「オタール・イオセリアーニ映画祭」23年2月17日開催 全監督作21本を上映
2022年11月22日 11:00
名匠オタール・イオセリアーニの劇場初公開作品を含む全監督作21本をデジタル・リマスター版で上映する、「オタール・イオセリアーニ映画祭 ジョージア、そしてパリ」が2023年2月17日からヒューマントラストシネマ有楽町、シアター・イメージフォーラムで開催される。
ジョージア(旧ソビエト連邦グルジア共和国)で生まれたイオセリアーニ監督は、映画製作を行うも上映禁止など制限を受け、故郷を離れパリへと移り住んだ経歴をもつ。カンヌ、ベネチア、ベルリンなどで数々の賞を受賞しており、日本でも「月曜日に乾杯!」や「皆さま、ごきげんよう」などのヒットで熱狂的なファンが多い。
時代や場所が違えど、変わることなく繰り返される日々の営み、争いや略奪、犯罪は決してなくならないが、あふれるほどの愛や友情、希望があると、観る者に人生の豊かさを気づかせてくれる人生の達人、イオセリアーニの全監督作品をたどることができる貴重な映画祭だ。
長編のラインナップは、1作目にしてジョージアでは公開禁止となったがカンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した「落葉」をはじめ、各国でロングランヒットとなった「素敵な歌と舟はゆく」や、ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(監督賞)を受賞し世界の名匠としての地位を確立した「月曜日に乾杯!」、またレトロスペクティブが開催され、再評価が高まるピエール・エテックスや、「アメリ」などジャン=ピエール・ジュネ監督作品でおなじみのリュファスが出演していることも話題となった集大成的傑作「皆さま、ごきげんよう」など。
さらに、マチュー・アマルリックの役者デビュー作となった「月の寵児たち」、全編アフリカ・セネガルで撮影が行われた「そして光ありき」がこの度日本初上映される。いずれもベネチア国際映画祭にて審査員特別大賞を受賞した作品だ。
そのほか、本国ジョージアにて上映禁止を受けたものの、2000年にはカンヌ国際映画祭で復元版による特別上映が行われた中編「四月」、ジョージアの映像資料を用いて歴史・文化を紹介した三部構成となる日本初公開のドキュメンタリー三部作「唯一、ゲオルギア」なども上映される。
「落葉」
「歌うつぐみがおりました」
「田園詩」
「月の寵児たち」※劇場初公開
「そして光ありき」※劇場初公開
「蝶採り」
「群盗、第七章」
「素敵な歌と舟はゆく」
「月曜日に乾杯!」
「ここに幸あり」
「汽車はふたたび故郷へ」
「皆さま、ごきげんよう」
「水彩画」※劇場初公開
「珍しい花の歌」※劇場初公開
「鋳鉄」
「ジョージアの古い歌」
「ある映画作家の手紙 白黒映画のための七つの断片」※劇場初公開
「唯一、ゲオルギア」(3部作)※劇場初公開