君よ憤怒の河を渉れのレビュー・感想・評価
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高倉健、逃走中♪
青山八郎によるサントラ曲「白いサスペンス」の破壊力!
無実の罪を着せらた高倉健の悲壮な逃亡劇にかぶせるにはあまりにも牧歌的で、良テンポ。文字で表すなら、「高倉健、逃走中!」が、「高倉健、逃走中♪」になる感じ。映画音楽の影響力を逆の意味でここまで思い知ることになるとは。
ただ、最初は何じゃこりゃ!と腰が砕けたこの曲、二度三度と繰り返されるうちにどうにも愛らしくなってくる。作品自体が何でもアリの自由な雰囲気なので、このサントラもありだなと寛容の精神が湧いてきて、しまいにはその魅力に取り憑かれてしまった。
ミスマッチな音楽は良くも悪くも作品の味として刻まれ、この映画を唯一無二のものにしている。この先、人生の苦境に立たされたら「白いサスペンス」を脳内再生して乗り切ろうと思う。
子供の頃に夢中になって見たのに…
かなり昔に、TVでやっていたのを夢中になって見た覚えがあり、印象的なテーマ音楽(なぜかハワイアン)の記憶と共に自分の中でかなり美化されていました。
再び見る機会があり、そのあまりの酷さに腰がくだけました。
導入の、検事が冤罪に巻き込まれるまではいい展開ですが、そこから繰り広げられる冒険のありえなさに辟易です。
ついでに、サービスカットの中野良子のヌードは、明らかに替え玉。
ふんぬ?ふんど?
昔わが家にはじめてきたVHSビデオデッキはフロントローディングではなくアッパーマウントだった。
それを使って東京12チャンネルで平日の14時からやっていたようなマイナー映画をいっぱい録画した。
VHSビデオレンタルの勃興期には、ビデオを借りることで未知の映画が見られることの利便性や贅沢さに興奮した。
レンタルビデオは80年代中ごろに始まり、00年前後にはDVDへ移行したが、2010年には斜陽産業となり、2015年ネットフリックスの拡大時にはほぼ淘汰された。
が、わたしの映画知見のほとんどはテレビ放映された映画もしくはVHSレンタルビデオから得たものだ。
今日(こんにち)では、ネットフリックスをはじめいろんな配信サービスがあり、それぞれの中に何千何万という映画やテレビ番組がある。
有料とはいえ月に1,000円以内でたくさんの映画が見られる。
じぶんの来歴からすると今世の便利さにもっとエキサイトしていいはずだ。
しかし人間、サービスやテクノロジーに慣れると感動が薄れる。
VODを開いて、おもむろに映画をクリックし、おもむろにシークバーをいじる。クレジットをとばし、中盤あたりの様子を眺めて、あ~だいたいこんな感じか、と思って自得する。
映画にこんなことをしていいんだろうか、と思いつつ、そんなことが何千何万という映画や映像作品にできてしまう。
映画と映画周辺のサービスに慣れれば慣れるほど、映画から感興しにくくなる。
現代のわれわれはもう新(さら)の状態にはない。概して、ほとんどあらゆるエンタメのパターンを見知ってしまっている、わけである。
この食傷の対比として思い出されるのが、この映画、君よ憤怒の河を渉れが中国へ輸出されたときのエピソードだ。
『映画は1979年に中華人民共和国(中国)で『追捕』というタイトルで公開され、文化大革命後に初めて公開された外国映画となった。公開は無実の罪で連行される主人公の姿と、文化大革命での理不尽な扱いを受けた中国人自身の姿を重ね合わせた観客の共感を呼び、映画は大変な人気を博した。中国での観客動員数は8億人に達したとされ、高倉健や中野良子は中国でも人気俳優となった。田中邦衛は中国においては「北の国から」の黒板五郎役よりも本作の横路敬二役で知られている。』
(ウィキペディア「君よ憤怒の河を渉れ」より)
ウィキでは『無実の罪で連行される主人公の姿と、文化大革命での理不尽な扱いを受けた中国人自身の姿を重ね合わせた』から大ヒットしたと解釈されているが、なんとなく違うと思う。
文化大革命時の庶民の生活ぶりをなんらかのメディアで見たり学んだりしたことがあるでしょう。
もっともわたしが見たと言っても映画(チェン・カイコーの覇王別姫(1993)やチャン・イーモウの活着(1994)など)で見ただけだし、そもそもわたしは社会派ではないので、わかった風なことは言えないが、文化大革命時の庶民生活とは言わば戦前の日本、且つそこから娯楽と贅沢品をすべて奪ったような質素な生活様態だ。
そういう生活様態でずっと生きてきた人が、突如として映画を見た。そのはじめて見た映画が日本から輸入された君よ憤怒の河を渉れだった──と考えるべきだろう。
その衝撃のはかりしれなさ。
文明の申し子であるわたしたちとて、じぶんが「はじめて映画館へ行って見た映画」はあるていど覚えているものだ。(個人的にはそれは1980年のレイズザタイタニックだが。)
映画の衝撃度を考えたとき、それがクオリティによってもたらされるのはもちろんだろう。しかし、観衆がまっさらの白紙(映画未体験)状態であるならそれはクオリティをしのぐ。
活動写真の草創期、列車がこっちへ向かって走ってくるだけのモノクロの数秒の映像を見せられた観衆は、避けなきゃぶつかると思って席を立って逃げ出した。
──という逸話と同様、君よ憤怒の河を渉れが中華人民共和国で公開され社会現象を巻き起こしたのは、すなわち『無実の罪で連行される主人公の姿と、文化大革命での理不尽な扱いを受けた中国人自身の姿を重ね合わせた』からではなく(それもあるだろうが)、同作が彼らにとってはじめて見た映画且つエンタメだったからだろう、と思うのだ。
その衝撃を想像してみる。
もはや映画で衝撃を得ることができないわたしたちは想像してみるほかないからだ。
わたしは、批評家が盛った文脈で使うことがある「人生を変えた映画」という大げさな主張には懐疑的だ。21世紀に日本の文明下を生きていて、映画がそこまで衝撃的であることなどあり得ない。もちろん他人様の内実は知る由もないことゆえ主張に異議はない。
ただ、ふつうに考えて(たとえば)幼少期からずっと山ごもりをしてきたというのでなければ、映像作品に打ちのめされたりしない。
そんなことを考える度に、君よ憤怒の河を渉れと中国のエピソードを思い出し、その衝撃について想像してみる。──わけである。
──
今見ると古さを感じるつくり。とうぜん当時中国人が感じた衝撃なんか微塵もない。
原作は西村寿行。かつて人気作家だったが映像にすると突飛な話でもある。今ならコンプラ的アウトなセリフも多いし、展開もざっくりで大味。熊は着ぐるみなのがわかるし、銃声は完全に「ズキューン」なので銃撃戦はやかましい。
「どうしておれを助けるんだ、なぜだ、なぜなんだ」
「あなたがすきだから」
聞いたこともない直情なセリフ。洞窟での出来事は(中国では)ぜんぶ検閲されたのかもしれないが、なにしろ全体が甲冑のような時代感。それらの大雑把がダイナミックであると言えなくもないが、なにしろやっぱり古かった。
ただし中華人民共和国で公開され社会現象を巻き起こし、高倉健や中野良子に全中国が惚れた──という逸話に想いを馳せながら見ると興味深い。
チャン・イーモウは後年高倉健を招聘して単騎~を撮ったしジョン・ウーはリメイクをつくった。
つまり、まっさらな状態の観衆に映画がもたらす衝撃というものを君よ憤怒の河を渉れ(が中国で公開されたときの影響)は教えてくれる。
逆に言うと、なんでも見知っているわれわれにはもはや衝撃的なんてものはないわけだから、映画から自分なりの面白みを見つけ出すのが飽食の時代のリテラシーだと思った。
求む‼️君よ憤怒の河を渉れ 特別篇‼️
この作品は「新幹線大爆破」の佐藤純彌監督、高倉健主演のアクション大作‼️記憶が定かではありませんが、「新幹線大爆破」よりも先に今作を鑑賞してると思います‼️検事の健さんが強盗と殺人の濡れ衣を着せられ、原田芳雄の刑事に追われながら、東京から北海道への真犯人探しの逃避行‼️わが敬愛するヒッチコック監督の「北北西に進路を取れ」を始めとする巻き込まれ型サスペンス、テレビドラマの名作「逃亡者」を日本の風土で、日本人キャストでやったら、こうなりましたの作品です‼️山中で熊に襲われたり、セスナで逃げたり、街中を馬の群れが暴走したり、途中出会った中野良子さんが健さんに惚れ、協力者になってくれたり、ホント、日本全土を舞台にした壮大なサスペンス・アクション・アドベンチャーで、ハラハラドキドキさせられる大好きな作品です‼️上記の3人の他にも池部良さん、岡田英次さん、大滝秀治さん、倍賞美津子さんら、凄まじすぎる豪華キャストも見所です‼️唯一の不満は主人公たちに襲いかかる熊が明らかに着ぐるみで、チョット迫力不足‼️CGで本物の熊に修正した「君よ憤怒の河を渉れ 特別篇」が公開されないかなぁ‼️
死に向かって翔べ!
Amazon Prime Video(シネマコレクション by KADOKAWA)で鑑賞。
原作は未読です。
邦画大作請負人、佐藤純彌監督によるサスペンス・アクション。豪華キャストの演技と壮大なスケールを堪能しました。
物語はいい加減なところもありましたが、長尺ながらダレず一気に突き進むのでいつの間にか気にならなくなりました。
高倉健と原田芳雄の男の対決、追い追われる内に芽生える信頼がアツい。西新宿を激走する馬の撮影など、今では絶対真似出来ない昭和の日本映画の熱量と底力を体感しました。
はじめて乗ったセスナ機で北海道日高地方から鹿島灘まで逃亡するとか、 詐病で精神病院に入院するとか、 終盤で政界の黒幕を独断で射殺する警察官とか、 それ以外にもつっこみどころが多過ぎる異色映画。
動画配信で映画「君よ憤怒の河を渉れ」を見た。
劇場公開日:1976年2月11日
高倉健45才
原田芳雄36才
池部良58才
中野良子26才
大滝秀治51才
西村晃53才
岡田英次56才
倍賞美津子30才
伊佐山ひろ子24才
田中邦衛44才
阿藤快30才
佐藤純彌監督44才
西村寿行原作46才
永田雅一製作70才
この映画は1979年に中国で『追捕』というタイトルで公開され、文化大革命後に初めて公開された外国映画となった。公開は無実の罪で連行される主人公の姿と、文化大革命での理不尽な扱いを受けた中国人自身の姿を重ね合わせた観客の共感を呼び、映画は大変な人気を博した。中国での観客動員数は8億人に達したとされ、高倉健や中野良子は中国でも人気俳優となった。田中邦衛は中国においては「北の国から」の黒板五郎役よりも本作の横路敬二役で知られている。
また、後に佐藤純彌は『未完の対局』、『空海』、『敦煌』を中国で撮影し、高倉健は、今作品により高倉のファンとなった張芸謀監督の『単騎、千里を走る。』で主役を演じた。
呉宇森監督で福山雅治が出演しているリメイク版、
「マンハント(2018年)」は見たことがあった。
こっちの方をぜひ見てみたかった。
製作の永田雅一に関しては興味深いエピソードが多数あるが、
ここでは書けない。
映画冒頭から挿入歌「孤独の逃亡」がかかる。
なんだか調子外れな感じで居心地が悪い歌だと思う。
また、劇中でも意味不明のおかしなBGMが何回も挿入される。
そっちの方もむしろ無い方がいいような気がする。
映画は伊佐山ひろ子が
「強盗の犯人を捕まえて!」と叫ぶ声ではじまる。
警察官が向かうとそこには街角の公衆電話を使っている高倉健。
証言だけで何の証拠もないのに逮捕され連行される高倉健。
高圧的な私服刑事、原田芳雄が登場。
取調中の部屋に田中邦衛が証人として現れる。
「こいつがカメラを盗んだ犯人です!」と叫んだ。
一体どういう話なんだと困惑してしまった。
2つの事件に関して何ら身に覚えのない高倉健は自宅マンションの窓から逃亡する。
自らの身の潔白を証明するために北海道に向かった高倉健はそこで美しい女性、中野良子とその父、大滝秀治と出会う。
ここから高倉健は、政界の黒幕(西村晃)、精神病院の院長(岡田英次)、製薬会社の重役(酒井義広)を追い詰めていく。
高倉健に助けられ、その後は彼に献身的に尽くす中野良子が魅力的。
はじめて乗ったセスナ機で北海道日高地方から鹿島灘まで逃亡するとか、
詐病で精神病院に入院するとか、
終盤で政界の黒幕を独断で射殺する警察官とか、
それ以外にもつっこみどころが多過ぎる異色映画。
お芝居だし、
楽しめたのでこれでいいと思う。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
グイグイ推進する勢いはあるが杜撰大味大雑把な上、音楽も酷かった・・・
最初の内はミスマッチにもほどがある変てこな音楽や、着ぐるみのヒグマなどに苦笑失笑おお笑いしていたが、素人のセスナ操縦に至っては口をあんぐり・・・・。もうどうでもいい心境にさせられる。
ミステリーの謎解きも脚本的にはともかく、映像表現と演出的に稚拙杜撰な感じは拭えず、ラストクライマックスの〝正当防衛”場面においては無感情の不感症になっていた。
とはいえ、序盤だけでも楽しめたのだからそれで十分という気持ちも。
ダーヤラー、ダヤララー
オープニングテーマから転けそうになるが、時折入ってくるピクニックモードの間奏が笑いを誘う。中国で大ヒットして、彼の地で高倉健や中野良子をスターにした映画と聞いていたが、ストーリーは各所で破綻しており、突っ込みどころが多数、ラストの短絡的な展開に唖然とする。不自然な動きをするエキストラや都合よく出没する熊のような猛獣を目にすると、この出来で世に出せた時代を感じてしまう。そこで濡れ場いるか?倍賞美津子の下着姿や中野良子の替え玉ヌードといった目の肥やし的なサービスに、やたらと銃口を向ける人たち、いきなりセスナを操縦するニュータイプぶりを発揮する高倉健、その後どうしたのか新宿西口を暴走する暴れ馬の群れなど、粗野で下品で雑な感じが味でもある。
ラストの都心の空撮で超高層が少ないこと。元大映社長の永田雅一氏の経歴に思わず見入ってしまう。
ひどい映画
日本全国でロケをした大作だが、高倉健が渋くてカッコイイ以外、全てがダメな映画。この時代、こういう何もかもメチャクチャで幼稚な邦画がたくさんあったからみんな映画といえば洋画になった。若い世代が高倉健の映画を見てみようとして、最初がこの映画だったら2度と見なくなる。
今は亡き佐藤純彌監督の世界
大映映画の大作娯楽活劇
1976年の作品
原作未読
福山雅治主演の『マンハント』の元ネタである
高倉健の中国での人気を窺い知れる
『新幹線大爆破』『北京原人』『男たちの大和』の佐藤純彌監督が脚本も担当
東京地検の検事がはめられる話である
強盗レイプ魔の濡れ衣を着せられ逃亡しながら事件の謎を捜査する検事杜岡冬人役に高倉健
森岡ではなく盛岡でもなく杜岡である
彼を執拗に追い続ける矢村刑事役に原田芳雄
杜岡の上司役に池部良
主要な出演者3人が既に故人である
熊に襲われそうになっていたところを杜岡に助けられた牧場主の娘真由美役に中野良子
中野良子のヌードあり
お色気サービスも忘れない気配りの良さ
151分
ちょっと長め
少なくとも退屈はしない
日本の警察が銃を発砲しすぎだが娯楽映画だから問題ない
横路夫妻を演じる田中邦衛伊佐山ひろ子がいかにも怪しげで風体が悪い
倍賞美津子が若い!綺麗だ
意外と胸が大きい
岡田英次演じる精神科医の部下としてまともにセリフがない下積み時代の阿藤海
西村晃は黄門様より悪役が似合う
大井町のアパートから石川能登そして北海道
初めての飛行機操縦なのにセスナ機で津軽海峡を越え大洗海岸沖で着水
茨城から福島新潟長野山梨そして東京
夜の新宿に馬の大群
あえて苦言を呈するならBGMが残念だ
精神科病院での場違いな音楽が特に気になる
熊は明らかに着ぐるみだがそれがどうした
ゴジラだって着ぐるみじゃないか
アニメだって大人の落書きだ
本物じゃなきゃダメか
濡れ場は全て本番で死体役は本物の死体じゃなきゃダメか
本物の熊に襲われる高倉健を観たいのか
星の数の平均は明らかに過小評価
2.9にプラス0.5で3.4が妥当な数字だろう
2.9は海外の作品と日本のアニメを称賛し日本映画を叩きたい人たちの悪影響であり全く参考にならない
海外の人が日本の作品を高く評価することが信じられず許せない憤怒の塊だ
ネットの世論と世間一般の世論は違うので要注意
あと日本語ならアウトでレイプならセーフの映画comの方針に疑問
漢字だと卑劣な印象だが横文字となるとスタイリッシュな感じがしてしまう
やっていることは同じなのに
本作の原作者も製作者も監督も、中国共産党も意図しなかったメッセージを本作をこの21世紀に於いても今なお発しているのだ!
呆れた、これほど酷い映画も久々に観た
何も言いたくない
では何故こんな映画が、中国でそれほどの大ヒットになったのだろう?そこを考えてみると評価が少し変わった
映画のクオリティが受けたなどではないのは明白だ
中国共産党からすれば、悪の黒幕は日本の政権与党と覚しき軍国主義復活を目論む極右政治家でありそれを倒す映画なのだから何も問題はない
むしろ政治的に奨励すべきだ
しかし、中国の一般大衆は違った視点で本作を観たのではないか?
同じ東洋人の日本人、それも敗戦国で焼け野原にされた国がこれほどに豊かな暮らしをしているその事に衝撃を受けだのだ
そして圧倒的な力を持つ権力者に楯突く映画が自由に撮れる国であることに驚愕したのだ
なにしろラストシーンは国家権力の象徴である国会議事堂に背を向けてヒーローとヒロインが颯爽と胸を張って歩くのだ!
翻って当時の中国の現状はどうだったか?
世界最貧国ラインの貧しい暮らし
十数億人の中国人民は大躍進と文化大革命という政治的な大災害を経て、飢餓と理性知性の破壊の限りが尽くされてきた中で生き延びてきたのだ
彼らはそんな中で戦後世界を何十年と過ごしてきたのだ
しかし、そんな不満を口にする事は中国共産党への批判となってしまうのだ
その嫌疑を受けただけで当時も今も中国では当局に連行されるのだ
文化大革命のさなかなら紅衛兵というナチの親衛隊ともいえる中国共産党の私兵が、密告によって動き、今でいうメディアリンチのような公開の辱めを与え、職と地位を奪い都会から僻地に追放させたのだ
まかり間違えば人知れず精神病院送りにしたのだ
中国共産党の正しさを信じられないのは精神がおかしいとされたのだ
それどころか人知れず逮捕され裁判もなく銃殺されたりもしたのだ
つまり本作の事例は彼ら中国人民にとっては生々しいつい最近の記憶であったのだ
それなのに、日本はこうなのか!
日本人はこんなに経済的な繁栄を謳歌しているのか!
日本では自由にこんな映画を撮れるのか!
恐ろしいほどの衝撃だったに違いない
この驚愕の衝撃が空前の大ヒットになった原因だと思う
もしかしたら、それが中国の人々が目覚ましい近代化を成し遂げた原動力の秘密だったのかも知れない
そして時はながれ、本作の中国公開から40年以上の年月が過ぎ去った
中国の驚異的な発展はご存知の通りだ
日本人より豊かな生活をしている中国人の数はもしかしたら日本人より多いかもしれない
しかし政治的な自由はどうか?
未だに本作公開当時とさして変わってはいないのではないか?
むしろネットワークをビッグデータを駆使した超監視社会となって当時以上に中国の人々には政治的な自由は無くなっているのかも知れない
政治的な批判者が精神病院に送り込まれ廃人にされてしまう、こんなつまらない映画のような事が現実に21世紀の今現在起こっているのだ
全く皮肉なことだ
本作の原作者も製作者も監督も、中国共産党も意図しなかったメッセージを本作をこの21世紀に於いても今なお中国人民に発しているのだ!
なんという素晴らしい映画ではないか!
ところが、その日本はどうか
本作の主人公の役職よりもずっと高位の検事長が賭麻雀で懲戒ではなく訓告だけで済まされて辞職したとの報道に接したばかりだ
法と秩序に対する国民の信頼を失ったら世の中がどうなる!
だからといって、検察庁が不問に付すわけにはいかないのだ
これらは劇中の台詞だ
日本の社会が悲しい事に腐敗してしまったのだろうか?
それとも本作のように、彼は誰かにはめられたのだろうか?
劇中、能登金剛のシーンがあります
1961年のゼロの焦点のオマージュです
というか聖地巡礼のような全く同じ場所、同じアングルと思えるシーンがあります
原田芳雄をチープな熊が襲う!
大真面目なんだけどなかなかツッコミどころ満載である意味楽しい映画。ダーヤラーダヤラララダヤララー♪
真面目に作ってるはずなのに、笑いのほうが多い。新宿に馬の大群ぶち込むなんて、とても今じゃできねぇ。
岡田英次がこれまたクソ悪い役過ぎてしびれる(高倉健とはNHK「チロルの挽歌」でも対決)。
西村晃に正当防衛だと言い張って銃弾をぶち込む原田芳雄が最高だった。
熊の着ぐるみ
最初にテレビ放映されたのを見た時には、同時期の『野性の証明』と被ってしまい、今までどうしてもストーリーが思い出せなくなっていた。この作品がまた中国では大人気であり、NHKで特集番組を組まれているほど。中国では日本嫌いの人でも高倉健が大好きなのだそうだ。
改めて見てみると、内容はほとんど『逃亡者』!能登金剛で死体を発見してしまったところでは、検事なんだから死体等に触っちゃまずいことくらいわかるだろうに、細かなところで検事の性格が無視されている。さすがに無実を晴らすためにもう一人の男(田中邦衛)を追って北海道に向かった頃には検事資格がはく奪されていることを理解したので、健さんの性格そのままでアクション逃亡劇が楽しめる。そして、道知事選に打って出るという大滝秀治の娘である中野良子がべたべたに健さんに惚れてしまう。彼女の一途なラブロマンスもグッとくるところ。ここまで惚れられてみたいような・・・ただ、北海道のシーンでは二度登場する熊の着ぐるみがお粗末すぎる!これじゃ『北京原人』と同じだわ(笑)
小型飛行機を扱った中盤からは普通のサスペンスといった感じではあるが、田中邦衛に近づいたときの警察捜査網を突破するのに数頭の馬を走らせるシーンでアドレナリンが上がり、徐々に警部である原田芳雄が健さんに肩入れするようになり、精神病院に患者として潜りこむまで手助けしてくれる。そこからは社会派ドラマ。政治家が絡んだ製薬会社の危険な神経遮断薬が問題となってくる。飲んだふりしてロボトミー化されたような患者の振りをして、悪党政治家の西村晃に立ち向かうのだ。「こんな奴には100発ぶちこんでも正当防衛だよ」という原田芳雄の台詞がスカッとする(笑)
中野良子のラブシーンや、原田芳雄の前で脱ぐシーンはあるものの、おっぱいだけはボディダブルのようでした・・・
ホンマにマンハントの元ネタ?
新宿署から
能登半島へ
次は北海道日高
中野良子がヒグマに襲われてる!
馬で追いかけてきた!!
ヒグマリターン
ものすごい勢いで何回も焼く
洞穴で拙いラブシーン。焚火と交互
即席飛行機操縦講座
ヒグマに襲われスカーフェイスになる原田芳雄
日本地理に詳しくないと飛行できないね
まさかのスクランブル発進!めっちゃスケールでかなってきた。
三沢基地の面目丸つぶれ
鹿島灘で不時着
長野に出てくるとは。1時間半で列島縦断しながら立川に着いた
また女の人に解放されてさすが男前…って倍賞美津子や!
無駄に黒下着巨乳披露
立川って外国人の街だったの?
検事さんが法律破るってどんな気持ち?
新宿のど真ん中で発砲すればそりゃパニックにと思たら
まさか更なるパニック馬!蹄鉄外れてない?
病院に潜入患者
BGMがポップ過ぎる
ここで阿藤快か!けんさんよりでかい
神経遮断薬
さあ果たしてけんさんはどうやってここから脱出できるんか
阿藤快デカすぎて顔に照明当たってない
医者があっさり死んで( ゚Д゚)
2人で仲良くやっつけた
法律では裁けない悪がある!
あの裸は中野良子janaiyone
最後にタイトル出たけどよく分からんかった
真由美がチョロい。
いくら助けて貰ったからってその日のうちにあなたしかいないのって。。ロミジュリですか。
.
結局高倉健だから好きになったんだろ??ブスに助けられても好きにならないだろ??(笑).
.
そんなことは置いといて、この映画今年公開してた『マンハント』の原作。マンハントを見た時、急なズームとか大げさなカットに何コレ?って思ったけど原作のオマージュだったんだね。
.
福山雅治がやってた刑事の役の人は全然福山雅治より味があって良い。でも2人のバディ感はマンハントの方が良かった。手錠をかけたままのアクションシーンはなかったのね。
●1周回って、楽しめる作品。
高倉健がシブい。原田芳雄がカッコいい。
セスナに、馬に、そして熊に驚かされる。
ラストは勧善懲悪。組織の論理。
チャンチャチャンチャチャーン♪と、場違いな挿入曲に笑かされる。
昭和である。細かいコト気にしちゃいかん作品である。
まったく予想のつかない、ありえない急展開を楽しむ、だ。
そりゃあ、文革直後の中国人には衝撃だったろうよ。
タイトルからして、もっと重い作品だと思ってた。
これがもう、1周回って楽しめる。
ちょうどいいタイミングで観られたのかもしれない。
カッコいい男たちとど迫力な演出。
伏線もディテールもない。監督が好きなことやる。
粗削りだけど、映画の王道だ。
しかし、あれは時計仕掛けのオレンジ的なモノを狙ったのだろうか。
チャンチャチャンチャチャーン♪が楽しくなってきたら、キミの勝ちだ。
全ては高倉健だからで説明出来る
レビュー読んでみたら意外と評判悪い
まあ確かにツッコミどころは多い
でもその大半はこの一言で説明出来る
「高倉健だから」
そう健さんなら検事役でも格闘や射撃や山越えやセスナの操縦ぐらいやれるはず
キャストも豪華で見どころいっぱいの超大作
まあ縫いぐるみ丸出しの熊さんはもちっと何とかして欲しかった
例えば動画の質感多少違っても、本物の熊の動画合成するとかして
あと地方に行った時、何故か音楽が呑気になるのだけ気になった
ところでこの作品
ある意味後の「野性の証明」のプロトタイプみたいな作品だな
健さん主演で、警察や自衛隊相手にバトル
しつこく追って来る野性ギラギラの刑事いるとか
敵は巨悪とか
思うに角川春樹、この映画見てもちっとリアルな設定にすれば行けると思ったのかも
まあ「野性の証明」もあれはあれでトンデモ設定だけど
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