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まるで地獄絵図! ドラッグと酒でトランス状態のダンサーの狂乱 ギャスパー・ノエ「CLIMAX」予告

2019年8月8日 17:00

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疑似トランスに酔いしれる狂乱の97分間
疑似トランスに酔いしれる狂乱の97分間
(C)2018 RECTANGLE PRODUCTIONS-WILD BUNCH-LES CINEMAS DE LA ZONE-ESKWAD-KNM-ARTE FRANCE CINEMA-ARTEMIS PRODUCTIONS

[映画.com ニュース]第71回カンヌ国際映画祭監督週間で初上映され、賛否両論真っ二つに分かれた中で芸術映画賞を受賞した、ギャスパー・ノエ監督作「CLIMAX クライマックス」の予告編と第2弾ポスタービジュアルが公開された。

カノン」「アレックス」「エンター・ザ・ボイド」「LOVE3D」など新作を発表するたびに、その実験的な試みと過激描写で観客を挑発し続けてきた鬼才が3年ぶりに放つ最新作は、1996年を舞台に、ドラッグが混入した酒を飲んだダンサーたちによる壮絶な狂乱の一夜を鮮烈に映し出す。主演のソフィア・ブテラ以外は各地で見出したプロダンサーたちを起用し、演技経験のないダンサーによる度胆をぬくパフォーマンスとダフト・パンクらが手がけたエレクトロミュージックをバックに、全編を通して多用される長まわし撮影で地獄絵図を描く。ダフト・パンクのほか、ザ・ローリング・ストーンズ、セローン、エイフェックス・ツインなどの楽曲が本編を彩る。

このほど公開された予告編では、「成功するために何でもする覚悟はある?」という意味深なインタビューからスタート。雪が降る山奥の廃墟のパーティーで、LSD入りサングリアを飲んだダンサーたちが、歓喜から徐々に狂乱へと変貌していく様子が映し出されている。叫びだす者、排水管に抱きつく者、笑いながら自傷行為をする者、奇怪なダンスと阿鼻叫喚のような光景が、70年代エレクトロ音楽「Supernature」に乗せ繰り広げられる。一体誰が何の目的でサングリアにドラッグを入れたのか? 堕ちていく者たちの視点で縦横無尽に反転するカメラに、見る者の視覚と聴覚が翻弄される映像となっている。

ノエとも親交が深い塚本晋也監督はいち早く本作を鑑賞し、「ギャスパーがまたやってくれた。タイトル通りクライマックスに向かって振り切れている。恐怖を感じる。逃げ出したいくらいに。しかし、ギャスパーの完璧な映像感覚と音響感覚はいつも厳格で精密、卑俗と高尚が激突し、片時も目が離せない。そして背景にはギャスパーのいたずらっぽく笑う顔がいつも見え隠れする。海外に映画を持っていくようになったとき初めて会った監督が、ギャスパーだ。あれから30年近く経つのに、いつもギャスパーは、純粋で自由だ。その自由さを見て、自分もまた、まだまだやってやる。と励まされるのだ。クライマックス。五感と肉体をフルに使わされる映画だ」と絶賛コメントを寄せている。

CLIMAX クライマックス」は、11月1日から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで公開。R18+指定。

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