【第45回日本アカデミー賞】磯村勇斗、西野七瀬ら若手8人が新人俳優賞受賞に決意新た
2022年3月11日 21:38
第45回日本アカデミー賞の授賞式が3月11日、東京・グランドプリンスホテル新高輪の国際館パミールで行われ、新人俳優賞を磯村勇斗、尾上右近、宮沢氷魚、Fukase(「SEKAI NO OWARI」)、今田美桜、西野七瀬、三浦透子、吉川愛の8人が受賞。映画界の期待を背負う若手俳優たちが、それぞれの思いを語った。
話題作への出演が相次ぐ磯村は、「ヤクザと家族 The Family」「劇場版 きのう何食べた?」で異なる役どころを演じ上げた。「ようやくこの新人俳優賞を頂き、スタートラインに立てたなと思っております。俳優の道を志して良かったのかなと、何だか背中を押してもらっているような気持ちです」と、感慨深げな様子。「受賞させて頂いた2作品もそうですし、先ほど(最優秀助演男優賞の発表の際に)渡辺謙さんがお手紙でおっしゃっていましたが、『映画は社会を映し出す鏡だ』と思っております。これからも世の中に少しでも貢献できるように努めていくとともに、偏見や差別、戦争のない、平和な世界が訪れることを願っています」と、力強く締めくくった。
尾上は「燃えよ剣」で、「新選組」の後ろ盾である会津藩主・松平容保を熱演した。原田眞人監督ら製作陣に感謝を伝え、会場の映画人たちに「どうぞ新人賞の私をかってください! たくさん映画に出たいと思っております」と熱烈アピール。さらには「歌舞伎も見に来てください、そして映画も見に来てください! 劇場に足を運んで、エンタテインメントの魅力を存分に感じて頂きたいと思っております。エンタテインメントにたくさんの幸が訪れること、エンタテインメントの力を心から信じております」と、笑いを交えながら、真っ直ぐに思いを伝えた。
「騙し絵の牙」で、ミステリアスでカリスマ性のある新人作家を好演した宮沢は、「ここ2、3年ほど、コロナ禍で世界中が暗い毎日を送っておりますが、改めて映画の素晴らしさや、皆さんに希望を与える作品がこんなにあるんだということを、再確認することができました」と語る。「キャラクター」で俳優デビューを果たしたFukaseは、映画初出演にして、新人俳優賞を獲得。天才的な殺人鬼という難役に挑んだ。「私事なんですが、自身のバンドが10周年を記念したツアーをしておりまして。この10年間、音楽をやらせて頂いた先に、こういう素晴らしい賞を頂ける未来が待っていると、10年前の僕が知ったらどう思うだろうな……と思いながら、ここに立っています。とても嬉しいです、ありがとうございます!」と感謝をこめた。
大ヒット映画「東京リベンジャーズ」でヒロイン役を務めた今田は、コロナ禍のなかで何度も撮影中止、延期になった日々を振り返り、「キャスト、スタッフの皆様が長く熱量をこめた作品です。そのなかで、こういう素敵な賞を頂けて、心から皆様に感謝しています。改めてこれからも頑張りたいなと思いました」と、飛躍を誓う。「孤狼の血 LEVEL2」での演技が評価され、優秀助演女優賞も受賞した西野は、「これから先も、ご縁があって出合う作品があれば、誠意をもって、熱意をもって向き合って、楽しみながら映画づくりをしていきたいなと思います」と、決意を新たにしていた。
三浦は、世界の映画祭を席巻し、第94回アカデミー賞で作品賞を含む4部門にノミネートされた「ドライブ・マイ・カー」で、西島秀俊演じる主人公に寄り添う寡黙なドライバーを体現。「本当に私は作品に恵まれていたなと、改めて実感しています。自分の能力以上のパフォーマンスを引き出して頂いたなと、本当に『ドライブ・マイ・カー』のスタッフ、キャストの皆さんに、感謝の気持ちでいっぱいです」と述べる。最後に、「ひとりでも、もっと大きなことができるように、もっと大きな人間になれるように頑張ろうと、今日改めて思いました」と心情を吐露した。「ハニーレモンソーダ」でヒロインをみずみずしく演じた吉川は、「これからどんどん上を目指して、いろんな作品で役を演じて、いろんな方に憧れられる女優さんになれるように頑張ろうと思います」と意気込んだ。
プレゼンターを務めた草なぎ剛は、「今日は華々しい舞台なんですが、『3.11』ということで、日本中の皆さん、思うところがあると思います。皆さんが出演された作品を通して、ひとりでも多くの方の心に元気が湧くことを願っております。そして皆さんも、いまの自分を大切にして、これからもっともっと活躍されることを願っております」と、若手俳優陣を称えながら、力強いメッセージを残した。
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