を映画化することによって原作もまたベストセラーにする戦略。また主題歌も大々的にPRし専属女優に歌わしヒットさせるマルチな成功をおさめていました。
Wの悲劇はマツコも絶賛する薬師丸ひろ子主演の角川映画の金字塔。薬師丸ひろ子が本格女優として脱皮する作品になります。かなり難しい原作を今も活躍している荒井晴彦が脚本化しています。とにかくこの頃も脂の乗り切ったベテラン女優三田佳子と薬師丸ひろ子の芝居合戦が素晴らしい。三田佳子はこの作品で日本アカデミー最優秀助演女優賞に輝いた。今でも主題歌が頭をよぎる名作であり、今ではコメンテーターの高木美保のデビュー作でもある。なんとなくテレビで放映された際にみたが、昨年国立映画アーカイブで改めて観賞でき良かった。

コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 2 件)
トシくん

3.5若手天才女優薬師丸ひろ子と実力派ベテラン女優三田佳子の丁々発止の演技合戦

kazzさん
2020年5月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

NHK BSプレミアムの放送で観賞。

薬師丸ひろ子と三田佳子の演技合戦が最大の見所。

薬師丸ひろ子と松田聖子のリアルタイム世代である私は、薬師丸ひろ子の主演映画は全部劇場で体験している。
彼女は爆発的なアイドル人気を得ていたが、最初から演技勘は天才的だった。この映画で演じた劇団研究生のような演技修行を彼女は経験していないのだ。
そんな薬師丸ひろ子が、遂に女優として高く評価されたのがこの作品である。

三田佳子の方はと言えば、私が子供の頃郷里のテレビで流れていた日本酒「土佐鶴」の時代劇仕立てのCMで、和装の女性の魅力を教えてくれた存在だ。

原作の夏樹静子の推理小説を作中の舞台劇にする大胆なアイディアは、公開当時も話題になった。
舞台上の母と娘が、それを演じるスター女優と劇団研究生の関係に重なる二重構造だが、現実世界の方を殺人事件にしなかったことで、意図せず掴んだチャンスをきっかけに「女優」の才能を開花させていく強かな主人公の姿を描くヒューマンドラマになっている。
更には、ベテラン三田佳子と天才薬師丸ひろ子の女優対決をも透かし見ることができる面白い仕掛けだ。

三田が情夫の腹上死の偽装を薬師丸に持ちかける場面、二人の掛け合いが見事だ。
必死に説得を図る三田の視線を避けようとする薬師丸は、茫然自失の体でありながら頭の中では計算を巡らせているようでもある。
窮地に陥った憧れの先輩を見捨てるのか、とんでもないものを自分で背負うのか、薬師丸の中に葛藤を見てとった三田の最後のひと押し…
「できるわよ。だって、あなた役者でしょ!」

そして、三田佳子の最大の見せ場がやってくる。
スキャンダル研究生を降ろすべきか多数決で決めようとするキャストとスタッフたちに向かって、持論を熱弁するシーンだ。
公演後の舞台の上という設定がこのシーンを盛り上げている。
「ヤスエさん、…そんなとき、女使いませんでした!?」

薬師丸ひろ子の一番の見せ場は記者会見のシーンだろう。
長い台詞を涙ながらに語るこのシーンで、薬師丸は女優としての評価を不動のものとした。
「…私のお金でジュースとハンバーガー…あの人とても喜んで…」

この後、三田佳子が三田村邦彦に真相を話す場面がある。記者会見を見て悔しかったと言う。
実際、この薬師丸ひろ子の芝居を見たとき、三田佳子はどう感じたのか聞いてみたい気がする。

役者の糧のために男と寝るとか、研究生たちが「処女」の役について議論したり、世良公則が自分を見つめるもう一人の自分に気づいて役者をやめたとか、当時としてもなかなかに臭い役者論が展開される。
やたらと女優を強調する三田と薬師丸の台詞も臭いのだが、女優がその台詞に命を与えるのだと明確に示している。
「顔をぶたないで!私、女優よなのよ!」
「女優、女優、女優、勝つか負けるかよ!」

一方で、劇中舞台劇の挿入は極めて部分的なのに原作の筋がちゃんと伝わるという構成の上手さもある。
舞台のシーンは、ほぼ、三田佳子の独壇場だ。

ライバル研究生役の高木美保は、薬師丸ひろ子よりも断然に美人だ。期待したのだが、女優として大成はしていない。昼の連ドラで一時脚光を浴びはしたが。
ところで、彼女に身代わりの偽装を話したのは誰か?
プレイボーイの三田村邦彦が高木美保にも手を出したのだろう。

コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 6 件)
kazz

4.0酔って絡むひろ子

Kjさん
2020年5月25日
iPhoneアプリから投稿

初見だと思うが三田佳子のイメージがはまりすぎてて初見に思えない。やはりすごい存在なんだなと感慨深い。ここがぶれてしまうと主人公の進む道がよこしまになる。大人の世界をひとりで体現して受けとめる大きさ。
劇中劇どころか現実世界を含めた多重構造で、最後の方の展開の盛り方は大味ですらあるが、ラストの薬師丸ひろ子の泣き微笑みのワンショットに沈黙。そして主題歌が素晴らしい後味。
未だ二十歳なんだよな…

コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 2 件)
Kj

4.0原作を劇中劇に。なるほど考えましたね。この改編で本筋は薬師丸ひろ子...

2020年5月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

原作を劇中劇に。なるほど考えましたね。この改編で本筋は薬師丸ひろ子の青春映画に。非常に上手くできてました。薬師丸さんはラッキーガールですね。
三田佳子が素晴らしい女優だった。今まで謝罪会見の痛々しい姿しか印象になかった(笑)
ミステリーの「Wの悲劇」は面白いのだろうか。

コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 1 件)
はむひろみ
すべての映画レビューを見る(全20件)
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る