あしたの私のつくり方

劇場公開日:

解説

「神童」など話題作への出演が相次ぐ成海璃子主演の青春ドラマ。学校でも家でも周囲に自分を合わせてしまう女子高生・寿梨は、優等生からイジメられっ子に変わってしまった小・中学校時代の同級生・日南子に、偽名で携帯メールを送り始める。“本当の自分”と“偽りの自分”との間で葛藤し成長していく思春期の少女たちの心情を、「トニー滝谷」の市川準監督がみずみずしいタッチで描き出す。共演はアイドルグループAKB48の前田敦子。

2007年製作/97分/日本
配給:日活
劇場公開日:2007年4月28日

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(C) 2007『あしたの私のつくり方』製作委員会

映画レビュー

5.0思い出を懐かしんでるだけでレビューになってない

2023年10月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

久しぶりに見た。
学生の頃みてほぼ覚えてないけど特別に思ってる映画。
改めて見てやっぱり好きな映画。

この映画を初めて見たときはまだ前田のあっちゃんを知らなかった。
私がAKBを認識したのは2010年頃だったので、新人の素人の女優さんだと思ってた。
小学生の役のときはわざとなのかどうなのか、子供らしいといえばそうだけど、滑舌が悪くしたったらず。
中・高生のときはセリフも聞き取りやすくなってきて見やすい。
表情がいいなと思った。昔見たときもいいなと思って顔覚えてて、後々AKBを認識したときビックリした記憶。
最近、彼女が出てるドラマをよく見てて、演技がいいなと思ってたけど、昔からよかったな。

成海璃子さんは当時からたぶん有名だった。
私より少し年上でかっこよくて素敵だなって、知ってた。

そういえば、ほんと最近のドラマ「かしましめし」でお二人共演してた。

当時をいろいろ思い出して懐かしい。
筆箱とか手紙を回したりとかガラケーも。

ずっと気にかかってた子に文学部の主人公が創作のメールする話だったのか。自分の考える処世術を物語としてレクチャーする。

いじめられると性格暗くなるよね。
元の自分に戻れなくて、いろいろ考えるようになって、反射的に感情で動けないような。
同じような体験ではないけどわかる。
成長による変化じゃなくて、変えられてしまった自分に悩む。
私はじゅりの方に近かったと思う。

所々、見覚えがあって思い出しながら見た。
メイン二人が魅力的で表情がよかった。
成海璃子さんが上手いのはもちろんだけど、前田のあっちゃんもすごく良くて、日南子だった。

エンドロールで名前見てると、今は知ってる名前がちらほら。全然気づかなかった。
メイン二人の存在感がすごくある。

エンディングのシュノーケルの天気予報は好きな曲でmvもよく見た思い出。

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ティム2

4.0【”お前は嘘が巧いから、行いだけでも良くなさい。”校内ヒエラルキーの中で必死に生きる二人の少女の姿を描いた作品。本当の自分を探そうとする少女達の心の機微を、清廉なタッチで描き出した作品でもある。】

2023年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

悲しい

知的

幸せ

■仲間はずれになることを恐れて目立たない毎日を送る寿梨(成海璃子)と、クラスの人気者から突然全員に無視される存在になった日南子(前田敦子)。
 小学生から中学生、高校生に成長した寿梨は、転校した日南子宛てにクラスの人気者になるノウハウが詰まった物語を“ヒナとコトリの物語”としてメールし始める。

◆感想<Caution! 内容にやや触れています。>

・寿梨が日南子に、メールを送り始めた訳。
 それは自分自身が苛めを恐れ、校内ヒエラルキーの中で上手く立ち回る自分に、嫌気がさしたからではないかな。
 ー そして、ここで太宰治の”お前は嘘が巧いから、行いだけでも良くなさい。”という序盤に紹介される言葉が生きてくる。ー

・誰でも、(今作でも描かれている寿梨の両親の諍いと離婚。そして再婚相手を見つける様。学生だけではなく、大人も大変なのである。)日々、懸命に巧く立ち回りながら生きている。
 ー 故に、後半、日南子が寿梨の携帯番号を探し出し、メールではなく携帯画像で話しかける
 ”今日、嫌なことが有っても、明日良い事があるかもしれない。”
 という言葉が心に響くのである。

<久方ぶりに鑑賞したが、矢張りこの頃の成海璃子さんは、魅力的である。又、映画初出演の前田敦子さんも、初とは思えない、流石の演技である。
 今作は、本当の自分を探そうとする少女達の心の機微を、清廉なタッチで描き出した作品である。>

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NOBU

3.5「私なんでこんなに頑張っているんだろう」 という人に見てもらいたい。

2023年4月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ん、苦しかったね。よく頑張ったね。
そんな貴方を受け止めてくれる人に出会えてよかったね。

   ☆彡   ☆彡   ☆彡

「本当の私」と「本当でない私」を巡る物語。
 小学校~高校生の女子の心の移り変わり、成長を綴っている。こんな風に思っている前思春期以降の人ってたくさんいるよね。
 学校・友達が軸になっているが、
 いじめを受けたことがある子の後日談の一つでもあり、
 諍いの多い家庭の中で、頼れる(甘えられる)大人を持たずに、「本当でない私」で暮らしている子どもや、
 親のメンタルケアをしているとか、親に嫌われないように息をひそめることも含めた、親の期待に応えて「本当でない私」でいることで家庭内の居場所を確保している子どもの話でもある。

寿梨と日南子の関係は時に「こんな風に展開したら良いね」っていう、ちょっと教育番組的な、夢物語的な、中学生が好きそうな展開になっているけど…。

一方で、人気者から仲間はずれへの転落とか、
その時に自分をどう支えるかとか、
クラスの中心にいるメンバーへの想いとか、
小学校の時自分より下だと思っていたクラスメートが、久しぶりに会ったらやけに輝いていて、しかも手放した自分の元の家に住んでいることを知った寿梨の想いとか、
再婚相手の”親切”な想いが、実は寿梨を奈落の底に突き落とすということとか。
実にリアルに描かれている。

その微妙な心理を演じる成海さんがうまい!!!
二十歳ぐらいの方が演じているのか、でもなんという透明感!!!と思っていたら、14,5歳だと知って更に驚き。

対して、寿梨を囲む大人の暑苦しさ。
「本当の自分」をお互いに押し付け合う親の間で、本当に苦しむのはいつも・どこでも子ども。

「ありの~ままの~」という歌が流行っていたけど、「本当の自分」て何なのか、考えたくなる。

どうせなら「私、こんなにがんばっちゃった、えへw」と言えるような頑張りをしたい・させたい。
コトリがヒナに一生懸命贈ったメールは、コトリのためでもあるけど、ヒナのためを思って考えに考えて贈ったエール。
そこには「作られた私」が綴られているけど、ヒナの為にという想いはまぎれもなく「本当の私」。

そういう想いって、たとえメールでもちゃんと相手に届くのだろう。

そんな風に、
寿梨役の成海さんが、これだけの透明感、でも確かにそこにいる存在感を醸し出していたのに対し、
両親役のW石原さん。”自己中、大人のカッコした中身は子ども”を振り撒いていて、笑った。
日南子の母の対応との違いも訓話的で見事。

そういう自分しか見えていない人とのやりとりって、向かい合って話していても、一緒に暮らしていても、なんて届かないのだろう。

そんな物語に、メールでのやり取りの画面やカット割り等が多用されていて、演出も面白かった。

ただ、物語としては、要所を要領よくまとめ上げたな、という感想がぬぐえない。教育的動画をさっと見せられた感じ。
 日南子側の物語にもう少し厚みを出して欲しかったとは思うものの、日南子役の演技ではあれがギリギリか。
 彼氏とのエピソードは優等生映画的・願望映画的メッセージとしては良かったが、相手役も含めて、もう少しどうにかならなかったのか。
 日南子が丸首のカットソーを脱ぐときに、顔に服が当たらないようにして脱いでいたけど、ファンデーションがカットソーにつかないようにする脱ぎ方。高校生で化粧している前提?って、興ざめしてしまった。前田さんにしたらいつもの癖が出ただけなんだろうけれど。
 そんなところが、惜しい。

子連れで再婚しようとしている親や、
争っている家庭(夫婦だけでなく、舅・姑との関係でも)や、
寿梨や日南子と同じように友達の中で右往左往している前思春期~思春期の子どもには
ぜひ推奨したいけど、
自分が見返すかって言ったら成海さん目当てかな。
W石原さんが痛すぎる。(もっと別の役者使ったらもうちょっとマシになったと思うけど)

成海さんには☆5つですが、
全体的のできは☆3つ。
間をとると☆4つなんだけれど、3.5。

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とみいじょん

3.0市川準監督の遺作となった

2018年10月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 アイドル映画の皮をかぶった文芸作品のような、そんな印象が残る。明日が来るのが怖いと思っていた寿梨。ランドセルを背負う小学生の役も違和感がない成海璃子。卒業式には日南子が「あなたがいなくなったから無視されるのが私になった。今の私は偽物」と告白される。ちょっとした強がりに見えるところが巧い。

 高校生になり、日南子が転校していったという噂を聞き、正体を明かさずにメールする寿梨。本当の日南子を取り戻してほしいと思うが、文芸部に入ったこともあり、自作の小説を書くようになった。“かなこ”だから“ヒナ”。寿梨の助言通りに行動して、クラスの人気者になっていくのだった・・・

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kossy

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