伊賀忍法帖

劇場公開日:

解説

戦国争乱の世を舞台に媚薬をめぐって、伊賀忍者、笛吹城太郎と、伝説的な妖術師、果心居士の戦いを描く。山田風太郎の同名小説の映画化で、脚本は「コールガール」の小川英、監督は「ニッポン警視庁の恥といわれた二人組 刑事珍道中」の斎藤光正、撮影は「鬼龍院花子の生涯」の森田富士郎がそれぞれ担当。

1982年製作/100分/日本
配給:東映
劇場公開日:1982年12月18日

ストーリー

戦国の世、下剋上の機運に乗じようとする松永弾正は主家、三好氏の美姫右京太夫を我がものにせんと、五人の妖術僧に命じ媚薬を作らせようとし、美女狩りを命じた。この陰謀を企んだのは、妖術僧の後ろ楯で正体不明の果心居士だ。妖術僧たちの美女狩りの標的は、伊賀の忍者、笛吹城太郎の恋人、篝火に向けられた。実は、彼女は双子の妹であり、果心秘伝の媚薬とは、惚れさせたい女性の血筋の生娘が犯されたときに流す涙を天下の名器「平蜘蛛の茶釜」で煮つめてつくるからである。妖術僧により、弾正のもとに連れ去られた篝火は、恥辱よりも死を選び自らの首をはねた。その刹那、弾正は愛妄漁火の首をはね、二つの首と同体を付け換えることで両人を蘇生させる。顔は漁火ながら、篝火の心と肉体を持った女は犯され、その涙から媚薬が作られた。悪夢のような一夜が明けると、篝火の肉体と心は茶釜も持って脱出し、城太郎に会うと、一部始終を話して死んだ。復讐を誓う城太郎。再び城太郎から茶釜を奪い返した妖術僧たちは、平安祈願のために東大寺に参詣する右京太夫を狙った。右京太夫を掠奪し、三好氏をも殺そうとする弾正と妖術僧たちは、騒乱状態を起こそうと、大仏殿に火を放った。城太郎は右京太夫を連れて炎の中に飛びこんだ。数日後、首の落ちた大仏の台座の下に隠れ棲む二人の姿があった。右京太夫を看病するうち、城太郎には、篝火の面影が重なり、やがて二人は愛し合うようになった。つかの間の幸福。しかし、隠れ家も見つかり、城太郎と妖術僧の凄絶な戦いが始まった。城太郎は化物じみた妖術僧たちを次々と倒していく。が、最後に果心居士が大きく立ちはだかった。果心居師は悪魔の化身で、この世の悪業はすべて彼の仕業だった。城太郎、右京太夫、黒衣の騎馬集団こと柳生一族に対して弾正、漁火、生きのこりの妖術僧、そして悪魔の戦いだ。そして、城太郎は悪魔を倒す。右京太夫との愛が激しく燃え上がった。

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映画レビュー

2.5みんな若っ!

2024年8月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)

1.5真田さんの黒歴史

2021年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

果心居士にそそのかされた松永弾正の奸計に立ち向かう主人公の物語。 大好きな真田広之が若い頃に主演した作品です。流石に格好良く、そしてアクションのキレも抜群ですね。 ただ、この頃の真田さんの映画は、「子供向け」に撮られた作品が多いように感じられます。 「青春・恋愛」ですらなく、「特撮ヒーロー物」のような作品。正直、大人が観れば評価出来ない作品が多く、この作品もそんな作品群の一つのように思っています。 この作品の問題は、山田風太郎氏の小説を映画化したこと。 彼の作品に描かれる忍法は突飛で、当時の映像技術ではとても再現不可能なものです。実際、特撮シーンは観るに堪えないレベルのもので、映画の評価を大幅に下げるものでした。 もう一つの特徴は、残虐なシーン、或は妖艶であったりお色気なシーンが多いこと。実際にクビが飛び交い、無残な凌辱シーンもあり、それらはとても子供に見せることが出来ないものでした。つまり、冒頭に書いた「子供向け」とは相反するものになり、対象が曖昧になる結果となってしまいました。 こんな作品を映画化するなら、黒崎輝が主演した「コータロー」や「カバ丸」のような青春物を作った方が、数段マシのように思われます。 真田さん自身のキレは兎も角、映画全体での殺陣レベルは幼稚。当時人気が出始めていたジャッキーチェンは勿論、TV時代劇の影の軍団にも遠く及ばないレベルで、映画としてはまったく評価出来ないものに感じます。 私的評価は1.5です。

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よし

2.0キャストの演技や殺陣は良いが

2021年7月30日
Androidアプリから投稿

内容が微妙。 突飛な忍術のおかげで時代劇っていうかSF見てる感じ。 ラストも意味不明かつ不完全燃焼。 一番の不満は惚れ薬を一般人で試すところかな。デブなおばさんの裸なんて見たくないわ。 それにしても若かりし真田広之、千葉真一、中尾彬、福本清三、めっちゃ男前だなぁ。

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カミムラ

0.5なんてものを見てしまったんだ!

2020年12月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

真田さんしかアクションできてかつ集力があるスターがいなかったのかな。忍者とか、アクション主体の映画だと真田さんが演じることが多い。  とは言え、だから?真田さんご自身はこの頃よく演じられたキャラクターとそう大差なくといったところ。何がどう違うのか、思いだせない。実はみんな同じ役柄でいろんな映画に出ているんだよ、と言われても、やっぱりそうかと思ってしまうほど大差ない。  真田さんの出演作を眺めると、実は演技力が際立っている映画もあるんだけどね。反面、似たような役を続けさせられていた時代の映画の一つ。 渡辺さんのデビュー作。真田さんの相手役を選ぶオーデションで見出されてと聞くけど、そのときすでにこの役を演じる前提だったのだろうか?  相手役のオーデションということならいとうかずえさんもそうだったと思うが、いとうさんのデビュー作はそれなりに可愛いヒロインという役どころだったと記憶するが、渡辺さんのこの役ときたら…。デビュー作で一人三役というのは、当時のアイドル映画からするとかなり演技力を期待され、それなりに応えていたと思うし、他の角川三人娘の中でも一番の正統派美少女で時代ものに合うと思うけど…。それにしたって、デビュー作からこんな役。もっとアイドルアイドルした役でデビューさせてあげたっていいじゃない、と思う。  そういえば、『セーラー服と機関銃』でも薬師丸さんが宙吊りにされて話題になったけど、角川って話題になれば何でもよくて、その俳優・女優のキャリアプランとか売り出し戦略とかなく、使い捨ての感覚だったのかな。売れればそれで次を作るし、売れなければ・潰れれば次を探せば良いってか? と、真田さんだし、オーデションでみいだされたアイドルだし、というアイドル映画を見るつもりで見たら、とんでもないものだった。 なんか、仕掛けの大雑把なお化け屋敷のアトラクションを見た感じ。これでもかとえげつない映像を出してくる。へえ~、ひょえ~とは思うけど、心に残らない。  角川がつまらなくなってきた頃の映画かな。

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とみいじょん

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