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宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、広瀬すずが四姉妹に! 向田邦子「阿修羅のごとく」を是枝裕和監督がリメイク

2024年11月12日 08:00

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Netflixシリーズ「阿修羅のごとく」は来年2025年1月9日から配信スタート

日本のホームドラマの礎を築いた名脚本家、向田邦子の最高傑作と評されるドラマを、是枝裕和の監督・脚色でリメイクしたNetflixシリーズ「阿修羅のごとく」が、1月9日から配信される。新人時代に向田とともに仕事をしたプロデューサー八木康夫が企画し、物語の中心となる四姉妹を、宮沢りえ尾野真千子蒼井優広瀬すずが演じる。本作の世界観を一足先に味わえるティーザーアートとオープニング映像(https://www.youtube.com/watch?v=X657E3UTLAo )が公開された。

ときに争い、口汚く罵り、泣きわめき、かと思えば、抱き合って高らかに笑う。女は阿修羅だ――。向田が描いた「阿修羅のごとく」は、年老いた父の愛人問題をきっかけに大きく揺らぎ、四姉妹それぞれが抱える葛藤や秘密が次々とあらわになる。恋愛観も違えば、生き方も違う4人の姉妹が、対立し、感情をぶつけ合いながら、心底では互いを気にかけ、やがて手を取り合う。その泣き笑いが細やかに描かれる、最上級の人間ドラマだ。

本編で描かれるのは、原作と同じく1979年が舞台。主人公である四姉妹を演じるのは、夫を亡くし、活け花の師匠として生計を立てる長女・綱子に宮沢。会社員の夫や子どもたちと一見平穏に暮らす、専業主婦の次女・巻子に尾野。図書館で司書を務める、恋愛に不器用な三女・滝子に蒼井。喫茶店のウエイトレスで、ボクサーの卵と同棲する四女・咲子に広瀬。

昭和が舞台でありながらポップな世界観を生み出している本作には、撮影に瀧本幹也 (「そして父になる」「海街diary」)、衣装デザインに伊藤佐智子(「海街diary」「舞妓さんちのまかないさん」)、フードスタイリストに飯島奈美(「海街diary」「舞妓さんちのまかないさん」)、音楽にfox capture plan(ドラマ「カルテット」「コンフィデンスマンJP」)など、錚々たるスタッフが勢揃いした。

「みんな、ひとつやふたつ、うしろめたいとこ、持ってるんじゃないの」――向田の鋭い人間洞察から生まれたセリフの数々が浮き彫りにする、人間の愚かさ、そして愛おしさ。人間の本質を突く普遍的なテーマを備えた物語であり、是枝による脚色は、オリジナルを尊重しつつも、女性の自立に焦点を当て、現代にふさわしい新たな「阿修羅のごとく」となる。

公開されたティーザーアートは、四姉妹の平穏な表情の裏に隠された“秘密"が垣間見えてくるような、ヒリついた空気感が漂ってくるビジュアルだ。オープニング映像からは、昭和レトロなデザインとスタイリッシュな音楽にのせて、憂いや穏やかな表情から感情を剥き出しにする四姉妹の物語が今後どのように展開していくのか期待が高まる。

Netflixシリーズ「阿修羅のごとく」は来年2025年1月9日から配信スタート。

<あらすじ>
ある冬の日。竹沢家の四姉妹が久しぶりに集まった。活け花を教える長女・綱子(宮沢りえ)、専業主婦の次女・巻子(尾野真千子)、図書館で司書として働く三女・滝子(蒼井優)、そしてウエイトレスの四女・咲子(広瀬すず)。滝子の話では、母・ふじと暮らす老齢の父・恒太郎には愛人と子どもがいるという。信じられないとは思いつつ、母の耳には入れないことを誓い合う4人。しかしこの騒ぎをきっかけに、女性たちの日常に潜む、さまざまな葛藤や秘密が明るみに出る。
▼コメント全文
■監督・脚色・編集/是枝裕和

向田邦子さんの『阿修羅のごとく』は、女性たちの人物描写が素晴らしいです。僕がテレビドラマに夢中になった1970年代、脚本家といえば向田さんと倉本聰さん、山田太一さんの3人が頂点でした。市川森一さんを加えれば、それがトップの4人。幸いなことに倉本さんや山田さんとはお会いすることができて、創作についていろいろお話をしましたが、残念ながら向田さんとはできなかった。だから今回『阿修羅のごとく』をリメイクすることは、向田邦子とは何だったのかと、より深く理解するためのアプローチだったのかもしれません。自分なりの決着の付け方とでも言うんでしょうか。

会話で交わされる表面上の毒と、その背後に隠された愛、その両方があるから向田邦子のドラマは豊かなんです。それは人を描くうえで大事なところだし、言葉になっているセリフを伝えるだけでは芝居じゃない。今回、四姉妹を演じた4人はみんなそれができる人たちだったので、撮っていて面白かったです。含みの部分をちょっとしたことで出せるんですね。4人も演じていて楽しそうでした。みんなタイプはバラバラだけど、全体としてバランスはすごくよかったですね。この4人だったから、向田邦子の脚本を立体化することができたんだと思います。

■企画・プロデュース/八木康夫

僕が向田邦子さんと、ご一緒させていただいたのは1978年の連続ドラマ『家族熱』の時です。当時入社5、6年目の新人ADの僕からすれば、向田さんは雲の上の存在でした。全14回の最後の原稿を取りに伺った時、「僕が一人前になったら、お仕事をお願いできますか?」とお話ししたんです。すると、向田さんは「いいわよ」って。おそらく毎回原稿を取りに来た労をねぎらい、そう言ってくれたんだと思います。

向田邦子さんの没後40年を前に、ずっと心残りだった向田さんとのやりとりを思い出し、改めてシナリオ集や出版されているものを全て拝読し、向田作品は『阿修羅のごとく』に尽きると思い映像化に向けて動き出しました。なによりも大事だと思ったのはキャスティングです。イメージキャストの段階で、四姉妹役にはこの4人しかいないと思い、みなさんに連絡したところ二つ返事で了承をいただきました。それから、是枝監督に快諾いただいて制作にいたります。

時代設定はオリジナルと同様で当時のままですが、是枝さんのお力で今の時代のドラマになったと思います。ドラマにもっとも必要な三要素は、キャラクター、セリフ、ストーリーです。その3つの魅力がすべて詰まった作品ができました。“ディス・イズ・ドラマ”、これこそがドラマだと言って差し支えない作品ができたかなと思います。


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