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調布シネマフェスティバル作品賞は、「すみっコぐらし」映画第2弾! 本木克英監督、「耳すま」月島雫役・本名陽子らも登壇

2023年2月13日 16:00

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本木克英監督、阿部サダヲ&玉森裕太を絶賛
本木克英監督、阿部サダヲ&玉森裕太を絶賛

東京・調布で開催中の映画祭「映画のまち調布シネマフェスティバル2023」のメインイベントである「第5回映画のまち調布賞」授賞式が、2月11日にイオンシネマシアタス調布で行われ、「映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ」が作品賞を受賞した。さらに、同日の「シャイロックの子供たち」の先行特別上映に本木克英監督、スタジオジブリ「耳をすませば」と「On Your Mark」限定上映の初日特別イベントに、月島雫の声を務めた本名陽子が登壇した。

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映画・映像関連企業が約40社集まる調布市で、技術者や製作会社など映画の作り手にスポットを当てた本映画祭(2月19日まで開催中)。「第5回映画のまち調布賞」授賞式では、「第5回日本映画人気投票」の結果をもとにノミネートされた映画から、各賞を決定した。調布市民およびイオンシネマシアタス調布来場者による投票で最上位となった、人気キャラクターのアニメ映画第2弾「映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ」が、作品賞を受賞。大森貴弘監督は「60分という中編映画にこのような名誉ある賞をいただき、ありがとうございます。ひとえに原作の『すみっコぐらし』を作られた皆さんとスタッフの皆さん、そしてキャラクターの魅力が大きく、このキャラクターたちに対して共感してくださっている調布のたくさんの“すみっコ”の皆さんの投票のおかげです」と述べた。

さらに、佐藤健主演の「護られなかった者たちへ」は、撮影賞(鍋島淳裕)、照明賞(かげつよし)、美術賞(松尾文子)をトリプル受賞。録音賞は「そして、バトンは渡された」の白取貢、編集賞は「メタモルフォーゼの縁側」の木村悦子、特別賞は株式会社アーク・システム取締役会長の武藤光成と、衣装・スタイリストの宮本まさ江に贈られた。

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授賞式後には、「シャイロックの子供たち」の先行特別上映が行われ、本木監督と、編集を担当した川瀬功が登場。「空飛ぶタイヤ」に続き本作で、再び池井戸潤作品を映画化する本木監督は、「『空飛ぶタイヤ』が自分の立ち位置を決めた小説だとすれば、『シャイロックの子供たち』は書き方を決めた小説とのことです」と、池井戸氏の言葉を紹介した。本木監督のデビュー作「てなもんや商社 萬福貿易会社」(98)以降、本木監督とタッグを組んでいる川瀬は、2作品の違いを、「弱い立場の人間が強い組織に立ち向かうストーリーだが、今回はそこにひねりが効いている。勧善懲悪とはいかないけれど、でも最後はスカッとする。そこが違い」と分析した。

本木監督は撮影を、「脚本の決定稿もクランクインの10日前に出来たりして、自分で撮影をしながらとても不安だった」と告白。そんな不安を払拭するのが編集マンの役目だそうで、撮影と同時進行で編集を行っていた川瀬からの「大丈夫だよ」という言葉に、大いに勇気づけられたという。さらに、「監督は編集マンのさりげない一言をかなり気にします。現場では俳優に色々なことを指示しているのに、スタッフからの一言に困ったりする」と語った。

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続いて、主演・阿部サダヲの魅力を問われ、本木監督は「阿部さんの特徴は、深刻な境遇を持っている役柄であっても軽やかに演じることが出来る。これはなかなか得難いもの」と絶賛。玉森裕太については「アイドル然としていないのがいい。若い世代を代表するような形で模索しながら演じてくれました」と賛辞をおくった。

最後に川瀬は、「この映画を見ると銀行の内部や裏側がわかるので、一行員になった気持ちで楽しんでほしい。過剰に音楽で盛り上げることなく、役者の演技力で引っ張っている作品なので、そこにも注目してほしい」と、見どころをアピール。本木監督は、「自分としてはシリアスな人間ドラマとして作ったけれど、試写では笑いが起きていました。それが意外な反応。20年近く監督をやっていても、こちらの意図と観客の感じ方は違うものだととても勉強になりました」と明かした。

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そして、連日チケットが完売し、上映前から話題を呼んでいたスタジオジブリの「耳をすませば」と「On Your Mark」の同時上映が、2月11日にスタート。公開初日には、「耳をすませば」で月島雫役を務めた本名陽子が、劇場公開以来約28年ぶりに、同作関連のイベントに登壇した。2月19日までの全上映回のチケットが完売していたが、2月13日~16日までの4日間限定で、追加上映も決定。チケットは、上映日2日前から販売が開始される(13日、14日分はすでに完売)。詳細やスケジュールは、公式サイト(https://chofucinemafestival.com/)で確認できる。各賞受賞者のコメントと選定理由は、以下の通り。


▽撮影賞 鍋島淳裕(「護られなかった者たちへ」)
(コメント)
 このような賞をこんな私に授けていただき、本当にありがとうございます。私は東北出身です。本作は、震災で苦しい生活を強いられた方々にスポットを当てた作品で、現地の方々にも協力していただけたことに感謝しています。ラストシーンの場所は今では変わってしまって、撮影時とは違う姿形になっています。人々の姿以外にも場所や時を映画に刻むことが出来て良かったと思います。
(選定理由)
 派手なテクニックに頼らず堅実な撮影スタイルでありながら、要所ではカメラアングルの絶妙な切り替えにより観客に緊張感を与え、物語に集中できる作品に仕上がっていた。シネスコの広い画角を生かした的確なカメラワークは登場人物の心の機微を捉えており、キャメラマンの熟練した映像技術が、観客の感情を揺さぶるこの重厚な物語をしっかりと支えている。

▽照明賞 かげつよし(「護られなかった者たちへ」)
(コメント)
 僕は映画が好きでこの世界に入りました。しかも名前が“かげつよし”という照明をやるにはピッタリな名前で……。これからも精進して頑張りたいです。
(選定理由)
 避難所ではストーブや蝋燭の灯りによって空間の寒さや寂しさを伝え、けいの家では困窮がうかがえる薄暗さと団欒(だんらん)の温かさを違和感なく両立させるなど、シーンに合わせて緻密に練り上げられた照明づくりが見事である。暗い画面が続くなかでも欲しいところに的確に光が当たっていた。照明技師のストーリーに寄り添った丁寧なライティングを高く評価したい。

▽美術賞 松尾文子(「護られなかった者たちへ」)
(コメント)
 この作品で美術賞をいただけたことが嬉しいです。改めてこの作品に携わってくれた仲間たちみんなのおかげで賞をいただけたと思います。
(選定理由)
 東日本大震災による津波直後の被災地に山をなす瓦礫、生活に困窮する家、役場や避難所となった学校の様子など各所の装置・装飾に説得力があり、観客を日常ではない特異な作品世界に引き込んでいる。全編に渡って施された「汚し」の塗装などから美術スタッフの膨大な作業量がうかがえ、おそらくは不確定要素も多い規模の大きい撮影現場での仕事ながら、クオリティが高く見ごたえのあるセットを完成させた努力を称賛したい。

▽録音賞 白取貢(「そして、バトンは渡された」)
(コメント)
 私は若い頃から日活撮影所や角川大映撮影所でお世話になっております。今回調布市民から選んでいただいた映画賞をいただき、ほかの受賞とは違うアットホーム感と親しみを感じ、今回の受賞を今後の糧にして愛される映画を作っていきたいと思っています。
(選定理由)
 それぞれがバランスよく調整された心地よいミキシングであった。ピアノの美しい音色や調理中の美味しそうな効果音などが各場面の魅力を高めており、ストーリーの展開に合わせて音響にも緩急を持たせることで、クライマックスに向けて盛り上げていく音響設計も素晴らしい。ひとつひとつの音の丁寧な処理が作品の完成度を更に高めている、正にプロの仕事である。

▽編集賞 木村悦子(「メタモルフォーゼの縁側」)
(コメント)※木村の代理・小嶋功一が代読
 今回の受賞は監督はじめ作品に関わった皆でいただいた賞だと思っています。これからも奢らずに精進していきたいです。
(選定理由)
 日常を描いた静かな作品ながら、繊細かつ大胆な編集で主人公二人のそれぞれの魅力を引き立て、17歳と75歳の友情を、爽やかにまとめあげている。じっくり見せたいシーンとあえて省略する部分、また二人それぞれのシーンバックのバランスが素晴らしく、扱いの難しい漫画の紙面の挿入も上手い。映画に心地よい余韻を生み出しつつ、編集の存在を感じさせない、自然な仕上がりが見事であった。

▽特別賞 株式会社アーク・システム取締役会長 武藤光成
(コメント)
 私は4、50年前に映画の仕事に入り、それから30年ほど前に野川のライトアップを始めました。コロナ禍で3年程中止をしていましたが、今年こそは開催したいです。
(選定理由)
 照明技師として、劇映画・テレビドラマ、CMなどで多くの経験を積み、1990年調布市内に撮影用照明機材会社を設立。海外の照明器具メーカーと日本向けのライトを開発するなど意欲的に事業を拡大した。この間、自社の花見に際し桜をライトアップしたところ好評を得て自主的に継続、満開の桜が野川の水面に映える景色は、調布の春の風物詩となった。映画技術の力で市民に愛される催しをつくりだした功績は多大である。

▽特別賞 宮本まさ江
(コメント)※宮本の代理で、株式会社ワードローブ 武重裕子が代読。
 衣装の仕事を始めたのが、調布にある日活撮影所の第一衣装が出発でした。映画・ドラマ・舞台・CMそれぞれ衣装の彩が違い、自分なりの衣装演出で監督のお手伝いになればと思いながら撮影の仕事に励んでおります。これからも一つ一つの出会いを大切に励んでいきたいです。
(選定理由)
 1985年第一衣裳入社、フリーを経て調布市内に(株)ワードローブを立ち上げる。シナリオ・演出意図を読みこんだ的確な衣装・衣装デザインは高く評価され、大作から独立系映画まで幅広く活躍、テレビドラマ、舞台でも多くの作品を手がける。「夢二」(1990)、「マークスの山」(95)、「わたしのグランパ」(2003)、「キングダム」(19)、「燃えよ剣」(21)など関わった映画は200本を超え、衣裳を通じて作品の世界観をつくり上げ、映画製作を支え続けている功績は大きい。

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