ジェニー・ビーバン
英ロンドン出身。セントラルスクール・オブ・アート・アンド・デザイン(現・ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーティンズ)で演劇デザインを学ぶ。ジェームズ・アイボリー監督の製作会社マーチャント・アイボリー・プロダクションが手がけたTV映画「Hullabaloo Over Georgie and Bonnie’s Pictures」(78)で衣装デザイナーを務めて以来、同スタジオの作品に参加。「ボストニアン」(84・日本劇場未公開)でジョン・ブライトとともにアカデミー衣装デザイン賞に初ノミネートされ、続く「眺めのいい部屋」(85)同賞を受賞。ブライトとは1990年代中盤まで12作品を共にした。その後、「アンナと王様」(99)や「ゴスフォード・パーク」(01)といった歴史ドラマの衣装を担当し、近年では「シャーロック・ホームズ」シリーズ(09、11)や「英国王のスピーチ」(10)といった話題作に参加。荒廃した世界が舞台のアクション大作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(15)でアカデミー衣装デザイン賞に10度目のノミネーション、2度目の受賞を果たした。演劇の衣装も手がけ、喜劇「Private Lives」では02年のトニー賞衣装デザイナー賞にノミネートされた。ロンドン芸術大学の元客員教授でもある。