有村架純、戻りたい過去は野生児時代!? 吉田羊は転機となったトラウマ告白
2018年8月24日 06:00
[映画.com ニュース]本屋大賞2017にノミネートされ“4回泣ける”と話題をさらった川口俊和氏の小説を映画化した「コーヒーが冷めないうちに」の完成披露試写会が8月23日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、主演の有村架純をはじめ、共演の伊藤健太郎、波瑠、薬師丸ひろ子、吉田羊、松重豊、石田ゆり子、塚原あゆ子監督が出席した。
喫茶店「フニクリフニクラ」には、店内のある席に座ると望んだとおりの過去に行けるが、「過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、冷めてしまう間だけ。冷めないうちに飲み干さなければならない」といったルールがあった。どんなことをしても現実は決して変わらないにもかかわらず、店には「過去に行き、会いたかった人に再会したい」という人々が次々と訪れる。「フニクリフニクラ」で働く時田数を演じた有村は「ファンタジー要素のある作品ですが、監督の演出のおかげで非現実的に感じない。純粋に物語を楽しんでいただけます」と劇映画デビューを果たした塚原監督の手腕を絶賛していた。
「もしもあの時に戻れたら」という“後悔”から始まる物語にちなみ、有村らには「戻りたい過去は?」という共通質問が投げかけられた。「すごく楽しかった思い出のある中学、高校時代。違うことを勉強して、違う人と遊んでいたら、今とは違う人生になっているかも」という伊藤に続き、波瑠も「私も高校時代」と回答。「この仕事を既にしていたので、学力がみるみる落ちていきました(笑)。吸収力の高いうちに勉強をしておきたかったし、留学もしてみたかったですね」と答えていた。
ドラマ「こうのとりのゆりかご 『赤ちゃんポスト』の6年間と救われた92の命の未来」の撮影時に戻りたいという吉田は「その時の芝居が納得のいくものではなく、ちょっとしたトラウマになっている」と告白。改めて役者という職業に向き合う機会ともなったようだが、共演した薬師丸は「リハーサルの時からポロポロ涙を流されて、身を削ってお芝居をされていたことが印象に残っているんです」とすかさずフォロー。安どの表情を浮かべた吉田は「ありがとうございます。今のひと言で浄化されました」と胸を撫でおろしていた。
有村が戻ってみたい過去は「9、10歳の頃」。当時の写真がスクリーンに映し出され「こんなにアップにしないでください!」と赤面しつつ「この頃は本当に野生児。夏は絶対にキャンプをして、虫取りをして、自由奔放に遊んでいました」と述懐。「当時風邪を引いた時があって、病院に行ったら安心したのか、なぜかお腹が空いたんです。その日の晩御飯は母親がつくってくれたちらし寿司。それが2度と食べれないんじゃないかと思うくらい美味しかったんです。それが忘れられない。そのちらし寿司がもう1回食べたいなって思います」と思い出に浸っていた。
「コーヒーが冷めないうちに」は、9月21日から全国公開。