ヒトラーを拒絶し信念を貫いた農夫の生きざま テレンス・マリック「名もなき生涯」予告
2019年11月1日 17:00

[映画.com ニュース] 巨匠テレンス・マリックの最新作「ア・ヒドゥン・ライフ(原題)」が、「名もなき生涯」の邦題で、2020年2月21日に公開されることがわかった。あわせて予告編とティザービジュアルが初披露。映像には第2次世界大戦下、アドルフ・ヒトラーへの忠誠を拒絶し、信念を貫いた実在の農夫の生きざまが切り取られている。
「シン・レッド・ライン」「ツリー・オブ・ライフ」のマリック監督がメガホンをとり、第72回カンヌ国際映画祭で「人間の内面を豊かに描いた作品」に贈られるエキュメニカル審査員賞を受賞した本作。約46年におよぶキャリアの中で、初めて実在の人物を描いた。第2次世界大戦時、オーストリアの農夫フランツは、山と谷に囲まれた美しい村で、妻のフランチスカと3人の娘とともに穏やかな生活を送っていた。しかし、やがて戦争に駆り出された彼は、ヒトラー率いるナチスへの加担を頑なに拒む。収監され裁判を待つフランツを、フランチスカは手紙で励ますが、彼女自身も村でひどい仕打ちを受け始める。
予告編の冒頭では、美しい光に包まれた、フランツとフランチスカの愛にあふれた日々が映し出される。やがて激しさを増していくナチスの凶行に、「指導者が悪魔なら……国民はどうしたら?」と呟き、怒りをにじませるフランツ。周囲に罵られ傷つけられながらも、家族への愛と信念を胸に不条理な現実と戦い続ける。「神から自由意思を授かったなら自分の行動に責任をもたなくては」と静かに語りかけるフランツ、「私はいつでもあなたと一緒」と夫を支えようとするフランチスカの言葉が活写され、“名もなき生涯”を通して真実と尊厳に迫る崇高な物語の一端がおさめられている。
「イングロリアス・バスターズ」「マリアンヌ」に出演した、ドイツを代表する名優アウグスト・ディールが主人公フランツ、「エゴン・シーレ 死と乙女」のバレリー・パフナーがフランチスカを演じる。「ベルリン・天使の詩」などで知られ、2月に死去したブルーノ・ガンツさんが判事役を務め、本作が遺作となった。
「名もなき生涯」は、20年2月21日から公開。
(C)2019 Twentieth Century Fox
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
“愛と性”を語ることは、“生きる”を語ること
【今年最後に観るべき邦画】なじみの娼婦、偶然出会った女子大生との情事。乾いた日常に強烈な一滴を。
提供:ハピネットファントム・スタジオ
アバター ファイヤー・アンド・アッシュ
【シリーズ完全初見で最新作を観たら…】「こんなに面白かったのか!!」「歴史を変える傑作」「号泣」
提供:ディズニー
楓
【今年最大級に切なく、涙が流れた】双子の弟が亡くなった。僕は、弟の恋人のために“弟のフリ”をした
提供:アスミック・エース
「アバターF&A」「楓」「ズートピア2」などを“500円”で観る!
【正直、使わないとめっっっっちゃ損】絶対に読んでから観に行って!!!!!!!
提供:KDDI
ズートピア2
【最速レビュー】「最高の続編」「2025年頑張ったご褒美みたいな映画」「メロすぎる」「全員みて」
提供:ディズニー
SNSで大炎上中…
【非難殺到】「絶対に許すな」「町ごと滅べ」些細なケンカが…まさかの大事件へ
提供:ハピネットファントム・スタジオ