前半半分くらいまでは本当に面白くて、恋と友情と人生の再生を描いていくんだなと思っていた。いや、それであってはいる。
しかし、水曜日になったあたりから少々だれてきて、気がつけば、もう少しスッキリ気持ちよくさせてくれないだろうかと不満に感じてしまった。
物語が始まってトラブルがあってエンディングをむかえるストーリー構成は当然あるべきものだが、トラブルの部分がちょっとやりすぎに感じて、こんなに修復不可能なほど追い込まなくてもいいのではないかと考えてしまう。
今回は原作があるのでなんとも言えないけれど、アレクサンダー・ペイン監督の作風でもあるから仕方ないんだけどね。
ペイン監督は、暖かみのあるハートウォーミング系に感じる映像とふわふわしたストーリーが特徴だと思う。それにプラスして人生は最良を掴めることは少ないという変にリアル志向なところがある人だ。
僅かな幸せを掴むだけのリアルさがウケている監督なのは理解できるから、ただ単に私には合わない人なのかなと思う。
物語がどん底から始まって僅かな幸せを掴むのなら受け入れられるけれど、ペイン監督は作品内で更に落としてくるんだよね。始まりの段階である程度落ちているキャラクターに対してだよ。もうそんなにいじめないであげてと悲しい気持ちになるんだよね。
ただまあ、結局最後はちょっと暖かい気持ちになれるのだけど。