「ブレイキング・バッド」の名脇役マーク・マーゴリスさん死去
2023年8月9日 16:00

人気ドラマ「ブレイキング・バッド」「ベター・コール・ソウル」のヘクター役などで知られる米俳優のマーク・マーゴリスさんが8月3日(現地時間)、短い闘病生活の末に米ニューヨークの病院で死去した。83歳だった。マークさんの息子であるモーガン・H・マーゴリス氏が明かした。
1939年、米ペンシルバニア州フィラデルフィア生まれ。地元の大学を卒業後、俳優を志してニューヨークに移り住み、オフブロードウェイとブロードウェイの舞台で経験を積むかたわら、映画にも進出。ブライアン・デ・パルマ監督による傑作バイオレンスアクション「スカーフェイス」(83)でブレイクした後は、「コットンクラブ」(84)、「グローリー」(89)、「エース・ベンチュラ」(94)、「エンド・オブ・デイズ」(99)、「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(2007)、「レスラー」(08)、「ブラック・スワン」(10)、「ノア 約束の舟」(14)など、幅広いジャンルの映画に多数出演。
米AMCの大ヒットドラマ「ブレイキング・バッド」では、車椅子生活のうえに声を出すことすら出来ないものの、車椅子に付けた呼び鈴を使って意思の疎通を図る麻薬カルテルの元ボス、ヘクター・"ティオ"・サラマンカ役を壮絶な迫力で熱演し、2012年のエミー賞のドラマ部門ゲスト男優賞にノミネートを果たした。また、同シリーズの前日譚となるスピンオフドラマ「ベター・コール・ソウル」でも、5シーズンにわたり同役を演じた。
「ブレイキング・バッド」の主人公ウォルター役を演じたブライアン・クランストンは、「マーク・マーゴリスは素晴らしい俳優であり、とても素敵な人でした。プライベートでは愉快でお茶目だけど、ひとたび撮影現場に入ると威圧感たっぷりで実に恐ろしい。でも本分は好奇心旺盛ないたずらっ子で、いつもジョークを絶やしませんでした」とインスタグラムにコメントを投稿。
ソウル役でスピンオフドラマに主演したボブ・オデンカークも、「マークは撮影現場に向かうバンの車中、尽きることのないジョークや小ネタの数々で散々笑わせてくれました。僕も俳優として、『アクション!』の声がかかった途端にマークが発揮した、あの凄まじいエネルギーと集中力の半分でもあればと願うばかりです」と、尊敬の念を込めて思い出をツイートしている。
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