「空白」に2人の若き実力派 オーディションで監督が即決した逸材&“救い”を担う注目俳優
2021年9月22日 17:00

「ヒメアノ~ル」「BLUE ブルー」を手掛けた吉田恵輔監督の最新作「空白」に出演する、伊東蒼と藤原季節の姿をとらえた場面写真とメイキング写真が披露された。古田新太、松坂桃李らが共演し、吉田監督が「上手い人たちだけを呼びたいと思った」という本作で、若き2人の実力派も存在感を放っている。
中学生の少女がスーパーで万引きしようとしたところを店長に見つかり、追いかけられた末に車にひかれて死亡する。娘のことなど無関心だった少女の父は、せめて彼女の無実を証明しようと、店長を激しく追及するうちに、その姿も言動も恐るべきモンスターと化し、関係する人々全員を追い詰めていく。

伊東が演じたのは、本作で起こる全ての事件の発端であり、重要人物である主人公の娘・添田花音。学校では担任教師に「自主性が足りない」と叱られ、家では自己主張の塊で独裁的な父・充(古田)に携帯電話を壊されても何も言えず、いつも少し下を向いて過ごしている。ある日、スーパーで店長に万引きを疑われ逃げている途中、交通事故に遭い帰らぬ人となる。花音がスクリーンの中で生きるのはわずか14分ながら、強い印象を残している。

16歳になったばかりの伊東は、2011年にドラマ「アントキノイノチ プロローグ 天国への引越し屋」でデビューし、その後、映画「湯を沸かすほどの熱い愛」「島々清しゃ(しまじまかいしゃ)」で注目を集めた。本作は、子役から俳優としての道を歩み始めた伊東にとって約3年ぶりの映画出演作。吉田監督はオーディションで「即決だった」と振り返り、「めちゃくちゃ上手い」と絶賛する。NHK連続ドラマ小説「おかえりモネ」にも今後出演予定であり、片山慎三監督の新作「さがす」(2022年公開予定)でもメインキャストである主人公の娘役に抜てきされた。

もう一人の注目俳優・藤原が演じたのは、登場人物のほぼ全員が“罪”を背負い、自己中心的な振る舞いをみせ物語をかき乱す中、漁師を生業とする充の弟子であり、唯一の“救い”となる野木龍馬。タバコを投げつけられ、暴言をはかれ、充の傍若無人な振る舞いに愚痴をこぼしながらも充に寄り添い、支えとなる野木は観客にとっても心の拠りどころとなる。
藤原は、映画「his」「佐々木、イン、マイマイン」などで注目され、映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍している。充の理解者には、何度遠ざけられても捨て犬の様に戻ってくるタイプが欲しかったと話す吉田監督は、藤原の起用理由について「若手の役者の中で一番(母性本能をくすぐる)捨て犬の匂いがする」と語り、「撮影現場で女性スタッフが季節くんの芝居にハートを掴まれているのを見て、軽い嫉妬をしながらも、計算通りだなと(笑)」と冗談めかしながらも、確かな手応えを語っている。
「空白」は9月23日から全国公開。
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