どろろ

劇場公開日:

解説

「黄泉がえり」「カナリア」の塩田明彦監督が手塚治虫原作の同名漫画を妻夫木聡&柴咲コウ主演で映画化。戦乱の世を憂う武将・醍醐景光は、天下統一する力を得るために生まれたばかりの息子の身体の48カ所を魔物に捧げる。医者の寿海に拾われ、48カ所を補う仮の身体を貰い受けた景光の息子百鬼丸は、魔物を倒すことで自分の体の部位が取り戻せることを知り、魔物退治の旅に出る。

2007年製作/138分/PG12/日本
配給:東宝
劇場公開日:2007年1月27日

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(C)2007 「どろろ」製作委員会

映画レビュー

4.5無国籍の世界感が大変よかったです。柴咲さんが、しっかりとどろろに見えました。

2024年5月25日
PCから投稿

楽しい

怖い

興奮

タイトルロゴのバックに流れる、無国籍風味な民族音楽が、まずよかったです。物語冒頭の、これまた無国籍風味のビジュアルもよかったです。ブレランみたいな。
心配なのは柴咲コウが演ずるW主役のどろろ。原作ではまだ幼い子供のはずでしょ?性別も明言されていなかったんでしょ?
なのに、なんで柴咲さんが?という思いが強くて。決して悪い女優さんとは思わないんですが。本作にあたっては、ミスキャストじゃなかろうか?の懸念が大きくて。
まぁ、映画を見る目のないことで定評のある私です。きっとそこ思いは鑑賞していくにつれ、解消されていくことでしょう。

CG、ワイヤーアクション共に、今日の目で見ても十分に及第点でした。
魔物との戦いを、見せ場だけ残して端折って描いた素早いテンポがよかったです。どろろと心を通い合わせていく過程も過不足なく描いていたし。
お荷物になりがちなどろろの活躍もきちんとあったので、ふたりのバディ感の演出が光っていたように思いました。
柴咲さん、いいじゃない。しっかりと百鬼丸の相棒・どろろに見えました。「懸念が大きい」とか言ってごめんなさい。アクションも、かなりがんばっていらっしゃったし。瞳に涙を溜める演技が迫真でした。(柴咲さんのここが好き)
妻夫木さんも、二枚目俳優にも関わらず、おどろおどろしい雰囲気を存分に醸し出していらっしゃいました。
中井さんは正直…魔物感がもうひとつ足りなかったかなぁ。
麿赤兒テイストの俳優さんの方がよかったように思えました。50~60代で、麿さんテイストをお持ちの俳優さんって、まるで思いつかないのですが。

魔物との戦いを誤魔化しの効かない白昼のシーンで多く撮っていたのですが、ここは誤魔化しがどうのこうのではなくて、不気味な夜のシーンで見てみたかったです。メキシカンなギターの劇伴と、乾いた荒野の絵が相まって、どうにも“ウエスタン調”に感じてしまったんですよ。もっと“おどろおどろしく、暗く湿った感じの“ホラー風味”で絵で見たかったかな?それとも、やはり無国籍感を出したくての、あえての創りだったのかな。

混沌とした街等の大掛かりなセットも大変効いていると思いました。何か他の作品との共用?と思うほどお金かかっているのが一目瞭然でしたので。総製作費20億円らしいので、かなりがんばった作品だと思いました。
醍醐の城のデザインを見て『未来忍者・慶雲機忍外伝』を秒で思い出しました。そう言えば『未来忍者…』や『ゼイラム』も無国籍な世界観の物語でしたし。
スタッフがどこかで接点あるのかな?と思って調べてみましたが、主要なところでは見つけられませんでした。
あるいは、塩田監督が雨宮監督作品にインスパイアされたご経験があるのかな?とまで思いました。

爽やかで泣けるラストの締めがよかったです。てか、百鬼丸、おてぃんてぃんは取り戻してたんだ!(笑)

続編の企画もあったのに、実現に至らなかったのは、大変残念に思いました。魔物も残り24体いるようですから。
せめて、前・後編くらいで創ってほしかったです。今さら言ってもしょうがないんですが。

そしてまた苦言を呈するエンディングテーマソングのタイアップ問題。
Mr.Childrenには何の恨みもないんだけれど。
せっかく無国籍な非日常の世界を堪能した後だというのに、一気に現実に引き戻されて興醒めしました。
色々と“大人の事情”のしがらみがあるんだろうなぁ。
ここに人間椅子あたりを持ってくる勇気と英断を邦画界に期待したいんだけれど。
「無情のスキャット」なんて、まさに本作にドンピシャだと思うんだけれど。なんでもかんでも売れセンを適当に当てはめんとアカンのんかなぁ。

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共感した! 4件)
野球十兵衛、

3.5子役がどろろを演じていたら、もっと良かったかもしれない

2024年5月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

円盤の初回限定生産コレクターズエディションの特典DISC.3「百鬼丸DISC」の
スタッフ・キャスト48人による映像解説が面白い。
本音、マル秘トークのオンパレードで笑える。

本編は大画面で視聴したら、魑魅魍魎たちが拘って作られていて良かった。
柴咲コウさんは、変顔しても可愛い。どっからどう見ても女にしか見えない。
設定は興味深い世界観で好きだが、カメラワークが不自然で違和感があった。

百鬼丸の体はSTAP細胞を使って作ったと思う。
手塚治虫はこの舞台の時代がいつとは特定していなかったが、高度な技術で妖術のようなことが出来る世界であることは確かだ。
遺伝子操作でモンスターも作ることが出来るから、禁止させていない無法状態なら人と妖怪の戦いはあり得る。
もしかしたら、日本の妖怪も…
などロマンを感じる作品。

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Don-chan

3.5百鬼丸がメチャクチャカッコいい!

2024年5月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

楽しい

興奮

「どろろ」大好きな漫画です。
アニメもやってましたよね、白黒で。まだ幼い頃で、我が家にはコンバータなるものがついてなくて、近所へ見に行った覚えがあります。まぁ、内容はほとんど覚えてなくて、タイトルが「どろろ」から「どろろと百鬼丸」に変わったことくらいしか記憶にない。
そういえば、ちょっと前にもアニメやってましたよね。見てました、綺麗な絵で。

さて、本作品ですが、勿論、映画館へも見に行きました。自分的には大満足だったと記憶してます。
でもね、今回、改めて見直したら・・・
えっ、こんなだったかな?って感じ。
映画館で見た時には、妻夫木さんの百鬼丸がメチャクチャカッコよくて、このイメージで全編楽しんじゃったかもしれない。まぁ、大画面って強味もあったかもね。
とにかく、今回、やたら気になるところが多かった。

先ず、柴咲さんのどろろ。原作どおりだから女性が演じるのに不満は、無いんだけど、やっぱり、子供の方が良かったかな。少年っぽい雰囲気は良かったけど。

鯖目のところのCGがちょっとね。まぁ、当時の技術じゃ仕方ないか。
魔物と言えば、前半と後半の繋ぎ目ダイジェスト。大作の雰囲気を醸し出していた映画なのに、急に現れたB級っぽいチープさ。当時はそれほど気にならなかったんだけど、なんでだろう?

ところで、公開当時に続編の製作が決まったってニュースがあったんだけど・・・
2009年公開予定だったのに、もう無理だね。

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ratien

3.0泥んこのガキ?

2023年12月31日
PCから投稿
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プライア