ピーター・オトゥール
アイルランド生まれ、英リーズ育ち。17歳で初舞台を踏むが、その後2年間英空軍に所属。退役後、王立演劇アカデミーで演技を学び、再び舞台俳優としてキャリアをスタートさせる。60年の「海賊船」で銀幕デビュー。62年の「アラビアのロレンス」でロレンス役に抜てきされ一躍有名になり、アカデミー主演男優賞にも初ノミネートされた。以降、「ベケット」(64)、「冬のライオン」(68)、「チップス先生さようなら」(69)、「The Ruling Class(原題)」(72)、「スタントマン」(80)、「My Favorite Year(原題)」(82)、「ヴィーナス」(06)でもアカデミー主演男優賞にノミネートされ、その回数は8回を誇る。男優賞の受賞はなかったが03年に名誉賞を受賞している。その他、初期の代表作に「おしゃれ泥棒」(66)や「ラ・マンチャの男」(72)があり、健康上の問題で一時低迷した70年代中盤を経て、「ラストエンペラー」(87)などで活躍。近年は「レミーのおいしいレストラン」(07)に声優として参加したほか、「スターダスト」(07)などに出演するが、12年7月に俳優引退を発表、翌13年12月14日、81歳で死去した。元妻、女優のシアン・フィリップスとの間に生まれた娘ケイト・オトゥールと、フィリップスとの離婚後に交際していたモデル、カレン・ブラウンとの間に生まれた息子ローカン・オトゥールも俳優。