「ハケンアニメ!」劇中アニメのクリエイター陣発表! 谷東、窪之内英策、柳瀬敬之、大塚隆史、岸田隆宏が参加
2021年12月1日 17:00
本屋大賞にもノミネートされた小説「ハケンアニメ!」(マガジンハウス刊)は、アニメ業界をテーマにした作品。日本のアニメ業界を舞台に、最も成功したアニメの称号=「覇権(ハケン)」を手にするべく奮闘する人々の姿を描く。映画版の監督を務めるのは、「水曜日が消えた」で長編映画デビューを果たした吉野耕平。吉岡のほか、中村倫也、柄本佑、尾野真千子が共演している。
地方公務員からアニメ業界に飛び込んだ斎藤瞳(吉岡)は、監督デビュー作で、憧れのスター監督・王子千晴(中村)と「覇権」を争うことになった。王子は過去にメガヒット作品を生み出したが、その過剰なこだわりとわがままぶりで、監督降板が続いていた。そんな崖っぷちの王子を8年ぶりに監督復帰させるべく、プロデューサー・有科香屋子(尾野)は、人生を懸けた大勝負に出る。一方の瞳は、クセ者プロデューサー・行城理(柄本)や、個性的な仲間たちとともに熾烈な戦いに身を投じていく。
本作の大きな見どころのひとつが、劇中で「覇権」を争う2作のアニメーションのクオリティの高さ。現在、東映映画YouTubeチャンネルでは「サウンドバック 奏の石」(斎藤瞳監督)、「運命戦線リデルライト」(王子千春監督)の特報が配信されている(「サウンドバック 奏の石」:https://www.youtube.com/watch?v=ZOH59X7ukrM、「運命戦線リデルライト」:https://www.youtube.com/watch?v=OvTjnJjv698)。その出来栄えがアニメファンを中心に話題を集め、制作スタッフの発表を待ち望む声が多く上がっていた。
瞳が所属する「トウケイ動画」と、王子が所属する「スタジオえっじ」。カラーの異なる2本のアニメを制作するのは、いずれも人気実力ともに日本を代表するトップクリエイター陣だ。
「サウンドバック 奏の石」を手掛けるのは、「テルマエ・ロマエ」「若おかみは小学生!」などで知られる谷東監督。キャラクター原案を担当したのは、「ツルモク独身寮」「ワタナベ」「ショコラ」などの作品を手掛けた漫画家・アーティストの窪之内英策氏。メカデザインは、「機動戦士ガンダム00」シリーズや「マジンガーZ/INFINITY」などで知られるメカニックデザイナーの柳瀬敬之が担当している。
「サウンドバック 奏の石」は、主人公トワコと仲間たちが、のどかな田舎町を突然襲った巨大ロボットから平和を守るため、音を奏でて戦うというストーリー。窪之内氏の写実的で繊細な人物描写と、柳瀬がデザインした、吸い込む音で姿が変わる巨大ロボットのコンビネーションによって“王道ジュブナイルロボットアニメーション”が誕生した。
「運命戦線リデルライト」を手掛けたのは、「プリキュア」シリーズのほか「ONE PIECE STAMPEDE」などで知られる大塚隆史監督。キャラクター原案は、「デュラララ!!」「ハイキュー!!」「魔法少女まどか☆マギか」などで知られる岸田隆宏が務めている。
「運命戦線リデルライト」は、魔法少女・充莉が自らの魂の力で乗るバイクを変形させて、ライバルたちとレースで競い合うというストーリー。最大の特徴は主人公たちが1話ごとに1歳年を取るという設定だ。ポップで可愛らしいキャラデザ、パワフルな作画のギャップが加わり“天才・王子の世界観”が表現されている。
なお、原作者・辻村氏も、小説ではアニメが面白く見えるようにこだわりを持って執筆しており、今回の映画化にあたり最も期待していた部分が“アニメのクオリティ”だと語っている。辻村氏は劇中アニメの制作にあたり、映画で全編使われるわけではないエピソードを含む各12話分のプロットを自ら書き下ろし。単独でアニメシリーズになりうるほど高い完成度を誇るプロットに、映画スタッフやアニメパートスタッフも感激し、現場全体が熱意に満ちた状態で制作が進められた。
「ハケンアニメ!」は、2022年5月に全国公開。
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