ロサンゼルス映画批評家協会賞、作品賞は「それでも夜は明ける」監督の「Small Axe」
2020年12月24日 09:00
ロサンゼルス映画批評家協会(LAFCA)が選考するLA映画批評家協会賞が12月20日(現地時間)に発表され、「それでも夜は明ける」のスティーブ・マックイーン監督が手掛けた「Small Axe(原題)」が作品賞、撮影賞に輝いた。
「Small Axe(原題)」は、英BBC Studiosのアンソロジー・フィルムシリーズ(全5話)。1969年から82年にかけての、ロンドンの西インド諸島系の人々が暮らすコミュニティが舞台となっている。
作品賞で次点となったのは、第77回ベネチア国際映画祭の金獅子賞、第45回トロント国際映画祭の最高賞である観客賞に輝いた「ノマドランド」。フランシス・マクドーマンド主演で、アメリカ西部の路上に暮らす車上生活者たちの生き様を描いた。
監督賞は「ノマドランド」のクロエ・ジャオ監督が受賞、次点には「Small Axe(原題)」のマックイーン監督が選ばれており、2作品は作品賞と監督賞でそれぞれの順位を入れ替えた結果となった。
さらに、故チャドウィック・ボーズマンさんが、遺作となった「マ・レイニーのブラックボトム」で主演男優賞を獲得。27年のシカゴを舞台に、ブルース歌手マ・レイニー(ビオラ・デイビス)とバンドメンバーたちのレコーディングの模様を描いた作品で、ボーズマンさんはトランペッターのレヴィー役を演じた。主演女優賞は、「Promising Young Woman(原題)」である過去の悲劇に心を痛め、復しゅうを誓うヒロイン役を務めたキャリー・マリガンが受賞。助演男優賞には「マ・レイニーのブラックボトム」のグリン・ターマン、助演女優賞には「Minari(原題)」のユン・ヨジョンが輝いた。
LA映画批評家協会賞の主な受賞結果は以下の通り。
▼作品賞
「Small Axe(原題)」
次点:「ノマドランド」
▼監督賞
クロエ・ジャオ「ノマドランド」
次点:スティーブ・マックイーン「Small Axe(原題)」
▼主演男優賞
チャドウィック・ボーズマン「マ・レイニーのブラックボトム」
次点:リズ・アーメッド「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」
▼主演女優賞
キャリー・マリガン「Promising Young Woman(原題)」
次点:ビオラ・デイビス「マ・レイニーのブラックボトム」
▼助演男優賞
グリン・ターマン「マ・レイニーのブラックボトム」
次点:ポール・レイシー「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」
▼助演女優賞
ユン・ヨジョン「Minari(原題)」
次点:アマンダ・セイフライド「Mank マンク」
▼長編アニメーション賞
「ウルフウォーカー」
次点:「ソウルフル・ワールド」
▼ドキュメンタリー賞
「Time(原題)」
次点:「Collective(原題)」
▼外国語映画賞
「Beanpole(原題)」
次点:「マーティン・エデン」
▼脚本賞
エメラルド・フェンネル「Promising Young Woman(原題)」
次点:エリザ・ヒットマン「Never Rarely Sometimes Always(原題)」
▼編集賞
ヨルゴス・ランプリノス「The Father(原題)」
ガブリエル・ローズ「Time(原題)」
▼美術賞
ドナルド・グレアム・バート「Mank マンク」
次点:セルゲイ・イワノフ「Beanpole(原題)」
▼音楽賞
「ソウルフル・ワールド」
次点:「Lovers Rock(原題)」
▼撮影賞
シャビアー・カークナー「Small Axe(原題)」
次点:ジョシュア・ジェームズ・リチャーズ「ノマドランド」