エンドロールのつづき

劇場公開日:

エンドロールのつづき

解説

インドのチャイ売りの少年が映画監督の夢へ向かって走り出す姿を、同国出身のパン・ナリン監督自身の実話をもとに描いたヒューマンドラマ。

インドの田舎町で暮らす9歳の少年サマイは、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている。厳格な父は映画を低劣なものと考えているが、信仰するカーリー女神の映画だけは特別だと言い、家族で映画を見に行くことに。初めて経験する映画の世界にすっかり心を奪われたサマイは再び映画館に忍び込むが、チケット代を払えず追い出されてしまう。それを見た映写技師ファザルは、料理上手なサマイの母が作る弁当と引き換えに映写室から映画を見せると提案。サマイは映写窓から見る様々な映画に圧倒され、自分も映画を作りたいと思うようになる。

主人公サマイ役には、約3000人の中から選ばれた新人バビン・ラバリを抜てき。

2021年製作/112分/G/インド・フランス合作
原題:Last Film Show
配給:松竹
劇場公開日:2023年1月20日

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映画レビュー

4.0初めて映画に接するときの少年の純朴な表情が忘れられない

2023年1月30日
PCから投稿

映画への愛をふんだんに詰め込んだ本作だが、だからと言って決して『ニュー・シネマ・パラダイス』のような叙情的な作風ではない。インド映画ならではの感情をダイナミックに曝け出す演技と演出が無尽蔵に押し寄せてくることもなく、代わりにそこには少年の映画との出会いと純真な初期衝動が、ごくナチュラルに活写されている。印象的なのは初めての映画館での体験。誰もが食い入るようにスクリーンを見つめる中、少年は後方から照射される光の帯に手を伸ばし、その娯楽性だけでなく構造的な部分にも興味を持つのである。そうやって芽生えていく情熱に加え、少年の家庭環境、映写技師との絆、それから仲間同士の友情とを織り交ぜながら、徐々にストーリーはその照準を彼自身の”未来へ向けて伸びゆく道筋”へと合わせていく。時代や技術の移り変わりや映写用フィルムの行方に関するパン・ナリン監督のビジョンに、ふと”輪廻の哲学”を感じたの僕だけだろうか。

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牛津厚信

4.0『ニュー・シネマ・パラダイス』と共通するところと違うところ

2024年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

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てつ

3.0フィルム上映への郷愁を掻き立てられた一本

2023年11月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
客は3時間のうち1時間は暗闇を見ているんだ。それで、カネを払っている。

別にフィルム上映を取り上げた一本ではないのですけれども。
映画製作がデジタルに移行し、廃棄されたフィルム映写機やフィルムは、意外なものに再生される―。
そのことから、フィルム上映への追憶・郷愁を無性に駆り立てられた一本になりました。評論子には。

評論子自身も、映画館では客席の最後列に陣取ると(評論子は、映画は客席の最後列・中央で観るものだと固く信じて疑っていない)、かすかに映写機の稼働音が聞こえ、その音に浸りながら作品を観た記憶があります。

そんななかで、どこか『ニュー・シネマ・パラダイス』を彷彿とさせる作品でもありました。本作は。あの、トト少年とアルフレード映写技師との、あの温かな心のふれあいが、脳裏に浮かびます。

心をほんわか温めたい時には、きっと好個の一本になることと思います。
佳作としての評価に値する一本だったと思います。評論子は。

(追記)
映画館でもDCPによるデジタル配信か急速に普及し、フイルム上映は殆ど姿を消している昨今、評論子もフイルム上映を最後に見てから、もう10年以上になることでしょう。
映画のDCP配信に対応できなかったりして閉館したミニシアターも、実際に見てきました。
当時、ミニシアターの館主は、早起きでなければ務まらなかったと聞きます。上映を考えている作品の試写は、まだ館内に客が入らない早朝でなければできなかったということで。
(試写用のDVDが手に入るようになってからは、閉館後に、自宅でグラスを傾けながらでも試写ができるようになったので、ずいぶんと楽になったとおっしゃっていました。)

(追々記)
インド映画というと、輪廻などの伝承をモチーフにしたり、歌ありダンスありのエンタメ路線だっだりして、それ故に長尺作品が多いというイメージもありますが、本作のようなドラマ性をより重視した作品に触れたりすると、これからの展開(人材の輩出)が楽しみなジャンルでもあります。

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talkie

3.5お手製映画。

2023年11月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

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SAKURAI
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