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ポン・ジュノ新作「ミッキー17」ワールドツアーレポート 「パラサイト 半地下の家族」ファミリーのコメントも公開「本当に傑作!」

2025年2月27日 17:00

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ロンドンで行われたワールドプレミア
ロンドンで行われたワールドプレミア
(C) 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督と「TENET テネット」のロバート・パティンソンが初タッグを組んだ映画「ミッキー17」のワールドツアーの模様が、このほど公開された。あわせて、「パラサイト 半地下の家族」キャスト陣のコメントが披露された。

原作は、エドワード・アシュトンの小説「ミッキー7」(早川書房)。人類発展を使命に掲げる巨大企業に雇われた“使い捨てワーカー”ミッキー(パティンソン)の物語が描かれる。

画像2(C) 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

ワールド・ツアーの幕開けは、ロンドンで行われたワールドプレミア。ポン・ジュノ監督と共に、ミッキー役のパティンソン、ブラック企業トップのマーシャル役のマーク・ラファロ、その妻イルファ役のトニ・コレット、ミッキーのソウルメイト、ナーシャ役のナオミ・アッキー、ひと癖ありげな友だちティモ役のスティーブン・ユァンら、豪華キャストが結集。素肌にダークスーツを着こなしたパティンソンは、「僕の演じたミッキーも様々なアニメのキャラクターを参考にしているから、日本のお客さんにも響く部分があると嬉しい」とコメント。ポン監督も「日本の漫画やアニメをたくさん見てきました。なので私の作品には日本人的な感性が感じられると思います!」と“日本愛”を口にした。

画像3(C) 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

ベルリン国際映画祭公式上映のレッドカーペットには制作陣も加わり、華やかなドレス姿の3女優が花を添え、革ジャンにトラックパンツ姿のパティンソンは笑顔でファンサービス。続いて行われた公式記者会見に顔を揃えたポン監督とキャストは全員カジュアルな装いでプレスからの質問に応じた。パティンソンは記者会見にて、「ミッキー18号を演じる時に、彼の気分が0から100まで信じられないほど急激に変わるところは、日本のアニメから影響を受けたよ」とコメントし、「アニメで、まったく動かない人が突然どこからともなく激怒するところがすごく好きで、それを真似しようとしたんだ」と、役作りの裏には日本のアニメが影響を与えていたことを明かした。

画像4(C) 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

パリでのプレミアにはポン監督とピンクのドレスを纏ったトニ・コレットを中心にグループショットをパチリ。高レビューが続出しているからか、監督も思わずグーポーズを披露するひとコマも。

画像5(C) 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

ポン監督の母国凱旋となる韓国・ソウルでのプレミアが盛大に開催され、舞台挨拶も実施。ポン監督は「公開前にもかかわらず、こんなに早く来ていただきありがとうございます。私たちには皆、劇場で映画を観る理由があると思いますが、今日は『劇場で映画を観る』という体験に酔いしれてほしいです」と挨拶していた。

2月28日、全世界で最初にポン監督の母国・韓国で公開を迎える「ミッキー17」。2月25日時点ので韓国国内の前売り率は50%を超え、全映画の中で圧倒的な数字を記録している。「スノーピアサー」では動員930万人、「パラサイト 半地下の家族」では動員1030万人超を記録するなど、韓国でメガヒットを連発するポン・ジュノ監督作品。同じ韓国出身で、「別れる決心」で第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で監督賞を受賞したパク・チャヌク監督も本作に対して、「ロバート・パティンソンに2つのアカデミー賞を与えるべきだ。主演男優賞と助演男優賞をね」とコメントを寄せている。

画像6(C) 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
画像7(C) 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

さらにソウルでのプレミアにて「パラサイト 半地下の家族」に出演した“半地下ファミリー”のコメントが披露された。半地下に過ごす中で、裕福な家庭の家庭教師を請け負った長男ギウを演じたチェ・ウシクは「本当にこれは傑作、絶対に観るべき!」とコメント。

全員失業中の半地下住宅の一家の主を演じた名優ソン・ガンホは「奇妙なのに忘れられない感動がある!」。さらに、美大を目指す浪人生として、兄に続き裕福な家庭に“寄生する”長女を演じたパク・ソダムは「ポン・ジュノ監督の作品は、頻繁にみたくなります…今回も色々考えさせられた」。半地下の一家の母を演じたチャン・ヘジンは「人々がどれほど愚かな事をしているのか、同時にどれほど新しいことが起こっているのか、考えてしまう」と語っている。

画像8(C) 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

主演のパティンソンは、ポン・ジュノ監督との出会いを振り返り、「どんなプロジェクトかも全く知らなかったですし、彼はレジェンドなので最初はとても緊張していました。でも彼の映画で俳優たちが見せる演技も本当に好きで、彼が何をするにしても、それが非常に独特なものになると感じていました」と語る。また、撮影期間のことを「面白いのは、キャラクターについては多くは話しませんでした(笑)。監督とは一緒に多くのディナーの時間を過ごしましたが、ほとんどの時間はサッカーの話でした(笑)。でも監督は現場ではいつも冷静で、穏やかに楽しんでいるような雰囲気がありました。彼と一緒に仕事をしていると、何も問題が起こらないように感じます。みんなが彼を信頼していて、本当に楽しい現場でした」と、キャストとスタッフ陣の確固たる信頼関係があっての撮影だったと振り返った。

ポン監督も「物語を脚本に落とし込む際、どれだけ詳細に描写したとしても、結局それはページ上の言葉にすぎません。これらのキャラクターに命を吹き込めるかは俳優次第です。そして実際に、ロバートが自身の創造性とアイデアで、キャラクターに細かいニュアンスを加えたことで、私が考えた2人のミッキーの設定を完全に超えて、新たなエネルギーもたらしました。彼がミッキーに命を吹き込む瞬間は本当に素晴らしいものでした」と2人のミッキーを演じきったパティンソンを絶賛している。

ミッキー17」は、3月28日に全国公開。

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