野尻克己監督、デビュー作「鈴木家の嘘」は産みの苦しみ!?「トイレが出なくて」

2018年10月28日 15:15

新人の野尻克己監督に温かい眼差し
新人の野尻克己監督に温かい眼差し

[映画.com ニュース] 新人の野尻克己監督のデビュー作「鈴木家の嘘」が10月28日、第31回東京国際映画祭の「日本映画スプラッシュ」部門でワールドプレミアとしてTOHOシネマズ六本木ヒルズで上映された。

野尻監督は大学卒業後、熊切和嘉監督、豊田利晃監督らに師事。熊切監督の「海炭市叙景」、石井裕也監督の「舟を編む」など多くの作品で助監督として経験を積み、今回、自身の体験を基にしたオリジナル脚本を書き上げた。

長男が自ら命を絶ったことでショックを受け記憶を失った母親のために、父親や長女らがさまざまなウソをつき、家族のきずなを守ろうと奮闘するストーリー。父親を演じた岸部一徳は、「新人の監督が自ら脚本を書くことはあまりない。読んでみたら、うっかりすると悲劇に持っていけるものを思わず笑ってしまうようなバランスが良かった。ぜひ、出たいと思った」と称えた。

母親役の原日出子はプロットの段階で出演を決めており、「完成度の高い脚本で、いい作品になると確信しました。同時に役どころの大きさに責任を感じ、身の引き締まる思いでした」と述懐。長女を演じた木竜麻生は、自身の次女と生年月日が同じで「運命を感じました」とうれしそうに明かした。

木竜も、「私が吹き出物が出た時にサプリや果物を持ってきてくださり、お母さんのように接していただいた」と感激の面持ち。さらに、「すごく緊張して現場に入ったけれど、皆さんに大きく包んでいただけたので信頼して、幸せな時を過ごせました」と“家族”に感謝した。

長男に扮した加瀬亮は、野尻監督と17年前から付き合いがあり「他の監督のために奔走する姿を見ていたので、初の監督作品がお披露目できてうれしい」と笑顔。監督として対じした感想については、「初日だけ、監督として現場にいる感じが面白かった」と暴露した。

野尻監督も、「撮影が始まって10日間くらいは、緊張でトイレも出なくてしんどかった」と、意味は通じるが日本語として微妙な表現で苦笑い。この日も緊張を隠さず、「公式の場なのでスーツで来いとプロデューサーからさんざん言われていたのに、取材が1本入っていて、そっちはカジュアルでいいと言われたのでしっちゃかめっちゃかになってしまいました。こんな格好ですいません」と謝る姿に、出演者も笑いながら温かいまな差しを向けていた。

鈴木家の嘘」は、11月16日から全国で公開。第31回東京国際映画祭は、11月3日まで開催される。

(映画.com速報)

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1990年に自ら命を絶った不遇の作家・佐藤泰志の連作小説を、「鬼畜大宴会」の熊切和嘉監督が映画化。

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