ミステリー作品で磨かれた玉森裕太の魅力は「ブラックホールみたいな求心力」
2019年4月5日 12:00
[映画.com ニュース] 人気アイドルグループ「Kis-My-Ft2」のメンバーとして活動し、ドラマや映画に引っぱりだこの玉森裕太。映画.comは、5月31日に公開となる主演映画「パラレルワールド・ラブストーリー」をはじめ様々な出演作から、俳優としての玉森がミステリー作品で放つ魅力に迫った。
近年、ミステリー作品への出演が続く玉森。ドラマ「青春探偵ハレルヤ 大人の悪を許さない!」(2015)では、明晰な頭脳と度胸を武器に探偵を始める貧乏大学生・浅木晴也に。湊かなえ氏の小説をドラマ化した「リバース」(17)には、クールな性格の教師・浅見康介役で出演。時に無邪気に、時に生徒に厳しい一面をのぞかせる多面性を秘めた人物をミステリアスに演じた。続く「重要参考人探偵」(17)では、死体の第一発見者になってしまうという謎の能力のため、いつも犯人だと疑われる弥木圭に扮し、コメディとミステリーが融合した世界観を構築。玉森は数々の作品を通して、ミステリーというジャンルとの親和性を高めてきた。
玉森が4年ぶりの映画主演を果たした「パラレルワールド・ラブストーリー」は、吉岡里帆と染谷将太が共演し、作家・東野圭吾氏の累計発行部数130万部を超える同名ベストセラー小説を映画化。研究者の崇史(玉森)は、親友の智彦(染谷)から恋人・麻由子(吉岡)を紹介される。しかし、麻由子は崇史がかつて思いを寄せていた女性だった。嫉妬にかられる崇史だったが、ある朝、目を覚ますと麻由子は自分の恋人になっており、智彦は姿を消していた。
本作で玉森は、容姿端麗で文武両道ながらも、どこか影のある崇史を体現。親友と恋人の狭間で、2つの世界に翻ろうされるという役どころだ。「崇史のような役を演じるのは初めてで、不安やプレッシャーとの戦いでした」と撮影を振り返り、「毎日が挑戦で、役に没頭して自分を追い込み、撮影がない日もずっと崇史を意識していました。僕の魂を込めて作り上げた映画は、自信を持って皆さんへお届けできる作品になりました」と胸中を明かす。
メガホンをとった森義隆監督は「彼の俳優としての最大の資質はとにかく『ひき込む力』」と分析。「彼は、どちらかというと感情の発散は苦手なんですけど、そのぶん、ひき込む力がかなり強い。何も語らずに立っているだけなのに、どうしても放っておけない感じというか、その中身を覗き込みたくなる感じというか、ブラックホールみたいな求心力がある。だから、感情を吐き出そうとしなくても内面に秘めておけば相手が勝手に覗き込みたくなってしまうようなところがあるんです」と魅力を紐解いた。
「パラレルワールド・ラブストーリー」は、5月31日から全国で公開。
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