アサイヤス、カラックス、是枝裕和…巨匠が信頼する撮影監督E・ゴーティエが「帰れない二人」で放つ魅力とは?
2019年8月4日 13:00

[映画.com ニュース]「長江哀歌(エレジー)」「罪の手ざわり」などで知られる中国の名匠ジャ・ジャンクーの最新作「帰れない二人」が、9月6日に公開される。撮影監督を務めたのは、フランス映画界を代表するエリック・ゴーティエ。オリビエ・アサイヤス監督、アルノー・デプレシャン監督、レオス・カラックス監督ら名だたる巨匠から引っ張りだこで、第76回ベネチア国際映画祭のオープニング作品にも決定した是枝裕和監督作「真実」の撮影も手掛けるゴーティエの魅力に迫った。
フランス出身のゴーティエは、「愛する者よ、列車に乗れ」(パトリス・シェロー監督)で第24回セザール賞の撮影賞を獲得。さらに、「クリーン」(アサイヤス監督)と「モーターサイクル・ダイアリーズ」(ウォルター・サレス監督)の2作品で、第57回カンヌ国際映画祭の最優秀技術賞、「イントゥ・ザ・ワイルド」(ショーン・ペン監督)で撮影賞に輝くなど、華麗な経歴を誇る実力派だ。
そのほか「ポーラX」(カラックス監督)、「クリスマス・ストーリー」(デプレシャン監督)、「ウッドストックがやってくる」(アン・リー監督)、「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」(オリビエ・ダアン監督)など、国境を越え様々な傑作に携わってきた。是枝監督が初めて国際共同製作に挑み、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディビーヌ・サニエらが共演する「真実」でも撮影を担当し、新たなタッグに注目が集まっている。
「帰れない二人」は21世紀の激動の中国を舞台に、1組の男女がたどる17年の歳月と、7700キロメートルにおよぶ旅路を切り取る物語。ジャ監督はデビュー作「一瞬の夢」以来、長らく撮影監督ユー・リクウァイとタッグを組んできた。本作への参加が叶わなかったユーに代わり白羽の矢が立ったゴーティエは、ジャ監督が以前から感銘を受けていたと語る存在。フランスでの活動歴があるユーの紹介によって、ジャ監督とゴーティエという最高のコラボレーションが実現した。
ゴーティエが撮影時に貫いたのは、俳優のセリフを全て暗記し、アドリブなど脚本からの変化を敏感に察知しながら映像に反映させるというストイックなスタイル。さらに、17年間の変化を表現するため、DV、Digi-beta、高精細度(HD)ビデオ、フィルム、RED WEAPONカメラという5種類のカメラを使用し、異なる質感の中にも統一感を持たせた。繊細な撮影技法に、ジャ監督は「言葉の壁なく、最高の画づくりができた」と絶賛していたそうで、壮大なスケールの美しい映像に期待が高まる。
「帰れない二人」は、9月6日から東京のBunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。
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