キトキト!

劇場公開日:

解説

富山県高岡市を舞台に、型破りな母と子供たちの絆をユーモラスに描いたファミリー・ドラマ。高校3年生の優介の母・智子は、女手ひとつで2人の子供を育てあげた肝っ玉母ちゃん。しかし、優介は破天荒すぎる母の行動について行けず、家を出て上京することを決意する。主人公の優介に「夜のピクニック」の石田卓也、母・智子にベテラン女優の大竹しのぶが扮する。監督・脚本は井筒和幸監督作品の助監督を務めてきた新鋭・吉田康弘。

2006年製作/109分/日本
配給:シネカノン
劇場公開日:2007年3月17日

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(C)2007 キトキト!家族魂。

映画レビュー

3.5【”お母ちゃんの生きた証。”邦画界で、オリジナル脚本に拘る吉田康弘監督のデビュー作。大竹しのぶさんの肝っ魂母さんの娘、息子を気遣う姿と彼女が子供達に遺した手紙が心に沁みます。】

2023年4月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■富山県高岡市。  “スーパー智子ちゃん(大竹しのぶ)”は、女手ひとつで子供を育てあげてきた評判の肝っ玉母ちゃん。  しかし娘の美咲は駆け落ちしたまま音信不通。  息子・優介は智子から逃げるように上京し、ホストになるが・・。 ◆感想・・にあんまりなっていません。 ・吉田康弘監督作品を劇場で観たのは橋本愛さんが主演の「バースデーカード」であった。早逝した母が、残された娘の誕生日に事前にバースデーカードを書いていて、それを娘が誕生日の際に読んでいくシンプルだが、私は非常に沁みた作品であった。  そして、パンフレットを購入し、吉田康弘監督を知ったのである。  そこでの監督のコメントは”オリジナル脚本で勝負して行く”と言ったモノであった。  だが、現代の邦画で、オリジナル脚本で作品を作っているのは、是枝裕和監督や、西川美和監督など限られた方である。 ・その後、中野量太監督が、オリジナル脚本の”湯を沸かすほどの熱い愛”で鮮烈なデビューをした際にはその作品のハイレベルな出来と、今でも覚えているが宮沢りえさんの熱演もあり、劇場内が涙で包まれた事を思い出す。 ■何が言いたいかというと、邦画界でオリジナル脚本で勝負する監督には敬意を表したいという事である。 ・今作では、矢張り圧倒的な存在感ある母を演じた、大竹しのぶさんの存在感は屹立している。更に、私が密やかに注目している若き、伊藤歩さんの姿も、嬉しい。 <吉田康弘監督は、「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」以来、作品が公開されていない。だが、オリジナル脚本で勝負する監督の新作を私は期待したい。>

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NOBU

3.5気軽に観られる

2021年4月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

母親が富山の出身なので、方言が祖父母を思い出させて懐かしかったです。疲れた日に何となく気楽に鑑賞できますし、温かい気持ちになりました。大竹しのぶさんの存在感はやはり凄いです。

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ミカ

4.0犯人は船越英一郎だ!

2019年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 「キトキト」とは富山弁で“生きがいい”という意味なのですが、劇中にはこの言葉は登場しなかったように思います。それよりも金沢弁とも共通の「だら」という言葉が30回は登場していました。さすがに映画の方言はわかりやすかったのですが、むしろホスト用語がわかりづらかったです。『東京タワー』を観たばかりで、息子を想う母親の姿、それに息子や娘が育つのを生きがいにしている愛情たっぷりの内容に類似点はあるものの、またしても感涙でした。  映画にはなぜか“玉”というキーワードが存在していました。主人公優介のお祖父ちゃんにあたる井川比佐志はパチンコ狂い。ちらりと映ったパチンコ屋は“金の玉”だったのです。そして母親智子(大竹しのぶ)は最終的には水商売を営むことになるけど、出来る職業は何でもこなすスーパー智子ちゃん。夫を早くに亡くして子供二人を育て上げる姿はまさしく“肝っ玉母ちゃん”だったのです。三つ目の玉は、智子の恋人佐川(光石研)が“ケン玉”という特技を持っていたこと。こうして三つの玉によるトライアングルができたと同時に、母親、娘(平山あや)、息子がそれぞれ水商売をやっていたというトライアングルも完成するのです。  主人公の故郷である高岡市が“なーんつまらん町”ということや母親が勝手に進路を決めそうになったりする強引さに嫌気がさして、東京に憧れる。女の子に囲まれて単純に儲かるという理由でホストの道を選んでしまいましたが、母親が突如上京したときも驚く表情は見せるものの子供の自主性を尊重する。“生きた証し”を見つけるためには、職業も自分で見極め、何でもやってみればいいという考え方はまさしくリリー・フランキーと共通点がありました。  “故郷は遠くにありて想うもの”と同様に、“母親も遠くにありて想うもの”なのかもしれません。生きているうちに親孝行せねば・・・と、またしても痛感するものの、近くにいるとなかなか行動にうつせない。こんな温かくなれる映画を作ったのは、本作が初監督であるという27歳の吉田康弘。全体的には荒削りながらも、脚本・演出ともに素晴らしかったです。

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kossy

3.5ベタな題材だけど、分かっていても母ちゃん物はやはりグッとくる

2017年8月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

まあよくあると言えばよくあるタイプの泣かせ系家族の物語でしたが、程好く笑えて程好く感動出来て、予想以上とまではいかなかったもののまずまずは楽しめた作品でした。 ところどころ粗削りな部分があったり、やや中だるみした部分もありはしたのですが、私も含めて母ちゃん物に弱い人は何だかんだでグッと来ちゃう作品だったのではないでしょうか。 露骨に泣かせに入るので、こう言うのダメな人は全く持ってダメなんでしょうけど・・・。 それと本作は富山を舞台にした作品でしたが、私も含めて地方出身者や地方在住者なら、どこかしらに共感ポイントはあった作品だったのではないでしょうか、学生時代に抱いた主人公の気持ち・・・何となく分かります、田舎って、若い頃は確実に一度は出て行きたくなりますよね・・・。 それにしても、周りからスーパー智子ちゃんと呼ばれるようなザ・肝っ玉母ちゃんを演じた大竹しのぶが、まあとにかくパワフルでホント嵌まり役でしたね。 でも、こんな母ちゃん、劇中のように思春期の頃ならやっぱりちょっと恥ずかしいって思いにもなりますよねぇ、普通の母ちゃんだって思春期の頃は一緒に行動するのがどことなく恥ずかしい気持ちになるものなのに、こんなパワフルな母ちゃんだったらもう・・・。 そんな母ちゃんの想いなんて、あの頃は当然分かるはずもなく・・・でも、歳を重ねた今なら分かる母ちゃんの想い、子供の為ならなんだってやる、そんなパワフルさに思わずグッと来てしまった作品でした。 母親って、いつも元気で、いつでも存在するものだと思ってしまいがちですが、でも当たり前ですがそんな訳はないんですよね。 出来るうちに、今のうちに親孝行しておこうと、ほんのり優しい気持ちになれた映画でしたよ、普段はなかなかそう思わないのですが・・・。 そう思わせてくれる大竹しのぶの繊細な演技がホント素晴らしかったなぁ、そして母ちゃんも女なんだなと、人間臭さを感じさせてくれるエピソードも現実的で良かったと思いました、光石研のさりげない存在感も相変わらず素晴らしい! 井川比佐志が演じた義理の祖父ちゃんのエピソードは、逆に現実的過ぎてちょっと・・・。 それと平山あやが演じた姉の話が、やや中途半端過ぎたかな、こんな中途半端なら主人公と母ちゃんだけの話にしてしまった方がむしろ良かったような。 それと主人公のホストの話も長すぎた印象でしょうか、全体的に詰め込み過ぎなんですよね、主人公の風俗嬢との恋も、どこか中途半端で・・・。 ただ、演じた石田卓也の都会に染まり切れない田舎の悪ガキ感は好きでした、この雰囲気で成り立った映画でもありましたよね、まあ全体的には粗削りでしたけど、程々にグッと来る家族の物語でした。

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スペランカー

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