花よりもなほ
劇場公開日 2006年6月3日
解説
元禄15年、父親の仇討ちのために信州松本から江戸に出てきた若い武士、青木宗右衛門は、実は剣の腕がまるで駄目。貧しいながら人情あふれる長屋で半年暮らすうち、仇討ちしない人生があることを知る。仇役に浅野忠信、ほかに香川照之、加瀬亮、田畑智子、夏川結衣、寺島進、原田芳雄、石橋蓮司ら新旧のクセ者役者が結集。撮影、美術、録音は監督の前作「誰も知らない」のスタッフが再結集。美術には「羅生門」の馬場正男が参加。
2006年製作/127分/日本
配給:松竹
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る
2022年5月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
是枝裕和監督が、時代劇を撮っていたなんて、レアな感じ。ほんわかしつつも、長屋のボロさや、人物の汚さが妙にリアル。あんなにガタガタでは、冬は相当寒いだろうなー。
登場人物それぞれの過去を、ちらりと見せてくれるのだが、それが物語の何かに集約されるわけではない。生きてりゃ色々あるだろうとは思うが、少々「それで?どうなるの?」とツッコミたくなった。でも、恨むより前を見て歩く方が、人生楽しいだろうね。
BS日テレ特選時代劇を録画して視聴。
2022年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
岡田准一扮する青木宗左衛門は、親の仇討ちのため貧乏長屋暮らしをしていた。宗左右衛門は腕もなく人を斬った事もなく仕送りも尽きてきたので寺子屋で生活していた。向かいには夫を亡くした宮沢りえ扮するおさえが息子と住んでいた。
岡田准一主演作だが今回は仇を見つけながらもやり過ごすダメ侍。それでも意外な顛末で一件落着したね。
2020年10月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波
仇討ちの是非。
是枝監督作品ということで期待したが、これは残念賞。芸人たちの多用もあってか、重厚さが全くない。かといってコメディとしても振り切れていない感じ。宮沢りえの台詞が肝なのだが、どうも説教くさく聞こえる。赤穂浪士茶化した感も好きではなかった。
2020年5月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
仇討ちを主題にしながらも、時代考証に立脚した深刻さを目的にはせず、長屋住人の人情に焦点を当てた喜劇。テレビドラマ「SP」の2年前の岡田准一の演技は、アイドル出身の俳優では別格の表現力であった。演出と作品の完成度に批判は無い。脇を固める芸人たちの芝居以外不満はない。貧しき者が助けあう生きる強かさのユーモアは充分伝わるし、スコットランド風音楽の使用も奇抜で独特な味わいがある。しかし、この映画で何が素晴らしいかといえば、加瀬亮の演技だ。脇役の為一エピソードだが、遊女との話は一本の映画作品にする価値がある。真面目に日本映画を観てきている訳でもないのに、それでも日本の俳優で感心することは、ここ20年で無かった。香川照之と加瀬亮、このふたりの演技が観られる幸福感。
すべての映画レビューを見る(全12件)