佐藤二朗×片山慎三監督「さがす」 伊東蒼、清水尋也、森田望智ら若手実力派集結
2021年9月13日 15:00
「岬の兄妹」の片山慎三監督が佐藤二朗を主演に迎えた映画「さがす」に、伊東蒼(「湯を沸かすほどの熱い愛」)、清水尋也(「ホットギミック ガールミーツボーイ」)、森田望智(「全裸監督」)ら若手実力派キャストが出演していることがわかった。
ポン・ジュノ監督、山下敦弘監督、香川照之ら著名人からの激賞が相次ぎ、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018の観客賞と優秀作品賞を受賞し、北欧最大の国際映画祭であるヨーテボリ国際映画祭(19年)のイングマール・ベルイマン賞にノミネートされた「岬の兄妹」。同作で注目を浴びた片山監督の新作では、佐藤がユーモラスなパブリックイメージを封印し、不穏な言葉を残して娘の前から姿を消した父・原田智を演じる。直面する苦悩や、単純に割り切れない人間の善悪の曖昧さを、説得力あふれる演技で表現する。第26回釜山国際映画祭(10月6~15日開催予定)のニューカレンツ(コンペティション)部門に正式出品された。
「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」。そう告げた翌朝、父は娘をひとり残し、姿を消した。孤独と不安を押し殺しながら、娘は父の行方をさがし始める。
父・智を懸命にさがす娘・楓役は、「湯を沸かすほどの熱い愛」での演技が絶賛され、主演作「島々清しゃ(しまじまかいしゃ)」で第72回毎日映画コンクールのスポニチグランプリ新人賞を獲得した伊東。「東京リベンジャーズ」やNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」など話題作への出演が続く清水は、指名手配中の連続殺人犯・山内照巳を演じる。「全裸監督」での体当たりの演技が話題となり、第24回釜山国際映画祭のアジアコンテンツアワード最優秀新人賞に輝いた森田が、連続殺人犯と関わりをもつ女性・ムクドリ役を務めた。
「さがす」は、22年に東京・テアトル新宿ほか全国で公開される。新たに発表されたキャスト陣のコメントは以下の通り。
初めて台本を読んだとき、難しそうだけどこの役をやりたい、この機会を逃したくないと思いました。撮影中、片山監督が「もう一回、もう一回」と何度も同じシーンを繰り返されるので、はじめは不安が大きかったのですが、楓と私の境目がわからなくなるくらい、思い切って、がむしゃらに頑張りました。楓の抱える悲しみや不安がどのように変化していくのか、是非劇場でご覧頂きたいと思います!
山内照巳役を演じさせて頂きました清水尋也です。片山監督・佐藤二朗さんをはじめとした素晴らしいキャスト・スタッフの方々と共にこの作品に参加できた事、光栄に思います。 台本を読ませて頂いた時、ページを捲る手が止まらなかったと共に、山内という印象的なキャラクターを演じる事への不安と興奮が入り混じった気持ちを抱きました。また、現場では監督と日々ディスカッションを重ね、不穏で底の見えない山内の空気感を丁寧に作り上げました。決して妥協せず、より良いモノを追求する監督の気持ちに応えられるよう、一層気持ちに熱が入りました。目の背けられないリアルな温度感のストーリーを映像に落とし込む事が出来たと思います。皆様にお届け出来る日が大変楽しみです。
初めて脚本を読んだ時、これはすごい話だと衝撃を受けました。粛々と不穏な空気が漂う中に、見過ごせない何かを感じました。それが何か知りたくて、私が演じるムクドリさんと共に撮影期間を過ごした気がします。片山監督の丹念で奇抜な演出は、役の着地点がどんどん変化していくので、想像を超える発見があり、とても楽しかったです。コロナ禍で、なかなか思うように作品作りが出来ない今、キャスト、スタッフさん、それぞれの濃密な想いが各シーンに刻み込まれています。そんな色濃いこの作品が早く皆さんの元に届くといいなと心から待ち遠しく思います。
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