イ・ビョンホン来日！「MASTER」で希代の詐欺師演じ「羊の皮をかぶった狼の気分」

［映画.com ニュース］　「ターミネーター：新起動　ジェニシス」「マグニフィセント・セブン」など国際的に活躍するイ・ビョンホンが来日し9月4日、東京・TOHOシネマズ新宿で行われた主演作「MASTER マスター」の特別上映会に出席。実在する巨額詐欺事件の首謀者という“絶対悪”を演じ、「とても苦労しました」と振り返った。

本作で民衆から金を巻き上げる投資会社のチン会長に扮したイは、「彼にまつわる資料を手当たり次第に調べましたが、やはりアプローチするのは難しい役どころでした」と語り、「どんな役であれ、まずは自分自身が役柄に納得しなければいけない。だからこそ、映画をご覧になる皆さんに、説得力ある姿をお見せできるのです」と俳優としてのポリシーを力説した。

お気に入りのシーンを問われると、「映画の冒頭、数万人の詐欺被害者を前に、大演説をするシーンは、まるで羊の皮をかぶったオオカミのような気分でしたね。『こんなことが実際に起こったんだ』と感じてもらえるリアリティを大切にしました」と話していた。

同日、TOHOシネマズ新宿の全10スクリーン（IMAX、MX4Dは除く）をジャックした舞台挨拶を敢行し、「映画の多様性という意味では、劇場ジャックは好ましくないと思いますが、今日1日だけはぜひお許しください」と恐縮する場面もあった。

ヒット作「監視者たち」を手がけたチョ・ウィソクがメガホンをとった本作には、「群盗」「華麗なるリベンジ」のカン・ドンウォン、「チング　永遠の絆」「二十歳」で知られるキム・ウビンも出演する。巧みな話術と綿密な計画で悪事を重ねるチン、韓国警察の知能犯罪捜査班のリーダー、キム（カン）、チン会長の元部下でITの天才、パク（キム）の3者によるし烈な頭脳戦が描かれる。

「MASTER マスター」は、11月10日から全国公開。