人気漫画や人気小説、リメイク作品が溢れてる日本映画界において、あくまでもオリジナル脚本、独特な映像にこだわったことは評価に値するのかもしれない。しかし、この映画でストーリーを楽しもうとしたら危険だ。とにかく常識が通用しない!映画じゃない!と仰る方もいるかもしれない。それほど凄い・・・と、今まで体験したことのない、わけのわからない底知れぬパワーが感じるものの、150分という長すぎる上映時間のため少し眠ってしまう映画でもあるのです。intermissionなんて要らないから、つまらない部分をカットしてほしかったり・・・
石井克人、三木俊一郎、ANIKIの3人が結成した“ナイスの森”プロジェクト。出演者もクセのある俳優ばかりでそれぞれのエピソードが楽しめるのですが、21ものショートストーリーをごった煮状態にしたために収拾がつかなくなり退屈でもあるという二面性があります。特に前半は笑わそうとしているのにすべりまくりの漫才のよう。ここで十分に睡眠をとって、後半のネバネバしたクリーチャーの不条理さを楽しむのも一つの手なのかもしれません。
モテない3兄弟(寺島進、浅野忠信、変な外人少年)が長男が温泉でしりあった語り温泉三人姫と“合コンピクニック”を行うことになったというのが基本のストーリーではあるのですが、ほとんど進展はありません。むしろ長男の勤める学校での出来事が面白く、クラスの一番前の席に庵野秀明が陣取っているのが印象的。クリーチャーは異星人なのか地球上の生物なのかは定かではありませんが、誰も気味悪がらない。なんだか吾妻ひでおの漫画を実写化したような不気味さなのに・・・まさかグッズは販売してませんよね・・・
寺島、浅野、そして池脇千鶴が面白いのは当然かもしれないけど、1人だけ真面目な演技をしている津田寛治も印象的。そして美少女キャラも萌え度は高いのではないでしょうか。妄想美少女の高橋マリ子とか、脇美少女の下田奈奈とか、ヘソ美少女の三浦葵とか・・・
【2006年6月映画館にて】