ポール・ダノ、「ザ・バットマン」リドラー役は「監督の解釈を通して脚色された贈り物」
2022年2月26日 12:00
「猿の惑星:新世紀(ライジング)」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」などのマット・リーブスがメガホンをとった「THE BATMAN ザ・バットマン」が、3月11日から公開される。「リトル・ミス・サンシャイン」「ルビー・スパークス」などで知られ、本作でバットマンと対峙することになる最狂の知能犯リドラーを演じたポール・ダノが取材に応じ、脚本の印象や役柄について語った。
ミステリアスな青年ブルース(ロバート・パティンソン)は両親殺害の復讐を誓い、悪と敵対する存在“バットマン”になって2年が過ぎた。ある日、権力者が標的になった連続殺人事件が発生。その犯人を名乗るのは、史上最狂の知能犯リドラー(ダノ)。彼は犯行の際、必ず“なぞなぞ”を残し、警察やブルースを挑発する。
リドラーといえば、「バットマン フォーエヴァー」では「マスク」のジム・キャリーが演じ、強烈なインパクトを残した。クエスチョンマーク模様の派手なスーツ、髪色が印象的だったが、今回のリドラーはコスチュームの色は控えめで、陰を感じさせる。
脚本を初めて読んだときのことを聞くと、「最初から興奮したんだ。でも、1ページ目、2ページ目と読み始めたら、(どういう映画になるか)はっきり見えている誰かが書いた脚本を読んでいることが明確だった。脚本を読みながら、映画を(頭の中で)見ることができたんだ」と振り返り、これまでも「バットマン」シリーズが作られてきたからこそ、頭の中で自問しながら読み進めたという。
「『なぜ彼らはこの映画をやるのか、なぜ僕はこれをやるのか、なぜ僕たちはこれをやるのか?』ってね。マット(・リーブス)はとても明確な視点から仕事をしていた。脚本そのものは考えられていたし、1つのシーンが次へと連鎖反応的に進んでいくさまはすごく興味をそそられるものだった。でも、脚本の最初のほうから何か感情的なものが底辺に流れていて、それは個人的なものだと感じられた。マットが本作に持ち込んだ視点というのは、まさに彼から来たと思う」
続けて、「コミックブックや映画を含めて、人々がバットマンのことを再解釈し続け、それをうまくやり続けていることには理由があると思うんだ。キャラクターやストーリーが長年の間にどのように進化してきたかを見ることは興味深かったし、楽しかった。だから、今回のリドラーはマットの解釈を通して脚色された贈り物だと感じたんだ」と話す。
キャラクターの詳細については「観客には、僕がマットの脚本を初めて読んで、『これは一体何?』と思ったときと同じ経験をしてもらいたい」とネタバレを配慮しつつ、「『バットマン』を長年に渡ってパワフルにしていることの理由の一つには、彼の敵たちとの関係と、彼ら2人の間の微妙な境界線があると思う。だからいつも『バットマン』のヴィランたちには強い共感が持てるんだ」と、リドラーも共感できる一面があることを語っていた。
「THE BATMAN ザ・バットマン」は、3月11日から公開。
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