クリスマス・ストーリー

劇場公開日:2010年11月20日

クリスマス・ストーリー

解説・あらすじ

カトリーヌ・ドヌーブ、マチュー・アマルリック、エマニュエル・ドゥボス共演の家族ドラマ。クリスマスを祝うため、フランス・ルーベにあるビュイヤール家に家族が集まってくる。母ジュノンの病気をきっかけに、疎遠になっていた子供たちも遠方から駆けつけるが、“役立たずのアンリ”の登場で一家のクリスマスが台無しになってしまう。監督は「そして、僕は恋をする」「キングス&クイーン」のアルノー・デプレシャン。

2008年製作/150分/フランス
原題または英題:Un conte de Noel
配給:ムヴィオラ
劇場公開日:2010年11月20日

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受賞歴

第61回 カンヌ国際映画祭(2008年)

出品

コンペティション部門
出品作品 アルノー・デプレシャン
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(C)Why Not Productions - France 2 Cinéma

映画レビュー

3.0 クリスマスは「赦し」の季節

2026年5月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
ジュノンは治る。
移植は成功だ。
死は怖くない。
息子がつくる世界に生きよう。
もし私たちをお気に召さぬのなら、
これは夢とお考えを。
それですべてが元通り。

本作の題名にあるクリスマスは、「赦し」の季節―。
最後の最後にはアンリを受け入れたエリザベートの心根は、その季節感に相応しい、温かな「赦し=和解」の一本だったと、評論子は思います。

佳作と評することが適切だとも、評論子は思います。

(追記)
<映画のことば>
「アンリの骨髄じゃあ危険だわ」
「移植が危険なの。…産んだ子を、このお腹に戻すだけ。」

語弊を恐れずにざっくりと言ってしまえば、アンリは、長男ジョセフを救うために、急きょ(?)妊娠された子なのに、彼を救うことには寄与しなかった―。
そういう「役立たず」の次男アンリは。
(意識してか、無意識か、ずっと背負って生きてきたのかも知れません。ひょっとすると、アンリ自身が自身のそういう生い立ちを。)

結局、そのことを無意識のうちに心に秘めていた家族は、「ある事件」をきっかけに、エリザベートが彼を家族から追放することに、暗黙裡に加担する。

そして、ジョセフに続き、彼の命を奪ったのと同じ病魔が、ジュノンにも襲いかかったことは、ヴュイヤール家にとっての新たな不幸なのですけれども。

しかし、評論子は、家族であって「家族ではない」アンリの存在が、ヴュイヤール家の本当の不幸だったのではないか-そういう思いが心を去りません。

それゆえ、ジョセフの命を奪ったのと同じ病魔がジュノンにも襲いかかったことを契機として、彼女は、ずっと心に秘めていたアンリに対する謝罪を決心したということでしょう。
エリザベートの申し出を退けて、アンリの骨髄の移植を家族に宣言したことは。

そのジュノンの心根を想うと、ずんと重たい一本だったとも思います。
評論子は。本作は。

(追記)
評論子自身も子の親となっている今になってみると、親には、兄弟げんかの仲裁ということは、無理なのかも知れないとも思います。

評論子の子供時代、姉とけんかになる度(たび)に「世の中で、たった二人きりの兄弟なのに…」と溢(こぼ)していた亡母の悲しそうな顔を、本作を観て、評論子は思い起こしてしまいました。

そのけんかの原因は、たいていは姉の側の理不尽にあった(と評論子は思う)ので、評論子的には親が適切に「警察権」を行使して、公正に仲裁をしてほしいものだと、子ども時分の評論子は思っていたのですけれども。

しかし、自分が親の立場になってみると、息子・娘のけんかの仲裁をすることは、親にはとても難しいことに、評論子には、すぐに分かりました。
(どちらも血を分けた仲なので、どちらか片方だけに軍配を上げることは難しい)

本作でも、エリザベートがアンリを家族から「追放」することに、ジュノンは内心では反対だったことに疑いはありません。
彼が、自分がお腹を痛めて産んだ子であってみれば。
しかし、彼の「追放」を画策する他方のエリザベートだって、自分が同じようにお腹を痛めて産んだ子―。

評論子は、母を亡くしてから、もう何年も経つのですけれども。

そのジレンマを独り胸に納めていたジュノンのアンリの母親としての「想い」に思いが至ると、評論子は、本当に胸がいっぱいになってしまいます。

(追記)
医師から投与を受けていた薬剤の名称からすると、ポールが患っていたという疾患は、別作品『どうすればよかったか?』(2024年/101分/日本 藤野知明監督)で描かれていた病気のようです。

本作でも、ポールがこの病気だという設定だったということは、この疾患が、日常にあり得る「普通の病気」―決して特異な疾患ではない…という認識が、一般にも深まってきたということなのでしょうか。

隔離ではなく治療が必要な、ふつうの「病気」であることの認識が、社会一般に誤解なく広がるとよいと、評論子は本作を観て、改めて思いました。

(追記)
この季節、ヴュイヤール一家は、冬物の外套こそ身に着けてはいるものの、戸外の芝の上で、花火を楽しみます。
さすがに、雪がちらつくシーンが時々はあり、そしてクリスマスの日―その「本番日」には本格的な降雪があったようでしたけれども。

実は、評論子が住む北端の方の都道府県でも、令和の今は、グリーン・クリスマスになることが、時たま、あります。

クリスマスは「ホワイト・クリスマス」―。
評論子の子供時代は、それが当たり前でしたけれども。

やっぱり令和の今となっては、「地球の温暖化」は、覆い隠せない事実なのでしょう。

<映画のことば>(本作のトレーラーから)
集まれば喧嘩ばかり
誰もが何かを抱えている
すべての人生は驚きに満ちている
降る雪が街に美しい魔法をかけるように
映画が人生に魔法をかける

【評論子的な関連作品】
〇家族(家族・疑似家族)について考えた作品
『普通の人々』
1980年/124分/アメリカ
ロバート・レッドフォード監督
『リバー・ランズ・スルー・イット』
1992年/124分/アメリカ
ロバート・レッドフォード監督
『ギルバート・グレイプ』(未投稿)
1993年/117分/アメリカ
ラッセ・ハルストレム監督
『雪に願うこと』
2005年/112分/日本
根岸吉太郎監督
『リトル・ミス・サンシャイン』
2006年/100分/アメリカ
ジョナサン・デイトン監督
バレリー・ファリス監督
『焼肉ドラゴン』
2018年/126分/日本
鄭義信監督
『君は行く先を知らない』
2021年/93分/イラン
パナー・パナヒ監督
『コット、はじまりの夏』
2022年/95分/アイルランド
コルム・バレード監督
『宇宙人のあいつ』
2023年/117分/日本
飯塚健監督

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talkie

2.0 長尺

2018年11月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 アンリ(マチュー・アマルリック)はヴュイヤール家の問題児。元々長男が白血病にかかったとき、骨髄移植ドナーとして期待されていたのに、当てがはずれて、“いらない子”として生まれてきた。まぁ、それは両親のエゴなわけだが、大人になってからは借金は返さないし、何かと家族に迷惑をかけてきた。6年前にはとうとう長女が見放し、絶縁状態となっていた。そんなある日、ジュノンが白血病を宣告され、クリスマスを前に家族が再び集まることになり・・・

 なかなか骨髄が適合しない家族の中、戯曲家のエリザベート(コンシニ)には精神病となった16歳になる息子ポール(エミール・ベルリング)に期待する。ポールとアンリが適合したが、エリザベートはアンリの骨髄移植には反対。家族が集まり、誰の骨髄を移植するか話し合うこととなったのだ。

 かなり期待させる内容だったが、各登場人物の視点によって様々なエピソードが語られ、徐々に集中して観ることに疲れてくる。アンリが連れてきたユダヤ人のフォニア(エマニュエル・ドゥヴォス)とか、イヴァン(メルヴィル・プポー)の妻シルヴィア(キアラ・マストロヤンニ)のエピソードなど、惹きつけられるものの、大筋にはどうでもよいこと。シルヴィアが3兄弟の従弟であるシモン(ローラン・カベリュート)と旦那が寝ている部屋の隣で寝ていたなんてショッキングな出来事もどうでもよいというか、一波乱あるはずなのに、寛容すぎる夫・・・おいおい。

 フランス的なフリーセックスの世界を会話だけでずるずると、結局はみんなの本性なんて変わらないじゃん。まぁ、家族の絆を描くには余計な部分が多すぎて150分の長尺は耐えられない作品となっていた。

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kossy

3.0 キャストが豪華

2016年2月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

病人のはずなのに病人に見えないカトリーヌ・ドヌーヴの気品はまだまだ衰えそうにありません。また、キャストはフランス映画にはお馴染みの俳優陣で固めていて、とっても豪華です。

家族ってひとつの様で、ひとりの集合体だから、色々あるんですよね。というのを、さらっと見させて貰いました。

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ミカ

3.0 苦い話だが決して悪くは無い、フランス映画好きな方にはお勧めの作品だと思うよ!

2012年5月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

難しい

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ryuu topiann