「千と千尋の神隠し」あらすじ、声優まとめ かつて10歳だった人、これから10歳になる子どもに宮崎駿監督が本気で伝えたかったこと
2024年1月5日 21:00

1月5日午後9時から、日本テレビ系「金曜ロードショー」にて「千と千尋の神隠し」が放送されます。
宮崎駿監督(原作・脚本・監督)とスタジオジブリが手がけた同作は2001年に公開され、最終的に興行収入316.8億円という驚異的なヒットを記録(16、20年のリバイバル上映分を含む)。第52回ベルリン国際映画祭ではアニメーション作品として初の金熊賞に輝き、第75回アカデミー賞でも長編アニメーション賞を受賞。22年には初の舞台化もされました。
同作のあらすじ、主な出演声優とあわせて、公開当時のインタビューで宮崎監督が本作をつくる大きな動機を語った「千と千尋の神隠し」の制作エピソードを紹介します。

何事にも無気力な10歳の千尋は、両親と地方都市に引っ越す途中、異世界に迷い込む。誰もいない店で勝手に料理を食べた両親は豚の姿に変えられてしまい、ひとりぼっちになった千尋は、町を支配する魔女=湯婆婆に名前を奪われ「千」と呼ばれるようになる。湯婆婆の経営する、神々のための湯屋「油屋」で働くことになった千尋は、謎めいた少年ハクや先輩のリンらに助けられながら、さまざまな困難を乗り越えていく。

主人公の千尋役をNHKの連続テレビ小説「すずらん」でヒロインの子ども時代を演じた柊瑠美さん、ハク役を「言の葉の庭」タカオ役、「機動戦士ガンダム00」沙慈・クロスロード役など多数の作品で知られる入野自由さんが演じています。坊役の神木隆之介さんは、のちに宮崎監督の「ハウルの動く城」でマルクル役も担当しました。


「千と千尋の神隠し」の企画は、「もののけ姫」の前からあたためられていました。同作の制作終了間際に行われた「ロマンアルバム 千と千尋の神隠し」のインタビューで宮崎監督は、仕事場の山小屋に毎年遊びにくる“10歳の小さな友人たち(※宮崎監督の友人の娘たち)”に、「あなたたちのために作った作品だ」と本当に言えるものをつくろうと思ったのが、制作の大きな動機だったと語っています。

物語がはじまってすぐ、千尋の両親が豚になってしまって早々に退場してしまうのは、千尋が親の助けを借りずに自分の力を発揮させるためという作劇的な都合があったそうです。

千尋が「千」という名前で働くことになる異界の湯屋を“日本そのもの”と宮崎監督は語っています。10歳の少女がたったひとりで働かなければならなくなったとき、現実と同じように親切な人もいればいじわるな人もいる。そんな無数の可能性に満ちた世界で千尋が懸命に働き、社会と関わっていく姿が本作では描かれています。宮崎監督のインタビューは、「『大丈夫、あなたはちゃんとやっていける』と本気で伝えたくて、この映画を作ったつもりです」という言葉で結ばれていました。
「千と千尋の神隠し」を見終わって、「なんだか元気になった」と感じる方は多いと思います。かつて10歳だった人、これから10歳になる子どもたちのために宮崎監督がつくった同作には、素晴らしいビジュアルとアニメーションの魅力がつまった和製ファンタジーというだけでなく、作品の根底に世界の豊かさとそこで生きる人たちへの賛歌の思いがこめられているからこそ、多くの人の心を動かし続けているのでしょう。
「ロマンアルバム 千と千尋の神隠し」(徳間書店刊)
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