怒り

劇場公開日:2016年9月17日

怒り

解説・あらすじ

吉田修一の原作を映画化した「悪人」で国内外で高い評価を得た李相日監督が、再び吉田原作の小説を映画化した群像ミステリードラマ。名実ともに日本を代表する名優・渡辺謙を主演に、森山未來、松山ケンイチ、広瀬すず、綾野剛、宮崎あおい、妻夫木聡と日本映画界トップクラスの俳優たちが共演。犯人未逮捕の殺人事件から1年後、千葉、東京、沖縄という3つの場所に、それぞれ前歴不詳の男が現れたことから巻き起こるドラマを描いた。東京・八王子で起こった残忍な殺人事件。犯人は現場に「怒」という血文字を残し、顔を整形してどこかへ逃亡した。それから1年後、千葉の漁港で暮らす洋平と娘の愛子の前に田代という青年が現れ、東京で大手企業に勤める優馬は街で直人という青年と知り合い、親の事情で沖縄に転校してきた女子高生・泉は、無人島で田中という男と遭遇するが……。

2016年製作/142分/PG12/日本
配給:東宝
劇場公開日:2016年9月17日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第40回 日本アカデミー賞(2017年)

受賞

優秀助演男優賞 妻夫木聡

ノミネート

優秀作品賞  
優秀監督賞 李相日
優秀脚本賞 李相日
優秀主演女優賞 宮崎あおい
優秀助演男優賞 森山未來
優秀助演女優賞 広瀬すず
新人俳優賞 佐久本宝
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(C)2016 映画「怒り」製作委員会

映画レビュー

4.0千葉・東京・沖縄パートいずれも秀逸

2021年5月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

李相日監督が、「悪人」に続き再び吉田修一原作を映画化。李監督にとって、吉田原作は親和性が高いのだろう。それを実証するかのごとく、今作もまた重厚な作品に仕上がった。
犯人未逮捕の殺人事件から1年後、千葉・東京・沖縄に前歴不詳の男が現れたことから巻き起こるドラマを描いている。千葉パートは渡辺謙、宮崎あおい、松山ケンイチ、東京パートは妻夫木聡と綾野剛、沖縄パートは広瀬すずと森山未來が担っているが、いずれも土地に根差した人間模様がえぐり出されており、人間の憎悪がどこに潜んでいるかが浮き彫りになってくる作りが秀逸だ。

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大塚史貴

3.5分断の時代に、信頼をどう築くか――インスタ映えでは測れない人間の本質

2025年7月30日
iPhoneアプリから投稿

映画『怒り』は、ひとつの未解決殺人事件を軸に、東京・千葉・沖縄という異なる場所で交差する人々の心の機微を描いた重厚な群像劇だ。この作品が私に突きつけてきたのは、「人を信じる」ということの難しさと、それでもなお信じようとする“覚悟”の価値である。

経営者として、日々多くの人と関わる中で、信頼関係の構築は最も重要な仕事のひとつだ。SNSが普及し、インスタグラムなどで“映え”を優先する世の中では、人の表面的な印象や肩書きに騙されやすくなる。だがこの映画では、どれだけ側から見て“いい人”に見えても、人の中に潜む怒りや闇は隠されている可能性があることを容赦なく突きつけてくる。これは経営にも通じることで、履歴書やSNSの発信では見えない“本質”を見抜く力が問われる。

登場人物たちは、恋人、家族、同僚といった関係の中で、互いを信じきれずにすれ違っていく。特に、沖縄編のストーリーでは、ある青年の過去と向き合いきれないことが、周囲に痛みと疑念をもたらす。この“信じたいのに信じきれない”という葛藤は、どんな組織でも起こり得る。企業が成長するには、個の力だけでなく、「誰かを信じる力」こそが根幹になるのだと強く感じた。

インスタのように綺麗に加工された世界ではなく、生々しく不完全な人間の本音と向き合う勇気――それこそが、真に強いチームをつくる礎であり、経営者として求められる資質だと、この作品は教えてくれた。『怒り』は、ビジネス書よりも深く、“人と向き合うこと”の重さと覚悟を語っている。

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林文臣

4.5完成度高い

2025年7月11日
PCから投稿

泣ける

興奮

難しい

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mui

0.5何に怒っているのか最後までわからない。

2025年6月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ