石井裕也、第12回アジア・フィルム・アワードで監督賞受賞!
2018年3月19日 12:00

[映画.com ニュース] アジアの26の国と地域から選出された映画の頂点を選ぶ“アジア映画のアカデミー賞”、第12回アジア・フィルム・アワードが3月17日(現地時間)、マカオの人気ホテル「ザ ベネチアン マカオ」にあるヴェネチアン・シアターで開催された。
今回から新人監督賞とアクション作品賞が新設された全17部門には、32作品、89ノミネート。そのなかから最優秀作品が発表され、日本の候補作からは3作品、そのほかの国の作品で日本人は1名が受賞した。監督賞を受賞した石井裕也監督、助演男優賞を受賞したヤン・イクチュンが、映画.comに受賞の喜びを語った。
監督賞を受賞した「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」の石井監督は、「じつはアジア・フィルム・アワードには特別な思い入れがあるんです」と告白。「ちょうど10年前の2008年に開催されたアジア・フィルム・アワードで、そのとき新設されたエドワード・ヤン記念アジア新人監督大賞をいただいたんです。当時の私は自主映画しか作っていなかったんですが、この賞で評価していただいたことが、その後のキャリアでとても大きな励みになりました。あれから10年、アジア中の大物監督ばかりがノミネートされた今回の監督賞候補の1人に入れていただいたのは、とても驚くとともに、新人賞への恩に報いるためにも授賞式に来なければ、と駆けつけました」。

実は、石井監督は授賞式後すぐに帰国しなければならない過密スケジュールだった。だが「こうして授賞式に参加し、アジア・フィルム・アワードに育てていただいたという気持ちを伝えられてよかったです」と万感の思いを吐露した。
「あゝ、荒野」で助演男優賞を受賞したヤン・イクチュンは、授賞式壇上で「あゝ、荒野」チームを指さし「俺たちのチームは最高!」と日本語でスピーチ。「(数部門の候補に入っていたから)とれなかったらどうしようかと思っていたけど、こうして受賞できてよかった。これで今夜、監督や木下あかりさんたちとビールで乾杯する理由ができました(笑)」を満面の笑みを浮かべた。
全部門受賞結果は以下の通り。
アクション作品賞:「Paradox」(香港)
監督賞:石井裕也「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」(日本)
新人監督賞:ドン・ユエ「迫り来る嵐」(中国)
主演男優賞:ルイス・クー「Paradox」(香港)
主演女優賞:シルヴィア・チャン「相愛相親」(中国・台湾)
助演男優賞:ヤン・イクチュン「あゝ、荒野」(日本)
助演女優賞:キティ・チャン「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」(中国・日本)
新人俳優賞:チュティモン・ジョンジャルーンスックジン「頭脳ゲーム」(タイ)
脚本賞:「Newton」(インド)
編集賞:「ザ・キング」(韓国)
撮影賞:「南漢山城」(韓国)
作曲賞:久石譲「Our Time Will Come」(香港・中国)
衣装デザイン賞:「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」(中国・日本)
美術賞:「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」(中国・日本)
視覚効果賞:石井教雄「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」(中国・日本)
音響賞:「大仏+」(台湾)
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