クルーニー×コーエン兄弟「サバービコン」の裏テーマとは?ピーター・バラカンが解説
2018年5月2日 10:00

[映画.com ニュース] オスカー俳優ジョージ・クルーニーが監督を務め、「ノーカントリー」のジョエル&イーサン・コーエン兄弟が脚本を手がけた「サバービコン 仮面を被った街」のトークイベントが、5月1日に都内で開催。ブロードキャスターのピーター・バラカンが登壇し、映画の舞台となる50年代の米国社会について解説した。
「オデッセイ」のマット・デイモン、「キングスマン ゴールデン・サークル」のオスカー女優ジュリアン・ムーア、「エクス・マキナ」のオスカー・アイザック、「ワンダー 君は太陽」(6月15日公開)のノア・ジュプら、旬のスターが集結したサスペンスタッチのドラマ。1950年代の郊外住宅で実際に起きた人種差別暴動をモチーフに、一見平和な町・サバービコンで巻き起こる奇妙な事件を描く。
コーエン兄弟のファンというバラカンは、「コーエン兄弟はひねくれたコメディを作ってきましたが、今回はあまりにブラックで笑えない。深刻なんです」と一見からりとした雰囲気の本作に隠されたほの暗さ・えぐみについて指摘。「移民に対する排他的な考えなど、トランプ時代のアメリカをすごく思わせる。ジョージ・クルーニーは、そのあたりについて考えてほしいと思ったのでは。トランプが輝かしいと思い込んでるのは、実はこういうことだったという話」と本作に込められた風刺性・問題提起について語り、「アメリカは社会的に進んでいる部分がありますが、保守的だなと思うことも多い。どこの国でも田舎に行けば行くほど保守的になるものですが、アメリカも例にもれず、今さらに拍車がかかっている気がします」と評した。
さらに、「元々、コーエン兄弟が書いていた脚本があって、オスカー・アイザックの役をジョージ・クルーニーがオファーされていたそう。その映画は実現しなかったけれど、ジョージ・クルーニーが次回監督作について考えていたときに、その脚本と(本作のベースとなった)レビットタウンの事件を組み合わせることを思いついたそう」と本作の誕生秘話を紹介し、「誰でも発想できることではない」と2つの物語を掛け合わせたクルーニーの慧眼をたたえた。
「サバービコン 仮面を被った街」は、5月4日から全国公開。
フォトギャラリー
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ジュラシック・ワールド 復活の大地
【超絶パワーアップ】マジ最高だった!! 究極のスリル、圧倒的な感動、限界突破の興奮!!!
提供:東宝東和

日本よ、これが本物の“悪”だ
【拷問、殺人、裏切り、粛清】超刺激的な“史上最大ヒット作”、観たらすごかった…!
提供:JCOM株式会社

何だこのむちゃくちゃ“刺さる”映画は!?
【尋常でなく期待してる】“命より大事な誰か”のためなら、自分の限界を超えられる。
提供:ディズニー

個人的に“過去最高”!!
【たった“1秒”が爆発的に話題になった映画】実際に観たら…全てが完璧、全編がクライマックス
提供:ワーナー・ブラザース映画

傑作SFアドベンチャー、無料放送!
【製作費1億7000万ドル超の大作】近代文明崩壊、人々の運命は…(提供:BS10 スターチャンネル)