青空に一番近い場所
劇場公開日:1994年10月15日
解説
ノルマに追われる気弱なサラリーマンが青空に一番近い場所=ビルの屋上で体験した、女子社員やおばあちゃんとの不思議な邂逅を描くドラマ。監督・脚本は劇団「第三舞台」の演出家で「サザンウィンズ」の鴻上尚史。撮影は「国会へ行こう!」の長谷川元吉が担当。
1994年製作/102分/日本
配給:サードステージ=東京テアトル
劇場公開日:1994年10月15日
ストーリー
サラリーマンの北川はノルマを埋めるために自分で会社の商品を買い続け、借金が900万円に。サラ金の取り立てに追われ、会社ではハッパをかけられる日々。ある日、やくざみたいな取り立て屋に追われ、逃げ込んだ会社の屋上で、彼は不思議なおばあちゃんとOLの花菜子に出会う。屋上で花菜子たちと″だるまさんがころんだ″などに興じている間だけ、彼は現実から逃避した。さらに北川はノルマに追われて自殺したはずの元同僚・山口をはじめ、天国ヘ行けず屋上に留まる人々にも出会う。最初は殺風景だった屋上はやがて原っぱになっていった。だがいったん屋上から降りてくると相変わらずサラ金に追われ、さらに山口の自殺や会社の強引な商売をめぐって警察が動き出したりのトラブルが急速に展開。そして遂に北川が現実を直視しようとした時、屋上は一面のひまわり畑になっていた。天使の翼を広げて空に戻っていくおばあちゃん。そしてマスコミに追われ飛び降り自殺をしようと屋上に上がった社長はそのひまわり畑を前に自殺を思い留まる。自殺を助けた美談とともにひまわり畑を残すことになった屋上には、北川と花菜子の姿があった。