「オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~」、2月10日からアンコール上映
2024年1月15日 17:00
2023年12月17日に89歳で死去した、名匠オタール・イオセリアーニ監督を追悼し、2月10日から渋谷シアター・イメージフォーラムで、「オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~」のアンコール上映が決定した。
“まさに、ジャック・タチやチャップリンのよう!(テレラマ)”などと評される名匠イオセリアーニ監督。ジョージア(旧ソビエト連邦グルジア共和国)に生まれ、映画制作を行うも上映禁止など制限を受け、故郷を離れパリへと移り住んだ経歴をもつ。
困難に抗いながら映画を制作し続け、カンヌ、ベネチア、ベルリンなどで数々の賞を受賞し、世界各国でゆるぎない評価を得ており、日本でも、「月曜日に乾杯!」や「皆さま、ごきげんよう」などのヒットで熱狂的なファンが多い。時代や場所が違えど、変わることなく繰り返される日々の営み、争いや略奪、犯罪は決してなくならないが、あふれるほどの愛や友情、そして希望。観る者に、そんな人生の豊かさを気づかせてくれるイオセリアーニ全監督作をたどることができる貴重な特集だ。
長編は、1作目にしてジョージアでは公開禁止となったがカンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した「落葉」をはじめ、各国でロングランヒットとなった「素敵な歌と舟はゆく」や、ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(監督賞)を受賞し世界の名匠としての地位を確立した「月曜日に乾杯!」、またレトロスペクティブが開催され、再評価が高まるピエール・エテックスや、「アメリ」などジャン=ピエール・ジュネ監督作品でおなじみのリュファスが出演していることも話題となった集大成的傑作「皆さま、ごきげんよう」など。
さらに、マチュー・アマルリックの役者デビュー作となった「月の寵児たち」、全編アフリカ・セネガルで撮影が行われた「そして光ありき」がこの度日本初上映される。いずれもベネチア国際映画祭にて審査員特別大賞を受賞した作品だ。そのほか、本国ジョージアにて上映禁止を受けたものの、2000年にはカンヌ国際映画祭で復元版による特別上映が行われた中編「四月」、ジョージアの映像資料を用いて歴史・文化を紹介した三部構成となる日本初公開のドキュメンタリー三部作「唯一、ゲオルギア」なども全作デジタル・リマスター版で上映される。
「落葉」
「歌うつぐみがおりました」
「田園詩」
「月の寵児たち」
「そして光ありき」
「蝶採り」
「群盗、第七章」
「素敵な歌と舟はゆく」
「月曜日に乾杯!」
「ここに幸あり」
「汽車はふたたび故郷へ」
「皆さま、ごきげんよう」
<中編3本>
「四月」
「エウスカディ、1982年夏」
「トスカーナの小さな修道院」
<短編5本>
「水彩画」
「珍しい花の歌」
「鋳鉄」
「ジョージアの古い歌」
「ある映画作家の手紙 白黒映画のための七つの断片」
<3部作 ドキュメンタリー>
「唯一、ゲオルギア」(3部作)