「ミッション:インポッシブル」シリーズ8作品、トム・クルーズの超絶アクションを振り返り!【懐かしの場面写真多数】
2025年5月28日 14:00

トム・クルーズは、主演を務めた「ミッション:インポッシブル」シリーズにて、自らの肉体で、危険なスタントに挑戦し続けている。最新作「ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング」(公開中)に合わせ、この記事では、歴代の超絶スタントを振り返り、その進化の過程を辿る。


伝説的シリーズの幕開けとなる第1作において、いまもなお映画史に語り継がれているのが、“クルーズの代名詞”とも名高い名シーン。それは、スパイ組織・IMFに所属するイーサン・ハント(クルーズ)が、CIA本部のコンピュータールームに侵入した際の宙吊りワイヤーアクションだ。

劇中で、裏切り者の疑いをかけられたイーサンは、自らの無実を証明するため、極秘ファイル「ノックリスト」を盗み出すべく、セキュリティレベルMAXの機密部屋へと潜入。音声・温度・重量センサーが完備された、汗一滴すら落とせない“絶対不可侵”の空間にて、ワイヤー1本で床すれすれに静止し、ミッションを遂行する姿には、思わず呼吸が止まりそうになるほどの臨場感が漂っている。
クルーズは、自身の体幹だけが頼りとなる同シーンでバランスを保つために、靴にコインを仕込んで重量の微調整を行ったそうで、派手な演出だけに頼らず、“緊張感で魅せる”伝説的な名シーンとなっている。なお、ここに登場するCIA職員・ダンロー(ロルフ・サクソン)は、最新作で29年越しのシリーズ復帰を果たしており、物語にどのように絡むのか、注目が集まっている。


第2作では、スローモーションやワイヤーを駆使したスタイリッシュなアクションから、“バイオレンスの詩人”とも呼ばれる香港映画界の巨匠、ジョン・ウーが監督を務めた。物語の冒頭を飾ったのは、休暇中のイーサンが新たな任務を受ける直前、命綱なしで断崖絶壁を登るシークエンス。足場は、指先がギリギリかかる程度の突起しかなく、途中で数メートルもの距離を跳躍して岩の間を飛び移る。最後はくるりと体の向きを変え、指先だけで岩を掴み、頂上まで登り切ってみせる。


同シーンは、ウー監督の猛反対を押し切って、クルーズ自身がスタントなしで実施。安全ロープ1本のみを装着して敢行された撮影では、実際に暴風でバランスを崩す場面も演出として採用され、第2作にして、一気に危険度が跳ね上がったスタントに挑んだ。クルーズ本人は涼しい顔で超絶危険なロッククライミングをこなしているが、観客の手に汗握らせる、スリリングなシーンに仕上がっている。

「スター・ウォーズ」シリーズ、「スター・トレック」シリーズなど、数々のSF超大作で知られるJ・J・エイブラムス監督による第3作では、イーサンの私生活も明らかになり、人間ドラマの深化に加え、アクションの苛烈さも増していく。


見せ場のひとつは、イーサンたちが冷酷な武器商人、オーウェン・デイヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)を護送中、鉄橋の上で突如、彼の仲間たちの奇襲を受けるシーン。ミサイルやヘリの機銃掃射など容赦ない攻撃が行われ、イーサンは爆風で宙を舞い、そのまま勢いよく車へと叩きつけられる。このシーンもボディダブルを使用せず、クルーズ自らが演じており、まさに“体当たり”なスタントを披露した。

第4作では、「Mr.インクレディブル」「レミーのおいしいレストラン」などを手がけたブラッド・バードが、初の実写映画監督を務めた。そして、脚本にはいまやクルーズの“相棒”としてシリーズを支えるクリストファー・マッカリーが加わり、ダイナミックかつ緻密なストーリー展開で、シリーズのターニングポイントとなった。
クレムリン宮殿爆破事件の濡れ衣を着せられたイーサン率いるIMFチームは、政府および組織の支援を一切受けられなくなり、表面上での活動が不可能となる“ゴースト・プロトコル”発動という憂き目にあう。イーサンは、わずかな信頼できる仲間たちとともに、核戦争を阻止すべく、中東へと向かう。


そんな極限状況でイーサンが挑むのは、世界一高い超高層ビル、ブルジュ・ハリファの登頂ミッション。強風のなか、吸着グローブのみでガラス張りの壁面をよじ登るアイコニックなスタントだが、順調にことが進むはずもなく――クルーズが命綱1本で撮影に挑んだ姿は、CGでは表現できない迫力と緊張感を備えている。


前作で脚本を担当したマッカリーがクルーズと意気投合し、今作から最新作まで、一貫して監督を務めることとなり、シリーズは新たなスタートを切った。イーサンは、国際的な破壊工作を裏で操る“シンジケート”の存在を証明するため、調査を進める。しかし、政府から捜査方針を問題視されてIMFは解体され、国家の支援なしで不可能なミッションに挑むことになる。


本作の冒頭で繰り広げられ、観客を物語に没入させるのが、離陸寸前の軍用輸送機・A400Mの横っ腹にイーサンが身ひとつでしがみついたまま、上空へと上昇していく衝撃のスタント。数本のワイヤーのみを装着し、時速400キロ以上の加速、風圧・爆風・気圧変化という過酷な環境下を耐え抜き、合計8テイクも撮影された。クルーズ自身も前夜は「不安で眠れなかった」と語るほどの危険なスタントとなった。

イーサンたちは、前作で登場した犯罪組織“シンジケート”の残党“アポストル”がプルトニウムを使用した核爆発を画策しているという情報をキャッチ。この目論みを阻止するため、イーサンとIMFチームはCIAの監視下で、任務を遂行することとなる。


第6作の最大の見せ場は、イーサンが地上約7600メートルから地上へとダイブする“ヘイロージャンプ”。酸素がほとんどない空域での撮影のため、自ら専用ヘルメットを開発し、撮影に挑んだ。カメラマンとともに上空から飛び降りる衝撃の映像は、臨場感と狂気を極限まで引き上げている。
また、ロンドン市街の屋根から屋根へと走り回りながら飛び移るシーンでは、着地時に足を骨折。驚くべきことに、そのテイクはそのまま本編に使用されている。

シリーズ第7作では、謎のAI“エンティティ”の暴走で、国家の均衡が崩れ始めるなか、イーサンは人類の未来を左右する“鍵”をめぐり、全世界を巻き込んだかつてない規模のミッションへと挑む。


全編にわたって、人知を超えたアクションの連続を楽しめるが、なかでも最大の見せ場は、イーサンがバイクに乗ったまま断崖絶壁からジャンプし、そのままパラシュートで降下するという“映画史上最も危険”ともいわれるスタント。命綱やCGを一切使用せず挑んだスタントは、500回のスカイダイブ、1万3000回のモトクロスジャンプ練習を実施し、約1年間という長きにわたる準備期間を経て、実際にノルウェーの山岳地帯で撮影されている。物理法則も恐怖も全て乗り越える覚悟が観客の度肝を抜いた、前代未聞のスタントとなった。


世界を滅ぼそうと暴走するAI“エンティティ”との対決がいよいよ最終局面を迎える。世界規模の脅威とイーサンが積み重ねてきた過去の選択が交錯し、シリーズ最大の決着が待ち受ける。
劇中では、“シリーズの集大成”にふさわしいアクションシーンの数々が展開。イーサンが、上空2400メートルを時速225キロで縦横無尽に飛び回るプロペラ機に食らいつくスタントでは、マッカリー監督も「このスタントの過酷さは想像を絶する」と語っており、危険や過酷というレベルを超えた“命がけ”のスタントとなっている。強風に煽られながらも両手を離し、翼の反対側へと飛び移る離れ業もやってのける姿は、まさにクルーズの真骨頂だ。

いち早く鑑賞した観客からは、「トムの映画に対する覚悟と言うか生き様を見た気がします」「最初〜最後までノンストップクライマックスだった。飛行機シーンは圧巻!!」「トムにしか撮れない映像もあり、これぞミッションインポッシブル!というべき映画でした!」など、御年62歳となるスーパースター、クルーズの超絶スタントに対して、絶賛の声が相次いでいる。
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