劇場公開日 1976年2月11日

「今は亡き佐藤純彌監督の世界」君よ憤怒の河を渉れ 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0今は亡き佐藤純彌監督の世界

2020年11月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

大映映画の大作娯楽活劇
1976年の作品
原作未読
福山雅治主演の『マンハント』の元ネタである
高倉健の中国での人気を窺い知れる
『新幹線大爆破』『北京原人』『男たちの大和』の佐藤純彌監督が脚本も担当
東京地検の検事がはめられる話である
強盗レイプ魔の濡れ衣を着せられ逃亡しながら事件の謎を捜査する検事杜岡冬人役に高倉健
森岡ではなく盛岡でもなく杜岡である
彼を執拗に追い続ける矢村刑事役に原田芳雄
杜岡の上司役に池部良
主要な出演者3人が既に故人である
熊に襲われそうになっていたところを杜岡に助けられた牧場主の娘真由美役に中野良子

中野良子のヌードあり
お色気サービスも忘れない気配りの良さ

151分
ちょっと長め
少なくとも退屈はしない

日本の警察が銃を発砲しすぎだが娯楽映画だから問題ない

横路夫妻を演じる田中邦衛伊佐山ひろ子がいかにも怪しげで風体が悪い

倍賞美津子が若い!綺麗だ
意外と胸が大きい

岡田英次演じる精神科医の部下としてまともにセリフがない下積み時代の阿藤海

西村晃は黄門様より悪役が似合う

大井町のアパートから石川能登そして北海道
初めての飛行機操縦なのにセスナ機で津軽海峡を越え大洗海岸沖で着水
茨城から福島新潟長野山梨そして東京

夜の新宿に馬の大群

あえて苦言を呈するならBGMが残念だ
精神科病院での場違いな音楽が特に気になる

熊は明らかに着ぐるみだがそれがどうした
ゴジラだって着ぐるみじゃないか
アニメだって大人の落書きだ
本物じゃなきゃダメか
濡れ場は全て本番で死体役は本物の死体じゃなきゃダメか
本物の熊に襲われる高倉健を観たいのか

星の数の平均は明らかに過小評価
2.9にプラス0.5で3.4が妥当な数字だろう
2.9は海外の作品と日本のアニメを称賛し日本映画を叩きたい人たちの悪影響であり全く参考にならない
海外の人が日本の作品を高く評価することが信じられず許せない憤怒の塊だ
ネットの世論と世間一般の世論は違うので要注意

あと日本語ならアウトでレイプならセーフの映画comの方針に疑問
漢字だと卑劣な印象だが横文字となるとスタイリッシュな感じがしてしまう
やっていることは同じなのに

野川新栄