劇場公開日 1976年2月11日

「はじめて乗ったセスナ機で北海道日高地方から鹿島灘まで逃亡するとか、 詐病で精神病院に入院するとか、 終盤で政界の黒幕を独断で射殺する警察官とか、 それ以外にもつっこみどころが多過ぎる異色映画。」君よ憤怒の河を渉れ ドン・チャックさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0はじめて乗ったセスナ機で北海道日高地方から鹿島灘まで逃亡するとか、 詐病で精神病院に入院するとか、 終盤で政界の黒幕を独断で射殺する警察官とか、 それ以外にもつっこみどころが多過ぎる異色映画。

2022年12月4日
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鑑賞方法:VOD

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動画配信で映画「君よ憤怒の河を渉れ」を見た。

劇場公開日:1976年2月11日

高倉健45才
原田芳雄36才
池部良58才
中野良子26才
大滝秀治51才
西村晃53才
岡田英次56才
倍賞美津子30才
伊佐山ひろ子24才
田中邦衛44才
阿藤快30才
佐藤純彌監督44才
西村寿行原作46才
永田雅一製作70才

この映画は1979年に中国で『追捕』というタイトルで公開され、文化大革命後に初めて公開された外国映画となった。公開は無実の罪で連行される主人公の姿と、文化大革命での理不尽な扱いを受けた中国人自身の姿を重ね合わせた観客の共感を呼び、映画は大変な人気を博した。中国での観客動員数は8億人に達したとされ、高倉健や中野良子は中国でも人気俳優となった。田中邦衛は中国においては「北の国から」の黒板五郎役よりも本作の横路敬二役で知られている。

また、後に佐藤純彌は『未完の対局』、『空海』、『敦煌』を中国で撮影し、高倉健は、今作品により高倉のファンとなった張芸謀監督の『単騎、千里を走る。』で主役を演じた。

呉宇森監督で福山雅治が出演しているリメイク版、
「マンハント(2018年)」は見たことがあった。
こっちの方をぜひ見てみたかった。

製作の永田雅一に関しては興味深いエピソードが多数あるが、
ここでは書けない。

映画冒頭から挿入歌「孤独の逃亡」がかかる。
なんだか調子外れな感じで居心地が悪い歌だと思う。

また、劇中でも意味不明のおかしなBGMが何回も挿入される。
そっちの方もむしろ無い方がいいような気がする。

映画は伊佐山ひろ子が
「強盗の犯人を捕まえて!」と叫ぶ声ではじまる。

警察官が向かうとそこには街角の公衆電話を使っている高倉健。
証言だけで何の証拠もないのに逮捕され連行される高倉健。

高圧的な私服刑事、原田芳雄が登場。

取調中の部屋に田中邦衛が証人として現れる。
「こいつがカメラを盗んだ犯人です!」と叫んだ。

一体どういう話なんだと困惑してしまった。

2つの事件に関して何ら身に覚えのない高倉健は自宅マンションの窓から逃亡する。

自らの身の潔白を証明するために北海道に向かった高倉健はそこで美しい女性、中野良子とその父、大滝秀治と出会う。

ここから高倉健は、政界の黒幕(西村晃)、精神病院の院長(岡田英次)、製薬会社の重役(酒井義広)を追い詰めていく。

高倉健に助けられ、その後は彼に献身的に尽くす中野良子が魅力的。

はじめて乗ったセスナ機で北海道日高地方から鹿島灘まで逃亡するとか、
詐病で精神病院に入院するとか、
終盤で政界の黒幕を独断で射殺する警察官とか、

それ以外にもつっこみどころが多過ぎる異色映画。

お芝居だし、
楽しめたのでこれでいいと思う。

満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。

ドン・チャック