周防正行
立教大学在学中に、高橋伴明監督の助監督を務めるようになり、以降、若松孝二監督作や井筒和幸監督作にも助監督として携わる。1989年、「ファンシイダンス」で商業映画初メガホンをとり、続く「シコふんじゃった。」(92)で日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞。大ヒット作「Shall We ダンス?」(96)は、同賞で作品賞・監督賞・脚本賞など13部門を総なめにし、ハリウッドでもリチャード・ギア主演でリメイクされた。その後11年ぶりに発表した「それでもボクはやってない」(06)では、娯楽映画から一転して裁判というシリアスな題材を扱ったことでも話題を呼び、第31回日本アカデミー賞で優秀監督賞と脚本賞を受賞した。その後は、「ダンシング・チャップリン」(11)、「終の信託」(12)、妻・草刈民代の最後のクラシックバレエ公演をカメラに収めた「草刈民代 最後の“ジゼル”」(12)、上白石萌音の映画初主演作「舞妓はレディ」(14)を経て、サイレント映画時代の活動弁士を題材に描いたコメディ「カツベン!」(19)で、第43回日本アカデミー賞の優秀監督賞に選出された。2016年に、紫綬褒章を受章している。